日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2434-3056
Print ISSN : 1882-0115
29 巻, 2 号
29巻2号(通巻78号)
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
表紙
学会総会報告
学会賞報告
  • 尾崎 麻依子, 野澤 慶次郎
    2013 年 29 巻 2 号 p. 3-4
    発行日: 2013年
    公開日: 2020/11/02
    ジャーナル フリー
     2008年1月から2009年10月までに帝京大学医学部附属病院消化器外科でストーマ造設術を施行した106例からストーマサイトマーキングの効果と問題点を検討した。
     1.マーキング施行例ではストーマケアに重要な「装具の安定性」「皮膚障害の減少」という効果が得られた。
     2.管理困難の要因は、マーキング施行例の80%はストーマ造設術によって発生した外科的合併症であったのに対し、マーキング非施行例の75%はストーマの位置で回避できる問題であった。
     3.マーキング施行例であってもリスクファクターの存在、外科手術との関係、ストーマ造設後の腹壁変化によってストーマ管理困難になりえる。
原著
  • 石澤 美保子, 大村 裕子, 秋山 結美子, 後藤 真由美, 熊谷 英子, 品田 ひとみ, 末永 きよみ, 堀 友子, 松浦 信子, 丸山 ...
    2013 年 29 巻 2 号 p. 5-13
    発行日: 2013年
    公開日: 2020/11/02
    ジャーナル フリー
     ストーマ装具が漏れずに皮膚に密着できている時間(以下耐久時間)に関係があると思われるストーマ局所条件(以下局所条件)11項目を選択しそのうち3項目(ストーマ高さ、ストーマ横径、ストーマ形状(正円、非正円))で装具の耐久時間と有意な関連性を認めた。
     研究対象は11施設の121例のストーマ。平均耐久時間は78.9±23.2時間。平均ストーマサイズは縦25.6±5.6、横30.0±6.9、高さ10.9±8.2mmであった。ストーマ高さと耐久時間の間には二次式で示される関係があり(p=0.028)ストーマ高さ15.9mmで最大耐久時間83.9時間であった。また、ストーマサイズ横径と耐久時間は横径が大きくなればなるほど耐久時間が短くなることが示された。さらにストーマの形状では正円が84.2時間、.非正円が73.6時間と正円の耐久時間が有意に長かった。
  • 松原 康美, 稲吉 光子
    2013 年 29 巻 2 号 p. 14-23
    発行日: 2013年
    公開日: 2020/11/02
    ジャーナル フリー
    【目的】チーム医療によるストーマ術前教育導入の有効性について検証する。
    【方法】対象は消化管ストーマを造設した患者83名、うち入院前にチーム医療による術前教育を 受けた患者43名を導入群、入院後に従来の術前教育を受けた患者40名を導入前群とした。評価ア ウトカムは在院日数、術後入院日数、セルフケア確立までの日数および装具交換回数とした。
    【結果】セルフケア確立までの日数は導入群8.7±3.2日が導入前群13.4±6.2日よりも短かった(p<0.001)。また装具交換回数は導入群3.6±1.3回が導入前群4.9±2.1回よりも少なかった(p<0.001)。在院日数および術後入院日数は両群間に有意差が認められなかった。
    【結論】チーム医療による外来でのストーマ術前教育は、術後早期のセルフケア確立に寄与した。
  • 安達 亙, 村松 かずみ, 金田 明奈, 小林 紀子, 雨宮 美和子, 吉澤 美樹
    2013 年 29 巻 2 号 p. 24-29
    発行日: 2013年
    公開日: 2020/11/02
    ジャーナル フリー
    【目的】体位による腹壁皮下脂肪層の変化を検索し、良好なストーマ造設法を示すことを目的とした。
    【対象・方法】40から61歳までの健常女性24名を対象とした。左上下腹部の2点にストーマサイトマーキングし、同部の腹壁皮下脂肪層の厚みを超音波で測定した。測定体位は5体位とした。
    【結果】腹壁皮下脂肪層の厚みは、上下腹部とも臥位で最も薄く、前屈座位で最も厚く臥位の1.6から1.7倍であった。上下腹部間では、下腹部の腹壁皮下脂肪層が厚い体位が多い。体位による腹壁皮下脂肪層の厚みの変動は下腹部で大きく、BMIが大きい例で有意に大きい。
    【結論】体位変化によりストーマ周囲皮膚が陥凹する可能性があり、ストーマ造設時に皮下脂肪層内で腸管に余裕を持たせる必要がある。BMIが大きい例では、上腹部でのストーマ造設が推奨される。
研究会報告
地方会抄録(地域研究会記録)
編集後記
feedback
Top