核医学イメージング手法であるPET(Positron Emission Tomography)とSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)は2022年度で各々年間70万件以上の撮像が行われ,日常の診療における悪性腫瘍,アルツハイマー病等の疾患の診断において重要な役割を果たしている.しかしその撮像原理は長らく変わっていない.本稿では現在急速に研究が進んでいる最近の核医学イメージング技術の進展,著者らが研究を行ってきた量子もつれを利用した量子もつれPET(Quantum Entanglement PET, QEPET),もつれ光子対を用いたイメージング,複数分子の同時撮像技術などの原理と可能性について概観し,今後の核医学の果たしうる役割について議論を行う.
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