1. 健康な成人女子30名を体格別 (肥満群, 標準群, やせ群) に各10名を対象として, 板上における腰部の体圧分布測定を実施した.
測定装置, 測定器具, 測定方法等は, 前報と同様である.
2. 腰部全体に加わる総荷重は, 肥満群が有意に大きく, その受圧範囲は, やせ群が有意に狭かった. また, 仙骨部の総荷重は3群間に有意差はなく, その受圧範囲はやせ群が有意に狭かった.
3. 体格別に体圧分布状況を等高線図, 鳥瞰図 (3次元グラフ) で示すことにより, 荷重と受圧範囲の関連性が立体的に理解することができ, 体格別の差異がより明確になった.そして, やせ群は狭い範囲に高い圧が加わることがわかった.
4. ヤコビー線を基準とした場合, 腹臥位における仙骨突出部までの距離と, 仰臥位での最高値を示した部位までの距離は, 共に体格と有意な差はみられなかった.
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