アフリカ研究
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2020 巻, 97 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
論文
  • ─シエラレオネの地方開発事業を事例として─
    平林 淳利
    原稿種別: 論文
    2020 年 2020 巻 97 号 p. 1-11
    発行日: 2020/05/31
    公開日: 2021/05/31
    ジャーナル フリー

    シエラレオネで1991年から2002年まで続いた内戦の要因の一つに,伝統的指導者であるパラマウント・チーフによる不公平な統治や権限乱用があげられている。内戦後の2004年にシエラレオネ政府が施行した地方自治法では,地方議会を復活させ,パラマウント・チーフの権限を制限し,民主的な統治および地方開発を推進する動きが見られる。

    本論文では,シエラレオネの地方自治法が規定する地方開発体制と仕組みに準じて実施した,日本の技術協力「シエラレオネ地域開発能力向上プロジェクト」を事例とし,同プロジェクトリーダーを務めた筆者が,現地の聞き取り調査およびプロジェクト報告書などをもとに,地域活動におけるパラマウント・チーフの関与の実態とその仕組みを分析する。そのうえで,シエラレオネの地方自治制度が意図する民主的な地域活動の状況を考察する。

研究ノート
  • ─2018年サン・ルイ市での世帯調査より─
    飛田 八千代, 氏家 清和
    原稿種別: 研究ノート
    2020 年 2020 巻 97 号 p. 13-20
    発行日: 2020/05/31
    公開日: 2021/05/31
    ジャーナル フリー

    セネガルにおいて食料農産物の消費拡大と都市化が進む中,都市部住民の消費の実態把握は今後の消費動向を理解する上で重要となる。本稿はセネガル北部に位置するサン・ルイ市に在住する消費者を対象に調査を行い,食料消費の実態について検討した。

    食料消費行動に関する聞き取り調査及び食事量の実測調査に基づき,食料消費から食後の処理までの一連の流れと背景を分析した。84世帯を対象とした食料消費調査の結果,消費者は昼食として主にコメを選択するが,夕食における主食選択は多様であった。また,一定数の世帯において,非血縁者と食事をともにする共食が確認され,食べ残しの多くがターリベなどに施されていた。本調査結果から,都市部で十分に食事が行き渡らない人々に対して食の再配分が行われている可能性が示唆された。

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