土壌の物理性
Online ISSN : 2435-2497
Print ISSN : 0387-6012
126 巻
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 西村 拓
    2014 年 126 巻 p. 1-2
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
  • 溝口 勝
    2014 年 126 巻 p. 3-10
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
    農水省は福島で表土剥ぎ取り法による農地除染を行っている.しかし,汚染土壌の最終処分地は決まっていない.一刻も早い農業再生のためには,農家自らが実施可能な除染方法を開発することが重要である.筆者は NPO 法人と協働で,粘土とセシウムの性質を活かした除染法の開発に取り組んでいる.本論文では,いくつかの現場実験を紹介しながら,福島における土壌物理学研究のヒントについて述べる.
  • 山口 紀子
    2014 年 126 巻 p. 11-21
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
    土壌に沈着した放射性 Cs+ は雲母類の持つ Cs+ 高選択性の負電荷であるフレイド · エッジ · サイトに固定される.一方,土壌中には放射性 Cs の固定に十分な量のフレイド · エッジ · サイトが存在するにもかかわらず,一部の放射性 Cs は固定されず,2 : 1 型層状ケイ酸塩鉱物の層間に存在するイオン交換サイトに交換態として存在している.土壌中で放射性 Cs が固定態として存在しているか,交換態として存在しているかを評価することは,土壌中での動態や植物移行を考慮するために重要である.本総説では,土壌中での放射性 Cs 動態モデルや植物移行モデルを開発 · 精緻化するために必要な知見として,放射性 Cs の吸着 · 固定メカニズム,土壌が放射性 Cs を捕捉するポテンシャル(放射性 Cs 捕捉ポテンシャル,RIP)の評価法,有機物や反応時間など固定反応に影響をおよぼす因子について解説した.
  • 若杉 晃介, 原口 暢朗
    2014 年 126 巻 p. 23-30
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
    原子力発電所の事故にともない放出された放射性物質は未耕耘の場合,農地土壌のごく表層に留まる.そのため,地表から 2,3 cm の土壌の剥ぎ取りは迅速かつ効果的な除染方法である.一方で建設機械の従前の操作,及び一般的な施工管理の下では,剥ぎ取り厚さの制御は困難であり,排土量や施工費の増大,取り残しの発生など,多くの問題が懸念されている.そこで,白色の固化剤を事前に散布することで確実な施工管理を行い,かつ油圧ショベルの旋回機能を利用することで剥ぎ取り厚さを制御する一連の技術を開発した.さらに,福島県の山間部は冬期の気温が氷点下になるため,厚い凍土層が形成され,表土の剥ぎ取りが困難になる.そこで,事前に耕耘を行い表土を大きな土塊状態にすることで,冬期でも剥ぎ取りができる工法を開発した.
  • 小林 政広
    2014 年 126 巻 p. 31-36
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル 認証あり
    東京電力福島第一原発事故により広範囲の森林が放射能汚染された.長期的な影響が懸念される放射性セシウム(Cs)は,森林においては事故から約 5 ヶ月後の 2011 年 8 ∼ 9 月には大部分が樹冠またはリター層に分布していたが,その後 1 年経過する間に移行し,鉱質土壌に存在する割合が増加した.事故直後の林内雨中の放射性 Cs は大部分が溶存態であった.林内雨およびリター層通過水中の放射性 Cs 濃度は時間の経過ととともに低下したが,夏季に上昇することがあり,このときは懸濁態の寄与が大きくなった.森林からの放射性 Cs の流出は,降雨により増水して懸濁物濃度が上昇すると増加した.流出水中の放射性 Cs の大部分は懸濁態であった.2012 年 3 月からの 9 ヶ月間における森林からの放射性 Cs の流出量は,流域の沈着量の 0.3 % と推定された.
  • 西村 拓
    2014 年 126 巻 p. 37-43
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
    Cs+ は 2 : 1 型粘土鉱物の端面の Frayed edge site(FES)や面部の六員環に非常に強く捕捉される.ただ,Cs+ が FES に捕捉されるまでには 100 日スケールの時間を要する.本稿では,イオン態で存在する Cs+ の土壌中で予想される移動と Cs+ が有機性コロイドに収着して移動したと考えられるケースを紹介する.イオン態で存在する Cs+ について,線形ではなく Freundlich 型吸着等温線を用いて土壌中の移動を数値計算で検討したところ,Cs+ の移動が初期状態の時に存在するイオン種に影響を受ける結果となった.一方,リター層が林床を覆うような林地で調査した結果では,土中の放射性 Cs の深さ分布が土壌の全炭素量や C/N 比と高い相関を示した.これは,Cs+ が分解しつつある有機物と共に下方に移動していることを示唆している.
  • 濱本 昌一郎
    2014 年 126 巻 p. 45-49
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 伸治, 葛城 拓也, 三井 ともみ, 伊藤 博武, 岡澤 宏
    2014 年 126 巻 p. 51-62
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル 認証あり
    冬季に土壌が凍結する網走地域の畑圃場において,マトリックポテンシャルの通年観測を行った.深さ0.05, 0.35, 0.45 m では誘電水ポテンシャルセンサ(MPS-1)を用い,凍土のマトリックポテンシャルは地温の関数で求めた.凍土の不凍水について,水ポテンシャルの低下を引き起こす要因を検討したところ,自然な状態(EC1:5 = 0.16 dS m−1)では浸透ポテンシャルの影響は無視できるほどに小さく,水ポテンシャルはマトリックポテンシャルに等しいとみなせた. MPS-1 について,メーカーが定めた較正式はテンシオメータによる実測値に比べ,マトリックポテンシャルを過小評価したが,較正の結果,高い精度での観測が可能となった.凍結期間中,最大土壌凍結深は 0.30 m 程度であり,非凍結期間よりもはるかにマトリックポテンシャルが下がる様子が観測された.そのため深さ 0.35 ∼ 0.45 m の水移動の方向は,非凍結期ではおおむね下向きであったのに対し,凍結期では,2 ヶ月から 3 ヶ月程度上向きが続いた.ただし非凍結期間であっても,年に 1 ∼ 2 回程度,深さ 0.05 m のマトリックポテンシャルが生長阻害水分点(−100 kPa)に達するほど低下した.このように本研究では,テンシオメータでは観測できないマトリックポテンシャルの低下(すなわち乾燥)の様子を明らかにすることができた.
  • 三石 正一, 溝口 勝
    2014 年 126 巻 p. 63-70
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
    豊浦砂,黒ボク土,関東ローム土を用いて Decagon Devices, Inc. の 6 種類の ECH2O 土壌水分センサー(5TE,5TM,EC-5,10HS,ECH2O-TE,EC-TM)の体積含水率 θ の測定精度を評価した.その結果,全 ECH2O 土壌水分センサーの θ は豊浦砂の実測値とよく一致したが,黒ボク土と関東ローム土の θ は過小評価し,水分量が増加するに従いその誤差は拡大した.そこで,θ の実測値と各センサーの比誘電率 ε に対して 3 次の回帰式を求めた.回帰式の測定誤差は,豊浦砂は 0.04 ∼ 0.06 m3 m−3 から 0.02 ∼ 0.03 m3 m−3,黒ボク土は 0.14 ∼ 0.21 m3 m−3 から 0.03 ∼ 0.06 m3 m−3,関東ローム土は 0.15 ∼ 0.22 m3 m−3 から 0.03 ∼ 0.06 m3 m−3 に低下した.ECH2O 土壌水分センサーを用いて火山灰土の黒ボク土,関東ローム土の θ を測定する場合,それぞれの土壌の θ に対する各センサーの ε の関係を得ることにより,θ の測定精度が向上することが明らかになった.
  • 臼井 靖浩
    2014 年 126 巻 p. 71-76
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
    水田湛水層で生じる物質輸送およびそれらが周辺環境に及ぼす影響に関する方法および結果について概観した.水田湛水層は,土壌層および大気層とのインターフェースであり,湛水層で生じる物理現象の変動が,周辺の環境に大きな影響を及ぼす.このことを明らかにするために,土壌 – 湛水層 – 大気系における物理環境要素の連続測定によって明らかにするために考案された方法やそこで得られた結果を紹介した.水田における物質やエネルギーの移動や状態といった物理環境連続計測は,また始まったばかりである.これからも未だ明らかにされていない現象を,新たな方法を用いて解明していくことが望まれる.
  • 冠 秀昭
    2014 年 126 巻 p. 77-78
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
  • 臼井 靖浩
    2014 年 126 巻 p. 79-80
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
  • 釣田 竜也
    2014 年 126 巻 p. 83
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/29
    ジャーナル フリー
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