頭首工に付帯して設置されている魚道の重要性は, たいへん高まってきているが, 各地で遡上がよくないということを聞くことが多い。この原因を明らかにし, よい魚道の構造と水理条件を与えた魚道の設置を行うべきであると考えている。全国の頭首工魚道について, アンケートによる調査を行い, 約1,400ヵ所から回答を得た。そして, 府県別魚道設置数, 型式, 勾配についてまとめた。
魚道は西日本に多く設置されている。魚道の型式では全体の60%が隔壁型, 24%が導壁型である。魚道勾配は1/10より急なものが64%の多数にのぼる。また, 幅員についてみると, 2m以下のものが約52%もあり, 小規模魚道の割合が高いことが明らかである。
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