本邦のストーマ造設状況を明らかとするため、全国多施設調査を行った。
(1)ストーマ造設と閉鎖の実施件数に関する調査
101施設より回答あり。ストーマ造設件数は2017年が5,494件、2018年が5,637件、2019年が5,705件であった。ストーマ閉鎖件数は2017年が1,925件、2018年が1,992件、2019年が2,063件であった。同じ年の一時的ストーマ造設件数に対するストーマ閉鎖件数の比、すなわち一時的ストーマ閉鎖比率は73.6%であった。
(2)直腸癌手術の基本方針とストーマサイトマーキングに関するアンケート調査
131施設より回答あり。低位前方切除術、腹会陰式直腸切断術それぞれについて77%、73%の施設で腹腔鏡下手術を、18%、17%の施設でロボット支援手術を基本としていた。Diverting stomaについては、回腸ストーマを基本とする施設が85%であった。ストーマサイトマーキングは、待機手術では実施率100%の施設が66%を占めていたが、緊急手術では18%のみであった。
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