原子力バックエンド研究
Online ISSN : 2186-7135
Print ISSN : 1884-7579
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研究論文
  • 舘 幸男, 陶山 忠宏, 澁谷 早苗
    24 巻 (2017) 2 号 p. 109-134
    公開日: 2018/01/12
    ジャーナル フリー

     放射性廃棄物地層処分の性能評価において,放射性核種の母岩への収着は,核種移行を支配する重要な現象の一つである.性能評価解析において,収着の程度は一般的に収着分配係数Kd(以下,分配係数)によって表され,岩種や地球化学条件に応じて,関連する不確実性も考慮して設定する必要がある.さらに,わが国においては,多様な岩種や環境条件への対応に加え,特定のサイトを対象としない段階から具体的なサイト調査の段階までの地質環境情報等の段階的な進展に対応していく視点が重要となる.このような今後想定される多様な条件や状況に対応可能な包括的な分配係数設定の方法論を,国内外の最新知見に基づき,i) 収着データベースから抽出されるデータ群の直接的利用,ii) データ取得条件と性能評価条件の差異を補正する条件変換手法,iii) 熱力学的収着モデルの3つの手法を統合することによって構築した.この設定手法の適用性を評価するため,3つの設定手法のそれぞれの特徴や留意点を確認しつつ,結晶質岩(花崗岩)に対するCs及びAmの分配係数と不確実性の導出と比較を行った.その結果,3つの手法を組み合わせた設定手法の有効性を確認するとともに,データやモデルについて十分な情報が利用可能な場合,異なる手法間で整合的な設定値を導出可能であることを確認した.さらに,特定のサイトを対象としない現段階における花崗岩に対するKdデータセットを構築するため,性能評価対象の25元素を対象に,実測データ群に基づく設定を試み,最近の欧州の性能評価プロジェクトにおけるKdデータセットと比較した.本手法によって,多様な岩石や環境条件を対象に,実際のサイトの地質環境に関する情報量の段階的な進展に応じて,分配係数及び不確実性を最適な手法で設定することが可能となる.

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