Medical Imaging Technology
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最新号
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特集/レディオミクスの臨床応用の可能性を探る
  • 有村 秀孝
    2020 年 38 巻 1 号 p. 1-3
    発行日: 2020/01/25
    公開日: 2020/02/11
    ジャーナル 認証あり
  • 角谷 倫之, 田中 祥平, 田邊 俊平
    2020 年 38 巻 1 号 p. 4-9
    発行日: 2020/01/25
    公開日: 2020/02/11
    ジャーナル 認証あり

    近年,レディオミクスは放射線画像診断分野に加え,放射線治療分野においても積極的に研究が行われ始めている.レディオミクス手法には,大きく分けて2つの手法が存在する.一つは,人間が定義した計算式によって特徴量の計算を行う手法(handcrafted features)である.この手法では人間が定義した特徴量を使用するため,計算が“ブラックボックス化”しないという利点はある一方で,人間が特徴量を定義しなければならず,人間が気づいていない(数式化できていない)さらに優れた特徴量がある可能性もある.もう一つの手法はディープラーニングを用いた手法であり,(1)ローイメージを使って解析できるため,腫瘍のセグメンテーションが必要ない,(2)人間が定義していない特徴量を抽出できる可能性がある,という利点をもつ.この解説では,特に放射線治療の予後予測について2つの手法の違いを説明しながら詳しく解説する.

  • 亀澤 秀美
    2020 年 38 巻 1 号 p. 10-14
    発行日: 2020/01/25
    公開日: 2020/02/11
    ジャーナル 認証あり

    頭頸部癌はほかのがんと比べて発生頻度は低いが,種類が多く,発生原因や治療法,予後もさまざまである.従来,病期や組織型,悪性度などの判定結果に基づいた標準治療が実施されているが,同じがんであっても予後不良となる患者が存在し,これは解決すべき問題である.近年,CTやMR画像などのマルチモダリティー画像から,がんの性質を表していると考えられる多数の表現型特徴量(画像特徴量ともいう)を抽出し,それらの特徴量と遺伝子型や患者の予後などとの関係性を解明するレディオミクスに注目が集まっている.レディオミクスにより,がんの性質を治療前に把握できれば,治療後の生存時間や再発,有害事象発生などの可能性を予測でき,さらには,がんの性質ごとに最適な治療方針の決定にも貢献できると考える.そのため,レディオミクスは,がんの精密医療の実用的な方法となる可能性がある.本稿では頭頸部癌に関係するレディオミクス研究をいくつか紹介する.

  • 内山 良一
    2020 年 38 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 2020/01/25
    公開日: 2020/02/11
    ジャーナル 認証あり

    ポストゲノム時代に入り,次世代シークエンサーの発展もあって,遺伝子解析のコストが急激に低下してきた.遺伝子検査が日常診療で行われる日も近いと予想される.このような時代背景の中で,これまで病変の表現型を中心に議論されてきた放射線医学の研究に,遺伝型の新しい視点を加える研究が広がりをみせつつある.本稿では,レディオゲノミクス(radiogenomics)とは何か,コンピューター支援診断と何が異なるのかについて説明する.また,脳疾患を対象としたレディオゲノミクス研究の具体例として,(1)画像からがんの遺伝子変異を推定する研究,(2)画像と遺伝子を用いた予後予測の研究,(3)画像と遺伝子を用いた早期診断支援に関する研究,について述べる.

  • 芳賀 昭弘, 楠瀬 賢也
    2020 年 38 巻 1 号 p. 21-26
    発行日: 2020/01/25
    公開日: 2020/02/11
    ジャーナル 認証あり

    ディープラーニングをはじめとする近年の画像解析法の進展に伴い,心臓超音波(心エコー)解析も新たなフェーズに到達しつつある.心エコー画像から心臓疾患の存在診断・鑑別診断・機能診断を行う試みが,近年,活発になされるようになった.本稿ではエコー画像を用いた心機能解析,特に収縮性を示す代表的な指標である左室駆出率(LVEF)の定量解析を紹介する.従来,LVEFの算出のために心臓の内壁をトレースすることが行われるが,多角的エコー動画像からディープニューラルネットワークによって直接LVEFを精度高く求めることができる.また,画像解析で重要となる前処理についてわれわれが行っている手順を紹介するとともに,その前処理で必要となるエコーの撮影断面の自動識別に関する研究を紹介する.

  • 古徳 純一
    2020 年 38 巻 1 号 p. 27-32
    発行日: 2020/01/25
    公開日: 2020/02/11
    ジャーナル 認証あり

    対象の位相的特徴に注目するトポロジカルデータ解析は,コンピューターサイエンスと手を携えてさまざまな分野に浸透しつつある.本稿では,トポロジカルデータ解析でのメインツールであるパーシステントホモロジーの概略を述べた後,この理論の医用画像解析への応用を紹介する.

研究論文
  • 砂口 尚輝, 島雄 大介, 市原 周, 西村 理恵子, 岩越 朱里, 渡邊 彩, 丹羽 輝久子, 黄 卓然, 湯浅 哲也, 安藤 正海
    2020 年 38 巻 1 号 p. 33-39
    発行日: 2020/01/25
    公開日: 2020/02/11
    ジャーナル フリー

    乳房の乳頭部における乳管の組織構造はまだ完全に把握されていない.例えば,最も解析しやすいと考えられる乳頭内の乳管数は,解剖学の教科書では15~20本と書かれているが,2000年以降の報告では平均値で約25本,多い人で50本あるとされている.それ以外の三次元的な乳管構造についても徐々にわかっている.一方で,このような解剖学的な解析は,労力を必要とする三次元病理観察に基づくため,多症例による統計的解析はほとんど行われていない.本研究では,染色された二次元組織像に匹敵するコントラストで描出できるX線暗視野法に基づく屈折コントラストCTを用いて,ヒトの乳房から採取された23症例の乳頭を撮影し,乳頭内乳管の三次元可視化および解析を行う.その結果を先行研究と照らし合わせて,解剖学研究における屈折コントラストCTの有用性を示す.

  • 南 弘毅, 陸 慧敏, 金 亨燮, 平野 靖, 間普 真吾, 木戸 尚治
    2020 年 38 巻 1 号 p. 40-47
    発行日: 2020/01/25
    公開日: 2020/02/11
    ジャーナル フリー

    呼吸器疾患の診断方法としては,聴診器を用いた呼吸音の聴診が長年用いられてきた.これは簡便で安全な診断方法である一方,聴診音の診断には定量的な評価基準がないため,医師の診断支援を行うシステムの開発が必要である.そこで本論文では,畳み込みニューラルネットワーク(CNN: convolutional neural network)を用いた呼吸音の自動分類手法の提案を行う.おもな手法の流れとしては,呼吸音データに対して短時間フーリエ変換と連続ウェーブレット変換を適用し,スペクトログラム画像およびスカログラム画像を生成する.その後,生成した画像を用いてCNN による正常呼吸音,連続性ラ音,断続性ラ音の識別を行う.提案手法を呼吸音データ22 症例に適用した結果,分類性能として,全体正解率は 79.44[%],ROC(receiver operating characteristic)曲線に基づくAUC(area under the curve)は0.942 を得た.

日本医用画像工学会
編集後記
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