日本の情報システム開発プロジェクトは約70%が失敗と言われ,成功率の向上が求められている。成否に影響を与える要因の中でも,プロジェクトマネジメントが大きな影響を与えていると言われ,プロジェクトマネージャ(PM)の能力の向上が望まれている。本研究は,失敗の再発防止に求められるPMの能力の育成を目的として,根本原因分析を活用したトレーニングを設計し,試行・評価を行った。IT (Information Technology) ベンダに勤務する23人のPMにトレーニングを試行し,トレーニング受講者へのアンケート,および聞き取り調査によって評価を行ったところ,失敗の再発防止に求められる能力の向上に一定の効果があることが確認された。(図5,表9)
16時間2交代で勤務する看護師134名を対象にして,夜勤時の3つの時刻帯に取られる仮眠中の尿中6-スルファトキシメラトニン分泌量(aMT6s)を比較した。また統制条件として日勤-日勤間の夜間睡眠尿も採取した。仮眠時刻条件の尿は,仮眠を交代で取っていた前半(23:15-01:22),中半(01:20-03:23),後半(03:26-05:21)に分けて分析した。その結果,夜間睡眠中のaMT6s分泌量は,夜勤時の仮眠中より有意に多かった(p=0.007)。しかしながら,仮眠時刻条件間のaMT6s分泌量や交互作用に有意差は示されなかった。そこで仮眠を仮眠時間,仮眠開始時刻を考慮して分析したが,いずれも有意差が示されなかった。これらのことから,一般に16時間夜勤を行っている看護師が取る120分の仮眠のaMT6s分泌量は,夜間睡眠に及ばないものの,どの時刻帯に取っても変わらないことが明らかになった。(表1,図4)