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福万 真澄, 小亀 英己, 小西 啓治, 原 尚之
セッションID: G1-7
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
近年,二足ロボットの身体構造を生かした効率の良い平地歩行の実現が期待されている.本研究では,腕振りおよび上体保持に必要なトルクを歩行に利用する二足ロボットを提案する.提案するロボットでは,歩行可能な速度域が広く,効率の良い平地歩行が可能であることを数値シミュレーションで確認した.
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田中 翔太, 黒田 嘉宏, 井村 誠孝, 鍵山 善之, 大城 理
セッションID: H1-1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
外科手術において用いられている機器として,電気メスがある.本研究では,電気メスによる切開現象の物理法則モデルを構築することを目的し,電気メスによるジュール熱の発生および伝達のモデリングを行った.手法としては,電気メスが物体に接触した際の物体の電流密度分布,内部発熱分布を考え,熱伝導方程式を解くことで物体の温度分布を導出した.本発表では,本手法のシミュレーション結果を報告する.
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脳波変化に基づくクラス分類とNNによる快-不快推定
寺前 達也, 櫛田 大輔, 北村 章, 八尾 顕, 近藤 秀志
セッションID: H1-2
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
本研究では,使用者の皮膚筋系弾性特性を基に,あらかじめ構築しておいたDBによって使用者が快適と感じる指圧力を決定・実現する知的マッサージシステムの構築を行ってきた.しかしながら,本DBでは新たな未知の使用者に対して効果が低いことと,不快に対する考慮がなされていないという問題があった.そこで,本論文では相関の高い脳波変化のデータごとにクラス分類し,クラスごとに快-不快を推定するNNを構築してDBに組み込んだ.これにより,使用者の特徴をDBに反映させて更新し,なおかつ不快に対しても考慮することが可能となる.
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高地 悠貴, 青木 悠祐, 安藤 洸一, 桝田 晃司
セッションID: H1-3
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
これまでの超音波検査ロボットでは,遠隔走査や画像の自動取得を目的としたロボットの自立動作が対象であり,臨床現場でのロボットによる直接の超音波走査支援は考慮されていなかった.ロボットと医師の協調動作ができれば,様々な検査方法が可能となる.そこで本研究ではコンプライアンス制御を用い,ロボットが把持した超音波プローブに加わる力,モーメントを考慮して,通常診断時と同様に医師が走査可能なシステムを実現したので報告する.
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山之内 亘, 永瀬 一貴, 桂 誠一郎
セッションID: H1-4
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
人間支援システムは医療介護者の負担の軽減のために注目されている。
これまでのシステムは位置制御や速度制御によって人間を強制的に動作させることが多く,人体に過負荷となる場合がある。そこで本論文は人間の動作をモーションコピーシステムにより保存し,そのデータに基づいた支援システムを提案する。これにより,過去の動作に基づく個人に合わせたシステムの構成が可能となる。提案手法の有効性を実験により確認する。
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古山 勇樹, 神代 充, 渡辺 富夫
セッションID: H1-5
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
これまで,人間同士の握手動作の解析を基にした握手接近動作モデルを提案し,官能評価実験により提案したモデルの有効性を示してきた.しかしながら,ロボットの大きさや形状が人間とロボットの握手に与える影響は明らかにされていない.そこで,仮想空間上のロボットのモデルと実在の握手ロボットを用いた複合現実感技術による握手動作解析システムを開発した.このシステムでは,実在のロボットに重畳合成されたCG画像により,人間と多種のロボットとの握手を可能にする.
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青山 友里, 椎塚 久雄
セッションID: H1-6
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
近年,ロボットセラピーがアニマルセラピー(動物介在療法)に代替する療法として注目されている.本研究では,恐竜型のペットロボットPLEOとのふれあいによるストレス緩和に関して実験調査を行った結果について示す.
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下條 亘, 堀口 由貴男, 中西 弘明, 椹木 哲夫
セッションID: H1-7
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
非常に多機能な昨今の電子機器は,インタフェース上に表示される多数のメニュー項目の中から適切なものを選択して所望の機能にアクセスするという人間―機械インタラクションが一般的である.そのような機器について適切なメンタルモデルが獲得されている場合,ユーザは容易に正しいメニュー項目を選択できる.逆に,メンタルモデルが不適切な場合にはメニュー項目の解釈に問題が発生し,誤ったメニュー選択につながる.本研究では,誤ったメニュー選択行動の背後にあるユーザのメンタルモデルの不備を推定するために,情報香と呼ばれる意味連想モデルを用いることを提案する.提案手法の有効性を,被験者実験を通じて取得した発話データを基に抽出したメンタルモデルの不備と対応付けられるかを分析した.その結果,提案手法の有効
性が示唆された.
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小原 敦美, 衣川 亮祐
セッションID: I1-1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
非負システムとは,状態変数が常に非負の値をとるものであ
る.一般的な線形システムをフィードバック則を用いて,非負
安定化するゲインの設計を考えるとき,非負化する条件として,
例えば状態フィードバックでは行列A+BK の非対角要素が非
負であるようなゲインK を選定しなければならない.つまり,
非負安定化するためには,安定化条件に加えてゲインにある線
形拘束を考慮したゲインの設計が必要となる.また非負安定化
することで,非負システムの解軌道は正象限内から離れることが
ないので,座標変換によって解軌道を制限できる.
本研究では,線形拘束も考慮した非負安定化条件を満たすゲ
インを算出するために新たな提案手法を示し,応用例を通じて
提案手法と非負安定化の有効性を示す.
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The H2 Case
蛯原 義雄
セッションID: I1-2
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
This study is concerned with the synthesis of
periodically time-varying
memory state-feedback controllers (PTVMSFCs) for
discrete-time linear systems.
In our preceding studies, we have already established basic strategies
for LMI-based (robust) H-infinity PTVMSFCs synthesis,
and in this paper we extend those results to
the H2 performance criterion.
In the H2 case, the main difficulty stems from the fact that
we have to ensure the existence of a common solution
for multiple LMI conditions that are related to
Lyapunov inequality and
inequalities for bounding traces of Lyapunov matrix.
We overcome this difficulty by deriving an analytic representation
of LMI solutions and derive a necessary and sufficient
LMI condition for the H2-PTVMSFCs synthesis.
Based on these results, we also consider
robust H2-PTVMSFC synthesis for polytopic-type uncertain LTI systems.
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上 泰, 寺田 武史, 延山 英沢
セッションID: I1-3
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
本研究の目的は,低次の出力フィードバック制御器を用いたH∞制御問題に対する外点法を提案することである.本手法の特徴は,虚軸をシフトさせた安定な仮想システムを考え,非安定化制御器を初期値として利用できることである.本稿では,提案手法を示した後,これを混合H∞/D-安定制御問題に対する外点法へと応用する.そして,数値例を用いて提案手法の有用性を示す.
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交流モータ制御への応用
大佐 祐翔, 瀬部 昇, 稲垣 浩之, 加藤 浩明
セッションID: I1-4
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
非共通のLyapunov 関数を許容する伸張補題は,
ロバスト制御系の解析・設計, 多目的制御系設計において
大きな進展をもたらした.
本稿では,補助変数と制御器変数の積を含む双線形行列不等式を
変数の暫定値を用いて逐次線形化する方法の有効性を,
交流モータのゲインスケジューリング制御系設計に適用し示す.
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最大体積楕円体の中心を用いるアプローチ
和田 孝之, 藤崎 泰正
セッションID: I1-5
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
ロバスト制御系設計は,一般に,すべての不確かさについて制約条件を満たす解の中で,評価関数を最小化するロバスト最適化問題に帰着できる.
この問題に対し,不確かさのランダムサンプルと,凸多面体に含まれる最大体積楕円体の中心を用いる切除平面法を組み合わせ,確率的な精度保証のある準最適解を求める方法を提案している.
さらに,アルゴリズムが停止するまでに必要な計算量,得られた解の準最適性を解析している.
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マルチプライアに依存しない方法
増淵 泉
セッションID: I1-6
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
ロバスト解析問題は,マルチプライアを通してLMI問題(緩和問題)に帰着される.一般に後者は前者に対する十分条件を与える問題となるが,個別の例題では条件間のギャップが生じないこと(これを「厳密性」と呼ぶ)がある.厳密性の検証は,ロバスト解析の計算結果からさらに情報を引き出すことができることから,近年関心が持たれている.本発表では緩和問題を導出するマルチプライアに依存せずに厳密性を検証する方法についていくつかの結果を述べる.
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大石 泰章
セッションID: I1-7
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
本発表では,ロバスト半正定値計画問題の解法について議論する.ロバスト半正定値計画問題とは,不確かなパラメータに非線形に依存する線形行列不等式を制約条件とする最適化問題であり,非線形構造を持つ多くの制御の問題がこの形に定式化される.特に行列拡大法なる解法を示し,その性質について述べる.また,非線形構造を持つ制御問題の例として,非周期的サンプル値制御系の安定性解析を考える.この問題は指数関数的なパラメータ依存性を持つので,これを扱うために新しい技法を導入する.
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澤田 賢治, 新 誠一
セッションID: J1-1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
本発表では,離散値入力型SISOシステムに対する動的量子化器の性能解析法と設計法を不変集合解析から与える.まず,量子化誤差を有界外乱とみなした楕円体の不変集合解析により,動的量子化器の性能解析条件とその解析解を与える.さらに,先の解析条件と解析解に基づく動的量子化器の設計条件を与える.最小位相系に対し,不変集合解析解に基づく動的量子化器は最適動的量子化器と同じ構造を有するという,新たな知見を与える.
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吉村 僚太, 東 俊一, 杉江 俊治
セッションID: J1-2
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
本発表では,高効率なDC/ACインバータの一構成法に関して報告する.提案する手法では,DC/ACインバータに含まれる変調器として,従来のPWM方式でなく,モデルの情報を陽に考慮できる動的な量子化器を用いる.提案手法により従来のPWM方式よりも高効率なインバータが得られることを,数値シミュレーションによって示す.
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藤崎 泰正, 齊藤 健介
セッションID: J1-3
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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制御対象の入出力データから,直接モデルマッチングを達成するコントローラを求める手法のひとつにVRFT (Virtual Reference Feedback Tuning) がある.
本発表では,VRFTを2自由度制御系に対して適用し,
H∞モデルマッチングを達成する2自由度H∞コントローラの設計手法を,
線形行列不等式(LMI)を援用して与えている
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化学反応プロセスを例として
清水 良明
セッションID: J1-4
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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本論文では,現実のプロセスに対して最適制御則の近似解を導出するため進化最適化手法の一つであるDEの適用を行なった。提案手法を用いれば,従来の最大原理や微分-代数方程式系に対する同時最適化に基づく接近法と比べて、現実に要求される種々の条件下で近似精度の優れた解を現実的な求解時間で求めることができることを示した。そのアルゴリズムは直接的で単純なことより、化学プロセスのように非線形性が強いシステムや高次元のシステムに対しても対応可能であり高い実用性を有しているといえる。一般的な議論の後、化学反応プロセスを応用例として取り上げ、他の手法との比較を交えて、本手法の求解性能の高さと種々の現実的条件下での適用性を評価した結果について報告する。
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NCTF制御とその応用
佐藤 海二
セッションID: J1-5
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
本論文は,NCTF制御と呼ぶ精密運動システムを簡単に設計・実現する方法とその応用結果について述べている.用いられるコントローラは,動作の規範となり位相面上に描かれるNCTとそれに追従させるためのPI補償器より構成される.NCTは開ループ応答波形から簡単に得られ,補償器の調整も簡単である.制御対象としてボールねじ機構を取り上げ,設計手順,制御性能について説明している.
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小泉 圭吾, 藤田 行茂, 上出 定幸, 渡部 透
セッションID: A2-1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
自然災害による被害が毎年各地で報告されており,構造物の防災,安全管理について新たな管理手法が望まれている。本研究では十分な監視あるいは緊急的に監視が必要な土木構造物を対象に,ユビキタスネットワークによる土砂災害検知システムの開発を行った。センサはMEMSによる加速度センサを傾斜センサとして利用し,その精度を検証した.通信器は,2.4GHz帯のメッシュ型ネットワークを採用し,通信の安定性に関する検証実験を行った。その結果,災害検知が対象であれば,大量生産型のセンサチップでも応用は可能であることが確認された。センサノード自体が中継器の役割も果たすメッシュ型ネットワークはロバスト性に優れ,特に多点計測に用いる際には,計測密度の高さに加え,通信の安定性を図れる利点があることが確認された。
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片山 雄貴, 森脇 克巳, 田中 勝之, 新居 崇裕, 佐藤 正紀
セッションID: A2-2
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
我々が開発中の視覚障害者の歩行を補助する歩行補助ロボットの状況認識と移動制御について報告する.歩行補助ロボットには歩行を支援するための様々な機能が取り付けられているが,特に障害物回避機能は使用者の安全を確保する上で重要である.ロボットが動く際は静止物体だけでなく,移動物体も回避しなくてはならない.ロボットが相手の移動方向を推定し,相手に自身の行動を伝えることにより,使用者は移動物体と安全に行き交うことが可能になる.
本研究では走行時の安全性向上を目指し,画像処理による移動物体認識の手法と移動可能な安全領域の探索手法を用いた歩行補助ロボットの移動制御法を提案する.さらに,提案手法を用いた走行実験の結果について報告する.
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新居 崇裕, 森脇 克巳, 田中 勝之, 片山 雄貴, 佐藤 正紀
セッションID: A2-3
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
我々の研究グループでは,視覚障害者などハンディキャップのある人が単独で外出する際の歩行を補助するためのロボットの開発を進めている.ロボットにはカメラセンサからの画像情報を基に路面に設置された点字誘導ブロックに沿って移動する機能や,障害物センサによって検知された障害物の回避を自律的に行う機能が実装されている.ロボットはセンサからの情報を解釈して視覚障害者などのロボットの使用者に周囲状況に関する情報を伝達し,移動方向や動作開始・停止などの使用者の指令を受けて使用者と協調して動作する.本報告では,使用者とロボットとの情報交換を音声とロボットの動作を介して行う新しいインタフェース・システムについて報告する.特に音声認識法の改善による認識率の向上がインタフェース・システムの機能性にどのように関与するかについて検討する.
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山根 直明, 柴田 晃宏, 小西 正躬
セッションID: A2-4
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
モータのベアリング部の不具合により、ベアリングが破損すると、モータ損傷が起こりトラブルとなる。この問題に対応するため、モータの振動を計測しデータ解析により、軸受の損傷を診断する方法を研究した。
すなわち、聴診棒センサにより採取したモータの振動データをウェーブレット変換し、さらにその結果を自己組織化マップを用いて分類することで、正常と異常状態を識別する。
このアルゴリズムを確認するために小型DCモータの軸受部に人工的な損傷を与えて、開発した診断方法を適用し、診断性能を確認した。
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藤田 将己, 中野 孝一, 小西 正躬
セッションID: A2-5
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
実験用小型AGVを試作した。このAGVは、フォトセンサを装備し白線をたどって走行する。制御系はPICマイコン、モータの駆動用ドライバボード、電源回路、センサボードなどから成る。
本研究では、これらの制御要素を最適に配置し回路の占有スペースが最小となるように制御回路の設計を行った。
すなわち、GA・SA法により回路要素を矩形領域内にネスティングし、回路要素の結線長と回路の占有領域を共に最小とする機能を実現した。
試作した小型AGVについて走行実験を行い、所期の制御性能を確認した。
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津村 俊弘
セッションID: A2-6
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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道路を走行する連結車両のオール電化による高度化システムについて発表する。
特に複数車両が先行する車両の軌跡を追尾するシステムとしての同轍制御について提案する。このシステムは、これまでのレール上を走行する列車システムとは異なり、予めオール電化エネルギを利用する列車システムであるが、鉄路などの機動が無く、普通の自動車が走行する路面を自動走行するシステムである。
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森田 亘, 平松 綾子, 能勢 和夫
セッションID: B2-1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
グリッド環境下におけるタスクスケジューリングでは、1つのジョブを構成する粒度の異なる複数タスクを、能力の異なる分散した計算資源へ種々の制約条件を考慮して最適に割当てることが問題となる。本稿では、この問題を制約条件付き組み合わせ最適化問題としてとらえ、アントコロニー最適化法による解法を提案した。その有効性を数値実験により検証した。
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陳 冠宇, 平松 綾子, 能勢 和夫
セッションID: B2-2
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
本稿では繰り返し工程を有する生産システムのジョブスケジューリング問題の最適化を検討した。スケジューリング問題はガントチャートへのジョブの配置順序決定問題と設備決定問題とで構成される。順序決定問題には、先行制約を考慮したアントコロニー最適化法を適用した。また、設備決定問題には割り付けルールを導入した。数値実験で手法の有効性を検証した。
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大橋 優, 田口 翔一, 巽 啓司, 谷野 哲三
セッションID: B2-3
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
スケジューリング問題は産業への応用が重要であり,中でも実用的な枠組みであるRCPSPは,今日でも多くの研究がなされている.
分業化が進んだ近年の生産スケジューリングに対しては,複数のRCPSPが有向グラフを形成するモデルが有効である.このモデルにおいてRCPSP間で既存する資源の移動や,追加コストを支払っての資源の追加を行うことで,プロジェクト開始時の資源量を最適化し,全体の総完了時刻・コストの最小化を図る方法を提案する.
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植野 紗未, 北村 章, 西尾 英昭, 中村 昌弘
セッションID: B2-4
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
本研究では,現実的かつ効率的な工程設計を自動に行う為にGAを用いて,複数ロット・複数機種・複数台数及び作業者数の制限を考慮した際の製造リードタイム,作業負荷平準化及びスキルを考慮した作業者の配置を総合的に最適化するシステムの開発を行った.また,計画に支障が生じた場合の解決方法としてリアルタイムスケジューリング理論を取り入れた.本報告では,工程設計システムの概要と適用事例の詳細について述べる.
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古用 晋一朗, 宮本 俊幸
セッションID: B2-5
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
本論文では,通路のレイアウトや通行方向といった通路制約を考慮した上で,搬送要求間に順序制約が存在するフレキシブル生産システム特有の集荷配送問題の拡張問題を扱う.
そして,自動搬送車が最短で目的地点へ移動すると順序制約を満たすことができない箇所を判定し,該当箇所において,より距離が長く,順序制約を満たす移動経路を選択することで,実行可能な移動経路を導出する手法を提案する.
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井筒 理人, 梅田 豊裕, 井本 考亮
セッションID: B2-6
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
多目的プロダクトミックス決定問題は、複数指標に対する重みパラ
メータの調整が難しく、人の望む計画結果と剥離する場合が多い。
そこで、人が与えた各指標の目標値に計画結果が近づくようにする
ことで、その目標値の調整により計画修正を可能にするアプローチ
について検討した。具体的には、目標ベクトルを利用した目標計画
法によりモデル化し、数値実験により、その有効性を検証した。
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藤木 新也, 吉川 雄一郎, 中野 吏, 浅田 稔
セッションID: C2-1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
人のコミュニケーションの構成論的研究として, 人との相互作用を通じて共同注意を獲得するロボットの実現が注目されている. 従来研究ではロボットと人の行動が同期的であると仮定されることが多かった. 本研究では, より自然な状況として, 人がロボットと独立のタイミングで動く中で共同注意を獲得する学習機構を提案する. 計算機実験と人・ロボット相互作用実験を行い, ロボットが短時間で共同注意を獲得できることを示す.
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清水 俊彦, 池本 周平, 石黒 浩
セッションID: C2-2
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
ヒューマノイドロボットが各環境において運動の特徴量に注目して運動を獲得する手法の提案を目指す.先行研究によって,人間の跳ね起き動作において,運動の成否を左右する重要な状態“コツ”が存在することが示された.本研究では,”コツ”が学習を加速させる経験則として利用できると考え,運動指令
変化によってその存在時刻を特定する手法を提案した.さらに,得られた運動のコツを評価関数として運動学習において利用し,提案手法の妥当性を検証した.
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池本 周平, ベン アモル ヘニ, 港 隆史, 石黒 浩, ユング バーンハード
セッションID: C2-3
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
フリー
人間と同一の環境内でロボットが動作する場合,ロボットが同一の環境内にいる人間からの物理的補助を利用できる可能性がある.本研究では、人間とロボットの双方が能動的に動作することが求められる物理的なインタラクションに対して適用可能なロボットの運動学習システムに注目する.本稿では、人間がロボットを引き起こして立たせるタスクに注目し、ロボットの動作の効率を向上させる学習システムを提案する.
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荒引 健, 野田 智之, 石黒 浩
セッションID: C2-4
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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ロボットがタスクを行うには,タスクに影響が及ぶような状況変化を検出する必要がある.本研究では,状況変化の検出に有効な動作を,変化前の状況で得られる情報だけで評価することを試みる.変化前の状況で一様にランダムな動作指令を送った際に得られる動作特徴量の出現頻度分布と,ある動作指令から得られる動作特徴量の再現性から,状況変化の検出に対する動作の有効性を評価できる可能性を示す.
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成岡 健一, 細田 耕
セッションID: C2-5
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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ヒトの認知機能形成の背景には,脳・神経系だけでなく,身体ダイナミクスも深く関与していると考えられる.
本研究では,赤ちゃんの認知発達メカニズムに迫るアプローチの一環として.空気圧人工筋骨格系を持つ赤ちゃんロボットのロコモーション獲得をテーマとする.
はいはいは赤ちゃんの最も基礎的なロコモーションのひとつであり,全身の筋肉をリズミックかつ協調的に動作させる必要がある.
神経振動子と最適化アルゴリズムを組み合わせた従来の運動学習手法を筋骨格系に合わせて拡張し,全身の空気圧人工筋肉を巧みに協調させたロコモーション(はいはい)を獲得させることに成功した.
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藤田 徹也, 荻野 正樹, 福家 佐和, 浅田 稔
セッションID: C2-6
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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本研究では対象物体の形状や周辺環境に応じて予測を変化させる,状況依存予測器を提案する.また,ロボットが自律的に学習を進めるために,対象物体の探索と注意の維持,解放を規定する注意モデルを提案する.
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夏目 季代久, 高橋 正明
セッションID: D2-1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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神経活動をシミュレートするために、膜電位固定実験のチャネルデータに基づき微分方程式を用いて神経のチャネルコンダクタンスのダイナミクスを定式化することが必要であるが、その定式化を必要としない方法として、RNNを用いてチャネルコンダクタンスのダイナミクスを推定する自動推定法を提案、開発した。ヤリイカ巨大軸索のNa+とK+チャネルコンダクタンスデータ時系列を用いて2つのRNNを学習させた。その結果、学習に用いた電位固定パターン以外のテストデータに対してもコンダクタンス時系列を再現出来た。この事は学習した時系列そのものと言うより、チャネルダイナミックスをRNNが学習したと考えられる。そして、それらのRNNを用いたRNN神経において、神経細胞の性質である、閾値性、活動電位、不応期、リバウンド活動、周期的活動が実際のイカ巨大軸索神経同様観察出来た。従って、今回の推定手法は実験データより新しく見つかったチャネルのコンダクタンスの時系列を自動的に推定することができ、またその結果を用いて容易に、新しいチャネルを用いた神経活動をシミュレートすることが出来ると予想される。また、相互相関関数の最大値を用いて、様々な神経活動について比較を行ったところ、FRNNでかつ滑らかな電位固定パターンで学習させれば、神経活動を良く再現出来たので、それらの組み合わせにより私の提案手法が様々なチャネルダイナミックスの自動推定に用いられる事が示唆される。
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金城 光永, 佐藤 茂雄
セッションID: D2-2
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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量子コンピュータを利用した超並列計算は,量子状態の重ね合わせ原理などの量子力学的効果を応用した非常に魅力的な研究テーマであり,多くの量子計算アルゴリズムが提案されている。Farhiらによって提案された断熱的量子計算(adiabatic quantum computation; AQC)もそのひとつである。それは,対象となる問題に適した最終ハミルトニアンが構成できれば,非決定論的多項式時間の問題を含む様々な問題に適用できる量子計算特有のアルゴリズムである。我々はそのAQCにエネルギー散逸とニューラルネットワークとのアナロジーを利用した最終ハミルトニアンの構成方法を加えたニューロ様断熱的量子計算(neuromorphic adiabatic quantum computation; NAQC)を提案した。本稿では,量子ビットをニューロンとして見立て,大規模ニューラルネットワークへのNAQC適用に向けた数値シミュレーション結果を示し,そのネットワークの自己連想記憶としての能力について評価する。
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宇田川 玲, 浅井 哲也, 雨宮 好仁
セッションID: D2-3
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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素子バラツキを含んだ階層型ニューラルネットワークにおける新しいタイプの確率共鳴現象について報告する。このニューラルネットワークは、ランダムな固定バラツキを持つ入力層、ダイナミック雑音を受ける中間層、および出力層の三層からなり、古典的なしきい系の確率共鳴モデルを空間的に重ね合わせたものに相当する(中間層のニューロンを近接する確率共鳴構造が共有する)。この重ね合わせの度合いを「ニューロンの受容野の大きさ」と考える。このネットワークに微弱な入力信号(中間層ニューロンのしきい値以下の入力)を与えた場合、入出力間の相関値が、中間層に加わる雑音の大きさ(>0)のみならず、受容野の大きさ(>0)に対しても最適値を持つことがわかった。
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日紫喜 徹也, 鳥飼 弘幸
セッションID: D2-4
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
会議録・要旨集
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本稿では,共鳴発火型デジタルスパイクニューロンと
アナログニューロンにおける分岐現象の比較について述べる.
共鳴発火型デジタルスパイクニューロンのリターンマップと,
数値実験的に求められるアナログニューロンのリターンマップを用いることで,
その分岐メカニズムの比較を行うことができる.
そして,FPGAを用いた共鳴発火型デジタルスパイクニューロンの実装法を提案し,その動作を回路実験で確認する.
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木下 開, 鳥飼 弘幸
セッションID: D2-5
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
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本報告では、共振発火型のスパイクニューロンモデルの入力スパイク列に対する同期現象の安定性を解析する。
また、周期スパイク入力の周波数をニューロンの固有周波数として記憶するパラメータの学習則を提案し、その引き込み現象を解析する.
そして、引き込み現象を利用した自己組織化マップ機能を有するパルス結合ネットワークを解析する.
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永原 正章
セッションID: E2-1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
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制御工学においては,不確かさはノルム空間における球として表現される.
すなわち,与えられた値以下のノルムを持つベクトルをすべて考え,そのなかで
最悪のベクトルに対して最良の制御性能を与える制御器を設計する.
これをロバスト制御と言い,ロバストネスはノルムで測られる.
一方,通信では,ロバストネスは符号の冗長化によって獲得され,
統計的学習においては,汎化性能という指標がロバストネスを特徴づける.
またこれらの研究において,不確かさは確率を使って表現される.
このように,一言でロバストネスと言っても,数理工学の各分野でその特徴付けや
数学的道具が異なることがわかる.
本発表では、当OSの概要を説明する.
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田中 利幸
セッションID: E2-2
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
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本稿では,統計的学習の文脈における「ロバストネス」の概念にういて議論する.「例からの学習」に焦点を絞り,「教師なし」学習の枠組みにおけるロバスト推定の基本的な概念について概説し,ロバスト制御と概念レベルでは類似の発想に基づいていることを見る.次に,「教師あり」学習の文脈での汎化について概説し,汎化能力の問題はある種の「ロバストネス」の問題であるとみなすことが可能であることを述べる.
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金子 めぐみ, 林 和則, ポポフスキー ペーター, 四方 博之, 酒井 英昭
セッションID: E2-3
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
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In this work, we focus on the problem of Channel State Information (CSI) feedback by Uplink (UL) Random Access (RA) in an Orthogonal Frequency Division Multiple Access (OFDMA) system. We introduce the concept of variable collision protection, where the probability that a feedback information experiences a collision depends on its importance. By partitioning the CSI into orthogonal layers of priority, and by allocating different numbers of RA slots to each layer, this scheme ensures that the feedback success probability is higher for the CSI with better quality, as it is more likely to be used by the scheduler. Analytical and simulation results show that our proposed scheme provides an excellent trade-off between system performance and the amount of feedback overhead.
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PWM型制御入力をもつシステムへの応用を例に
浅井 徹
セッションID: E2-4
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
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ロバスト制御は不確かさに対しても安定性や制御性能を保証した制御系を設計するための枠組みである。ロバスト制御を用いることで不確かさに対しても頑強な制御系を構成することが可能である。しかしながら、ロバスト制御系設計法が想定している不確かさは実際の不確かさよりも単純なものであることから、最終的に許容される不確かさは実際の不確かさよりもかなり大きなものとなり、その結果、十分な制御性能が得られにくい。本発表ではロバスト制御系の保守性とよばれるこのような現象を解説し、PWM型制御入力を用いたシステムの例における改善策の概要を紹介する。
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武田 朗子
セッションID: E2-5
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
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不確実性を含んだ最適化問題のモデル化とその解法として,1998年に Ben-Tal & Nemirovskiがロバスト最適化法を提案して以来,最適化分野では「ロバスト最適化」と呼ばれる研究テーマが注目を集めています.ロバスト最適化法について簡単な説明の後,いくつかの研究トピックスを取りあげて,現在どのような研究が進められているか紹介したいと思います.
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高齢者見守りシステム
島川 博光
セッションID: F2-1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
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高齢者社会を向かえるに当たって、子供世帯と離れて暮らす高齢者の見守りが大きな問題となっている。高齢者が要介護の状態になってからでは、高齢者にとっても介護者にとっても大きな負担になる。本研究では、高齢者の日常生活において、しなくても生きていくには差障りは無いが、それを実施することにより生活の質が向上するような作業に着目する。このような作業をどのように実施しているかを電子タグや加速度センサより収集し、高齢者の生活意欲を推定するシステムについて説明する。
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鷲野 翔一
セッションID: F2-2
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/22
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従来の単なる機器組み込み制御システムから、人間を対象とした、あるいは、人間を助ける組み込み制御システムへとその対象が広がると、システムの開発は自然科学者だけではうまくいかないことをいくつかの実例を含めて示す。最終的には心理学者などの社会科学者との連携が必要であることを示す。
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