目的:お茶の水女子大学生協食堂では作り過ぎによる食品ロスの課題があった.そこで廃棄直前の料理を値引きして販売する「OchaEco弁当」を実施した.本実践報告では,取組内容の報告とともに弁当売上等の結果評価と利用者・食堂職員視点のプロセス評価を報告する.
活動内容:2023年4月より,昼食営業での売れ残りを食堂職員が詰めなおしOchaEco弁当として販売した.ご飯付弁当300円,おかずのみ弁当200円とした.
活動評価:2023年5~7月の販売数はそれぞれ123個,243個,248個,販売重量は35.9 kg, 67.6 kg, 74.1 kg, 売上額は32,100円,63,100円,64,700円であった.利用者へのオンライン調査(解析対象132人)では,内容満足度(0~100)の平均値(標準偏差)は77.9(18.3),価格満足度は88.8(14.6)であった.食堂職員へのグループインタビューでは,取組開始時「短時間で行うこと」が大変だったが,7月には慣れ「売れるよう詰め方を工夫」等の意見があった.一方,値引きした商品へ利用者の関心が集まることに「商売として良いのか葛藤」したことや「夕食の食品ロスに課題」等の意見もあった.
今後の課題:取組により食品ロス重量が削減でき,利用者の満足度も高かった.今後は,夕食の食品ロス削減や根本原因である作り過ぎを抑える等の対策が必要である.
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