日本プライマリ・ケア連合学会誌
Online ISSN : 2187-2791
Print ISSN : 2185-2928
ISSN-L : 2185-2928
48 巻, 2 号
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Editorial
原著(事例報告)
総説
  • 宮本 侑達, 田中 道徳, 山田 宇以, 若林 英樹
    2025 年48 巻2 号 p. 58-65
    発行日: 2025/06/20
    公開日: 2025/06/28
    ジャーナル フリー

    家族関係の悩みは日常生活の中で多く見られ,病気や健康に関する家族の影響は様々な場面で研究されている.日本のプライマリ・ケアでも多くの患者が家族問題を抱えており,そのアプローチ法として「家族志向のケア」が提唱されている.家族志向のケアは「システム理論」と「家族療法」に基づき,家庭医と家族療法家の協働を背景に持つ.実践や効果に関する文献は複数あるものの,標準化されたトレーニングはまだ確立されておらず,各施設が試行錯誤しながら取り組んでいるのが現状である.教育の現状に関する文献も不足し,その実態は十分に把握されていない.本総説では,日本における家族志向のケアの実践と教育の現状を,米国の先進的な取り組みと比較しつつ概観し,日本の教育標準化に向けた課題を考察する.

  • 片平 伸子
    2025 年48 巻2 号 p. 66-76
    発行日: 2025/06/20
    公開日: 2025/06/28
    ジャーナル フリー

    目的:シングル介護を主題とした研究のナラティブレビューを行い,シングル介護の実態と求められる支援を明らかにし,医療・看護の視点から検討する.

    方法:医学中央雑誌,CiNii Article等からシングル介護の文献15件を抽出しシングル介護の実態と求められる支援を記述した.

    結果:シングル介護は被介護者との関係性を基盤に代わりのいない状況で自分の生活と折合いをつけながら行われていた.就労と介護の両立は難しく経済的課題や健康課題につながっていた.求められる支援には《ワーク・ライフ・バランスの改善》《包括的な支援体制づくり》《労働環境の改善》《医療・看護職による支援》等9カテゴリがあった.

    結論:シングル介護では就労と介護の両立は重要であり,医療・看護職にはシングル介護の状況を早期に把握し,家族間の関係性の経緯等を考慮した情報提供や介護者,被介護者双方の健康支援や将来を見通した支援等が求められる.

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