土壌の物理性

バックボーン

岩田幸良

2021 年 147 巻 p. 1-3
発行日: 2021年
公開日: 2021/04/30

DOIhttps://doi.org/10.34467/jssoilphysics.147.0_1

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生産者等から提示された土壌物理性の診断と対策に対するニーズ

望月秀俊

2021 年 147 巻 p. 5-9
発行日: 2021年
公開日: 2021/04/30

DOIhttps://doi.org/10.34467/jssoilphysics.147.0_5

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本稿では，入手可能な資料や論文等から，生産者等の土壌物理性に関する研究ニーズを抽出し，とりまとめた。その結果，土壌物理性の中でも排水に関連する研究ニーズが最も多かった。具体的には，排水性の診断法の策定や診断基準の設定，排水対策技術や農作業機械の開発，排水不良圃場での栽培法の確立や耐湿性の品種育成など多岐に及んだ。これらのニーズは，日本全国から，水稲· 麦類· 大豆· 野菜· 果樹· 茶· 花き· 飼料作と多様な作目について，挙げられていた。

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センシング技術を活用した黒ボク土畑の圃場特性の評価

丹羽勝久

2021 年 147 巻 p. 11-16
発行日: 2021年
公開日: 2021/04/30

DOIhttps://doi.org/10.34467/jssoilphysics.147.0_11

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黒ボク土の表層の土壌腐植含量は圃場内の窒素肥沃度のばらつきを相対的に反映する．また，光学センサにより撮影した表層土壌の画像から精度良く推定することが可能である．これらの点に着目し，北海道の大規模畑作地帯では，ドローン画像より作成した窒素肥沃度（熱水抽出性窒素）マップが，窒素可変施肥に実利用されつつある．しかし，窒素可変施肥の効果を発揮するには，導入圃場の窒素肥沃度と作物生育に高い正の相関関係を持つことが必要であり，全ての圃場で窒素可変施肥が有効な訳ではない．実際，スケールメリットのある衛星画像を用いて，123 圃場で表層の土壌腐植含量マップと多雨年の作物生育マップを作成し，両者の関係を検討した結果，必ずしも両者は全ての圃場で正の相関関係を持つ訳ではなく，一部の圃場においてはむしろ負の相関関係が確認された．黒ボク土では表層の土壌腐植含量は土壌の乾湿も相対的に反映することから，負の相関関係を持つ圃場では，作物生育が窒素肥沃度よりも排水不良に影響を受けていると考えられた．

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生産性向上の立場からみた水田転換畑における「すき床」の評価のあり方

高橋智紀

2021 年 147 巻 p. 17-22
発行日: 2021年
公開日: 2021/04/30

DOIhttps://doi.org/10.34467/jssoilphysics.147.0_17

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水田転換畑ではほ場の大区画化· 大規模化およびトラクターの大型化が急速にすすみ，必要に応じて営農的な排水対策を行いたいというニーズが徐々に増えている．これを行うには事前のほ場診断から対策が必要なほ場を特定し，適切な処方箋を提示することが不可欠である．本稿では広域の土壌物理性診断として，収量ギャップの解析を行うことで土地固有の低収要因を抽出し，対策が必要なほ場を選定することを提案する．また，原位置において「すき床」部分の診断技術を行うために，土壌断面調査，貫入抵抗値の測定，およびその他の補完的な手法を組み合わることを想定し，これらの手法の長所と欠点を考察する．

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第62 回土壌物理学会シンポジウム総合討論

「生産者ニーズに応えるための耕地の土壌物理· 水文学的諸課題」

浅田景

2021 年 147 巻 p. 23-27
発行日: 2021年
公開日: 2021/04/30

DOIhttps://doi.org/10.34467/jssoilphysics.147.0_23

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本稿では，5 名の講師による講演の後に行われた総合討論【座長：原口暢朗氏（元農研機構農村工学研究部門），中野恵子氏（農研機構九州沖縄農業研究センター）】の模様を，今後の学会活動の資料として掲載する．なお，討論の概略の記録を目的としたため，事務局の判断により発言の内容の一部を省略または要約させて頂いたことをご了承願いたい．

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2020 年度土壌物理学会大会講演会ポスターセッョン　発表要旨

2021 年 147 巻 p. 29-33
発行日: 2021年
公開日: 2021/04/30

DOIhttps://doi.org/10.34467/jssoilphysics.147.0_29

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土壌中における溶質の吸着移動現象の基礎理論

IV ．溶質の吸着と移動

石黒宗秀

2021 年 147 巻 p. 35-42
発行日: 2021年
公開日: 2021/04/30

DOIhttps://doi.org/10.34467/jssoilphysics.147.0_35

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シリーズ最終回の今回は，吸着を伴う溶質移動について述べる．均質な構造の土壌中を静電引力で吸着しながら移動するイオンの平均移動距離は，水や吸着の無い溶質の平均移動距離よりも短くなる．その相違は，吸着量と平衡濃度を用いて評価できる．線形吸着式が適用できる場合は，分配係数を用いて算定できることを，低濃度ストロンチウムの例で示した．2 種類の競合するイオンの移動は，吸着力の相違によって移動前線の形状が異なる．その相違を，実測結果と，基準化した移流分散方程式の計算結果で示した．また，吸着平衡に時間を要する場合の溶質移動に適用可能な，基準化した移流分散方程式を示した．最後に，選択的流れのある粗間隙を持つ土壌中の溶質移動には，移流分散方程式が適用できず，その移動メカニズムに対応した吸着移動モデルが必要なことを示した．

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土の今後について考える

環境負荷低減技術と取り組み

長田友里恵

2021 年 147 巻 p. 43-45
発行日: 2021年
公開日: 2021/04/30

DOIhttps://doi.org/10.34467/jssoilphysics.147.0_43

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編集後記

江口定夫

2021 年 147 巻 p. 48
発行日: 2021年
公開日: 2021/04/30

DOIhttps://doi.org/10.34467/jssoilphysics.147.0_48

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