【背景】適切なストーマ装具選択を目的に、著者が参加した研究チームは、「ストーマ装具分類」「ストーマ・フィジカルアセスメントツール」「ストーマ装具選択基準(以下、本基準)」を2009年に発表した。著者が担当している四国ストーマリハビリテーション講習会(以下、四国講習会)では基礎コース修了者を対象にフォローアップコースを開催し、本基準を利用して講義を行っている。
【目的】四国講習会で本基準を活用してストーマリハビリテーション教育を実践した結果を検討する。
【結果】本基準はストーマリハビリテーション教育に非常に有用なツールであるが、ストーマ装具選択の手順として活用するには、その解説と演習が必要である。また、本基準と「ストーマ装具分類」「ストーマ・フィジカルアセスメントツール」はそれぞれ単独で使用するのではなく、一連の手順として活用する必要がある。
【考察・結論】ストーマ装具の選択は、「誰でも適切に選択できること」は必要だが、「簡単に」ストーマ装具を選択してはいけない。エビデンスのある本基準に基づいて、医療者はストーマ保有者の日常生活の質向上のために、悩んで選択することが重要である。
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