土壌の物理性
Online ISSN : 2435-2497
Print ISSN : 0387-6012
119 巻
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 佐藤 泰一郎
    2011 年 119 巻 p. 1
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
  • 廣住 豊一, 黒澤 俊人, 成岡 市
    2011 年 119 巻 p. 3-15
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
    本論では , 筆者らが新たに開発した軟 X 線画像法の理論および方法について明らかにした . 本法は , 土壌に軟 X 線を照射して得られた軟 X 線画像が土壌の粒子および団粒の配列様式 , またはそれらの重畳様式を投影した構造情報であるということに着目して開発したもので , 軟 X 線影像をデジタル画像に変換し , それを解析することによって , 土壌構造の評価を行う手法である . 本論は , 本法の手順を示し , その各段階において得られた知見や留意点について整理した . また , いくつかの試料に対して軟 X 線画像法の試行実験を行い , 軟 X 線画像法によって得られる情報について考察し , これまでの粗間隙構造に対する観察・測定が研究対象であった軟 X 線による土壌構造測定法について , 軟 X 線画像法による新たな展開の可能性を示した.
  • 廣住 豊一, 黒澤 俊人, 成岡 市
    2011 年 119 巻 p. 17-28
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
    筆者らが新たに開発した軟 X 線画像法による土壌の粒度分布測定の足掛かりとするため , ガラスビーズおよび砂に対して軟 X 線画像法による画像解析を行い , その解析結果と試料粒径との関係について検討した . その結果 , 試料粒径とその軟 X 線画像の画素濃度の標準偏差との間には密接な関係があり , この関係を用いることで軟 X 線画像法による粒径測定ができることを示した . また , その際には , 試料の粒径の大きさに応じて必要とする画像の大きさがあることを明らかにした .
  • 村上 章, 佐々木 長市, 中川 進平, 太田 誠仁
    2011 年 119 巻 p. 29-38
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
    地下水位制御によるダイズ栽培で土壌の酸化還元層が生育収量および子実中のカドミウム吸収におよぼす影響について明らかにすることを目的とした.水位を制御できる 3 試験装備を設けて大豆を栽培した.試験装備は,それぞれ地下水位を 10 cm と 40 cm で固定した試験区および開花後約 50 日間のみ地下水位を 40 cm から 10 cm に上昇固定した試験区(40-10-40 cm 区)で行った . これらの試験装備は同じ砕土率 80 % の水田土壌を用い,試験は 2007 から 2009 までの 3 カ年行った.1)3 試験区は,作付け期間をとおして設定した地下水位の上部土壌は酸化状態で,地下水位の下部土壌は,還元状態であった.40-10-40 cm 区は,設定した地下水位の上下により短期間で酸化状態や還元状態に変化した.2)3 試験区の根重は,酸化状態である 0 cm から 10 cm の区間で最も多く,深度方向に減少した.40-10-40 cm 区と 10 cm 区は,深さ 10 cm まで根毛状の細根がマット状に広がっていた.40 cm 区は太 い根が 40 cm 深まで認められた.40-10-40 cm 区は,深さ 10 cm 以下に根は少なかったが,40 cm 深まで存在が確認された.3)10 cm 区の収量は,40-10-40 cm 区や 40 cm 区に比べ低くなった.40-10-40 cm 区と 40 cm 区は,開花前までは同様な生育あったが,40-10-40 cm 区は,40 cm 区より生育が劣り減収した.4)収穫時の子実のカドミウム含有率は,10 cm 区と 40-10-40 cm 区は,40 cm 区に比べ低い傾向であった.5)地下水位制御により開花期以降に土壌を還元状態にすることは,カドミウムの吸収抑制に有効であることが示唆された.
  • 深田 耕太郎, 中村 公人
    2011 年 119 巻 p. 39-52
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
    土壌の音響理論の発展にともない土壌の物理性の音響測定法が研究されてきたが,通気係数の測定法に関する研究は不十分である.またその発展段階で土壌の気相構造を特徴づけるスケールを音波によって評価できる可能性が指摘されたが,その値や水分条件との関係は明らかになっていない.そこで本研究では,通気係数の測定を完成させ,気相率と通気係数の音響測定を通して気相構造の特徴的スケールを求めることを目的とした.音響理論に気相率と屈曲度の関係を組み合わせ,音響インピーダンスから気相率と通気係数を計算する式を導出した.試料として鳥取砂丘砂を用いた.結果,気相率の推定誤差は14 ~ 34% の範囲において最大 15% 程度,通気係数の推定誤差は 0.2 ~ 3cm s-1 の範囲において最大 3 倍程度となった.また,試料には特徴的スケールを持つ気相の集まりとみなせるものが存在し,その値は 0.6 ~ 3.7cm 程度で,おおよそ気相率に比例することが明らかとなった.
  • 粕渕 辰昭, 百瀬 年彦, 坂口 巌
    2011 年 119 巻 p. 53-64
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
    Philip ら(1957)の提案した液島モデルのもつ問題点を,Gurr らの実験データ(1952)とあわせて検討し,液島モデルには、①土粒子を覆う水膜がないこと,②水蒸気移動が最大になるときの初期水分値が低いことを示した.この問題点を克服するには,土がヒートパイプ現象を有することを明らかにする必要があった.そのため最終的に,減圧下で定常温度勾配を与えた土の熱流量と水分量とを同時に測定できる定常熱フラックス測定装置を開発するとともに,それを用いて火山灰土について気圧,水分量を変えた実験を行った.この結果,中・高水分量域において,土がヒートパイプとして機能することを明らかにし,マイクロ・ヒートパイプモデルとして表現した.
  • 斎藤 広隆, 取出 伸夫
    2011 年 119 巻 p. 65-74
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
    下端からの水分補給のない水分飽和したシルト層と砂質ローム層を対象に,地表面蒸発過程の土中水分移動の形態について,土中の水分量,圧力水頭,不飽和透水係数,水分容量,水分フラックス分布の変化に基づき検討した.また,恒率乾燥段階と減率乾燥段階の水分フラックス分布において,上向きの圧力勾配成分と下向きの重力成分の役割を定量的に評価した.地表面からの蒸発速度は,地表面の可能蒸発速度以上に土層内部の水分供給可能量に依存する.水分容量の小さいシルトでは,圧力低下に対する水分供給可能量が小さいため,砂質ロームに比べて地下水面が速やかに下方に移動し,水分量は全層にわたりほぼ均等に減少した.一方,飽和近傍に水分容量の大きなピーク値を持つ砂質ロームでは,地下水面上部の水分供給可能量が大きいため,地下水面の移動速度は小さく,水分量分布は地表面から地下水面まで直線的な形状を維持した.
  • 宮本 輝仁
    2011 年 119 巻 p. 75-76
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
  • 朝田 景
    2011 年 119 巻 p. 77
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
  • 竹内 晴信
    2011 年 119 巻 p. 81
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/08/29
    ジャーナル フリー
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