日本看護科学会誌
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19 巻, 2 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 中島 紀恵子
    1999 年 19 巻 2 号 p. 1-7
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
  • -看護学をデザインするために
    中西 睦子, 武田 宜子
    1999 年 19 巻 2 号 p. 8-19
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
  • 野嶋 佐由美, 高田 早苗
    1999 年 19 巻 2 号 p. 20-26
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
  • 南 裕子
    1999 年 19 巻 2 号 p. 27-32
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
  • 有森 直子
    1999 年 19 巻 2 号 p. 33-41
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    本研究においては, 出産に関する妊産婦の自己決定のプロセスを明らかにするために419人の妊産婦を対象に産前・産後の2回にわたる質問紙法を実施した. その結果以下のことが明らかとなった. 出産に関する質問紙は因子分析の結果3因子が抽出された. 第I因子「専門家の判断を必要と認める医療行為」, 第II因子「専門家の助言を必要と認める行為」, 第III因子「正しい知識をもつと対処できる行為」である. 自己決定に影響を及ぼす要因として, 出産施設, 出産への関心度, 知識年齢が自己決定能力 (産前と産後の自己決定の和) と有意な関係が認められた. 出産に関する意思決定は産前と産後において各因子の内容により異なった. さらに産前・産後の意思決定の組み合わせから, 「自己決定を通した」「自己決定の機会を得た」「不本意な意思決定をした」「自己決定しなかった」に分けられた. これらのパターンと出産に関する内容の3因子との間には, 有意な関係が認められた.
  • 大久保 功子, 新道 幸恵, 高田 昌代
    1999 年 19 巻 2 号 p. 42-50
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    出産後における女性の心の健康尺度(MHPW)を開発し, 関連要因との関係を明らかにすることを目的とした. 量的研究方法を用い, 開発した尺度の妥当性信頼性を検討した後, その得点との関連因子との関係を分析した.
    研究対象者は, 産後2週間から5ケ月までの, 生児を得, 研究への協力が得られた女性301名であった. MHPWの内的一貫性と併存妥当性が認められ, 妊娠の計画性を除く, 出産後の生活上のストレス, 出産経験の肯定的認知, 子どもの扱いにくさ, 精神科疾患の既往, ネガティブライフイベントにおいてMHPW得点との間に相関関係が認められた. 分散分析では出産準備教室への参加の有無と分娩様式を除く, 初産と経産との間に統計的有意差があった.
    結果から, 出産後の生活上のストレスを軽減し, 出産経験に対する肯定的な認知を強化する介入によって, 出産後の女性の心の健康を促進できる可能性が示唆された.
  • 安藤 満代
    1999 年 19 巻 2 号 p. 51-58
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, ストレッサー (手術)が患者の状態不安に及ぼす影響, 患者の状態不安と覚醒との関係, およびストレッサーの種類やストレスを受ける時期が覚醒へ及ぼす影響について検討することであった. 調査では,(1) 手術前後の状態不安の変化,(2) 手術前後の状態不安と覚醒度 (緊張覚醒度・エネルギー覚醒度) との関係,(3) ストレッサーの種類 (手術・注射) およびストレスを受ける時期(前・後)が覚醒度に及ぼす影響の違いについて調べた. 25人の患者が手術前後に日本語版気分チェックリスト (JUMACL) と状態・特性不安インヴェントリー (STAI) に答え, 別の68人の患者が注射前後に気分チェックリストに記入した. その結果, 以下のことが得られた.
    1) 手術後の状態不安は, 手術前より低下した. これはストレッサー (手術) が状態不安に影響することを示す.
    2) 状態不安は緊張覚醒度とは正の相関が, エネルギー覚醒度とは負の相関があり, また不安高群は不安低群より緊張覚醒度は高く, エネルギー覚醒度は低かった.
    3) 緊張覚醒度は, 手術も注射もともに経験後は前より低下した. また, エネルギー覚醒度は手術では経験後は前より上昇する傾向があったが, 注射では経験の前後に差はみられなかった.
    ストレスが状態不安に影響し, さらに状態不安は覚醒と関係するという結果は, 部分的にScottのストレス-コーピングモデルと一致するといえる. また, ストレッサーの種類およびストレスを受ける時期によって各覚醒度に及ぼす影響が異なることは, 北村の研究を一部支持している. 今後, これらの結果に基づいた看護が必要であると考えられる.
  • 尾沼 奈緒美, 佐藤 禮子, 井上 智子
    1999 年 19 巻 2 号 p. 59-67
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 乳がん患者の癌罹患の経験を通して変化する自己概念と自己概念の変化に即した看護援助を明らかにすることである. 対象は, 乳癌の告知を受け手術予定の者であった. 面接と参加観察により対象の入院から退院後3ヶ月までの自己概念に関するデータを収集し, エスノナーシングの分析ガイドに基づき作成した手頂に従い分析を行った.
    その結果, 乳がん患者の癌罹患の経験を通して変化する自己概念として, [納得していても心が揺らぐことがある][同病者を他人と思えない][がん患者である自分を守りたい][これからは自分のためにも生きていきたい][今までの自分でやっていける] が得られた.
    乳がん患者の自己概念の変化の持つ意味は, 患者が自己否定に陥りながらも, 自己価値を維持し新しい価値観を明確にしようとする点にあると考える. 従って, 乳がん患者の自己概念の変化に即した看護援助として, 意志決定への援助, 自己価値の維持への援助, 対人関係への援助, 自己受容への援助が重要である.
  • 岡崎 素子
    1999 年 19 巻 2 号 p. 68-77
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 心臓手術を受ける高齢者の発達的変容を見いだすことである.
    M. Newmanの提唱する理論をふまえ, 高齢者の発達的変容を意識の拡張という視点から捉えることを前提とした.
    Grounded Theory Approachを用いた質的機能的研究を行った. 68歳から83歳までの心臓手術を受ける高齢者男性8名女性2名の合計10名を対象とした. 対象者の平均年齢は 72.5歳だった. 術前から術後約2ヶ月目まで関わり, 公式面接及び随時の面接, 参加観察を行った. 得られたデータは継続的に比較分析した.
    心臓手術を受ける高齢者の発達的変容は, 《自分らしさ》を中核カテゴリーとして発展していくプロセスであることが見いだされた. このプロセスには, 関連して進行する3つのカテゴリーと, 3つの段階が見いだされた. さらにこのプロセスを通して, 対象者は〈生きる力〉を産み出していることが明らかとなった.
    一見高齢者に否定的な影響を及ぼすように思える心臓病と心臓手術の体験は, 高齢者が《自分らしさ》を発展させ, 主体的・肯定的な変容を遂げていく一つの契機となりうることが示唆された. また, 高齢者の個別性や多様性を追求していくことの必要性, 高齢者が《自分らしさ》を発展させていくことを促していけるような援助の必要性が示唆された.
  • 布佐 真理子
    1999 年 19 巻 2 号 p. 78-86
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    本研究は, 看護学生が臨床実習中に看護上の判断に困難を感じる場面において, 臨床状況の理解や対処を助ける指導者の働きかけを明らかにすることを目的とした. 看護大学生12名を対象に, 実習終了後に半構成的面接を行った. 得られたデータを指導者の働きかけと学生の反応に焦点を当て分析した結果, 以下のことが明らかになった.
    看護上の判断に困難を感じる場面は患者への接し方, 看護のあり方, 患者との関係の築き方に分類された. 判断困難の状況の理解や対処の可能性が広がる働きかけとして学生の考えや経験を支持する, 状況を洞察することを助ける, 看護の進め方の判断材料を提供することが, 助けとならない働きかけとして学生の考えを尊重しない, アドバイスがない, 結論のみを指示することが抽出された.
    看護上の判断困難のタイプと働きかけの特徴をみると, 患者への接し方では状況を洞察することを助けることが, 看護のあり方では看護の進め方の判断材料を提供する, 学生の考えや経験を支持することが, また患者との関係の築き方では状況を洞察することを助ける, 看護の進め方の判断材料を提供する働きかけが重要であった.
    指導者が学生の判断困難のタイプを見極め, 学生の主体性を尊重しながら適切な働きかけを使い分ける必要性が結果より示唆された.
  • -看護ケアの決定過程を通して-
    坂本 成美
    1999 年 19 巻 2 号 p. 87-94
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
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