原子力バックエンド研究
Online ISSN : 2186-7135
Print ISSN : 1884-7579
ISSN-L : 1343-4446
6 巻 , 1 号
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資料
  • 岩井田 武志, 長崎 晋也, 田中 知
    1999 年 6 巻 1 号 p. 83-89
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2014/10/01
    ジャーナル フリー
      放射性廃棄物処分システムの性能評価にとって,セメントの溶解に伴い放出されるコロイドの核種移行への影響を解明することが重要であると考えられている.そこでセメントを構成する水和物やOPC,低アルカリ性セメントペーストを浸漬した溶液中での微粒子の確認およびそのキャラクタリゼーションを行った.具体的には浸漬液のレーザー回折型粒度分布計による粒度分布測定や,孔径の異なったフィルターでのろ過,また使用したフィルターの表面をSEMを用いて観察したそして存在するコロイドの種類と放出挙動について考察を行った.
研究論文
  • 安井 晋示, 天川 正士
    1999 年 6 巻 1 号 p. 91-99
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2014/10/01
    ジャーナル フリー
      低レベル放射性雑固体廃棄物の処理にプラズマ溶融法を適用するためには,廃棄体の放射能測定において重要な核種であるCsの溶融固化体中の残存率に与える溶融処理条件の影響を解明する必要がある.これまで,Cs残存率に与える廃棄物組成の影響については,加熱条件が一定の場合は塩基度を用いて評価できることを明らかにした.廃棄物の重量や加熱出力などの溶融処理条件がCs残存率に与える影響を評価するために,加熱時間に対する溶湯形状の変化と溶融スラグ中のCs濃度を調べ,溶融時のCs蒸発挙動を検討した.試料が全量溶融した後の溶融スラグからのCs蒸発挙動は1次の反応速度式で表すことができた.この時のCsの蒸発速度定数と溶湯形状の経時変化の結果を用いて,試料が全量溶融するまでの過渡的な状態における溶融スラグ中のCs濃度を溶湯形状の経時変化を考慮した式から推定した結果,実測値と一致した.この結果から,溶融処理後のCs残存率は,スラグ形成成分である無機物の溶融速度と蒸発速度定数に大きく依存することを明らかにし,廃棄物の重量や加熱出力などの溶融処理条件がCs残存率に与える影響を無機物の溶融速度から評価できる見通しを得た.
  • 橋爪 修司, 松本 潤子, 馬場 恒孝
    1999 年 6 巻 1 号 p. 101-106
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2014/10/01
    ジャーナル フリー
      アルミニウムを僅かでも含む固体状廃棄物をモルタルにて固型化する場合,アルミニウムから発生するガスが充填固化体の性能に与える影響を調べ,評価しておくことは重要である. 本研究では種々のモルタルを用いて模擬充填固化体を試作し,固化体中の空隙率を測定した. その結果,アルミニウムと炭素鋼の接触によって固化体中でのガス発生を起因とする空隙率は減少することが認められた. また,鉄とアルミニウム接触条件下において,両金属の表面積比とガス発生による固化体の空隙率との関係はモルタル平衡水中での両金属の表面積比とガス発生量との関係と良く一致した. さらに,モルタルの物性値,アルミニウムからのガス発生量の定量結果等から固化体の空隙率を推定する手法を提案した. その手法によって,数種類のモルタル中でのアルミニウムからのガス発生を起因とする空隙率を推定した. その結果,現在想定されている充填固化体の最も保守的な条件で,しかもアルミニウムが炭素鋼と接触していない条件においても空隙率は1%以下と推定された.
  • 山名 元, 篠田 佳彦, 森山 裕丈
    1999 年 6 巻 1 号 p. 107-119
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2014/10/01
    ジャーナル フリー
      多重リサイクリングを基本とした高速炉燃料サイクルにおけるTRU核種の累積生産量を評価するために、ORIGEN-IIを用いた簡単な計算手法を提案した。ORIGEN-IIを用いた基本繰り返し計算の結果を組み合わせることによって、異なる増殖比を持つ高速炉燃料サイクルにおける、Pu,Np,Am,Cmの同位体の累積生産量を得た。これらの累積生産量を簡単な関数形に表して紹介した。これらの結果を用いて、時間依存のTRUの累積生産量について、それらの重量及び放射線毒性の二つの指標を用いて評価した。プルトニウムリサイクル型の高速炉サイクルと、TRUをリサイクルする高速炉サイクルの特性が明らかになり、両者を比較評価した。
  • 津島 悟, 内田 幸宏, 鈴木 篤之
    1999 年 6 巻 1 号 p. 121-125
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2014/10/01
    ジャーナル フリー
      Ab initio Hartree Fock理論に基づいた,ウラニルイオンおよびネプツニルイオンの水和構造の評価をおこなった第2水和圏まで考慮した計算を行った結果,UO22+,NpO2+,NpO22+,すべてについて水和数n=5が最も安定であるとの結果を得た.NpO2+についての結果は,第1水和圏のみを考慮した既往の計算結果とは異なるものであった.このことから,アクチニルイオンの水和数や水和構造を評価する際には,第2水和圏も考慮しておこなう必要があることが明らかにされた.また,アクチニルイオンのジオキソ酸素に水素結合している水和水が,アクチニルイオンの電子構造に顕著な影響を及ぼしていることも確認された.
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