【目的】皮膚被膜剤併用時の皮膚保護剤の角層剥離状況および剥離力低減による皮膚バリア機能低下軽減を検証する。

【対象・方法】健常成人8名の下腹部に皮膚被膜剤A＋皮膚保護剤、皮膚被膜剤B＋皮膚保護剤、皮膚保護剤のみを使用した3群を作成し、2日毎に6日間、貼付・剥離を繰り返し、剥離力、経表皮水分喪失量（以下、TEWL）の測定と剥離角層面積率を算出した。

【結果】皮膚被膜剤併用群は皮膚保護i剤群と比較すると、剥離力、剥離角層面積率、TEWL、は有意に低下していた（p＜0.O1）。とくに皮膚被膜剤B群は　剥離角層面積率、TEWLが低値であった。

【結論】皮膚被膜剤併用群は皮膚保護i剤の剥離刺激が低減し、皮膚バリア機能低下を軽減することが示唆された。

　松江赤十字病院では、2006年より地域連携機関に積極的に出向き勉強会を開催し連携を図る方式「押しかけ勉強隊」を実施している。今回、ストーマ保有患者の受け入れに難渋を示していた施設に「押しかけ勉強隊」として出向くことにより受け入れ可能となった症例を経験した。この「押しかけ勉強隊」は連携先施設との顔と顔を合わせた情報共有・情報提供、相互理解やコミュニケーションの場と機会となり、退院調整に有効であった。

　当院の位置する埼玉県北部は口本でも有数の猛暑地域である。当施設のストーマ外来通院中の結腸ストーマ患者16名に、発汗が原因と思われる皮膚トラブルを経験した。これらを後方視的に検討した所、職業や生活習慣、居住する地域の気象状況が皮膚トラブルに関与する可能性が示唆された。患者指導において、患者の生活環境を加味した発汗対策も重要である。