システムの構造は機能の拘束条件となる. 大脳皮質は構造・機能的に区分けできる領野が連絡しあったネットワークである. その領野間の結合パターンはこれまで詳しく調べらてきたが, 近年, 計算論的なアプローチにより, 皮質結合の構成原理を定量的により深く理解することが可能になってきた. 一方, 多くの複雑系ネットワークには高頻度に含まれる構成要素, ネットワークモチーフ, が存在することがわかってきた. ここでは, そのネットワークモチーフと大脳皮質の構成原理との関係について議論し, この研究分野の課題と展望についてまとめる.
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