土木学会論文集C(地圏工学)
Online ISSN : 2185-6516
ISSN-L : 2185-6516
73 巻 , 3 号
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和文論文
  • 重松 宏明, 崎浦 雄大, 谷多 好美, 田崎 宏
    2017 年 73 巻 3 号 p. 266-275
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/07/20
    ジャーナル フリー
     砂質土に所定の割合の竹チップを混ぜ合わせ,これを湿気硬化型ウレタン樹脂で安定化させた「竹チップ混合土」の基本的な力学特性を検証するために,一連の室内実験を実施した.これらの実験結果から,竹チップと砂質土の混合割合や供試体を作製する際の締固めエネルギーの高低が竹チップ混合土の支持力,強度,変形および透水性に多大な影響を及ぼすことを明らかにした.またこれと並行して,竹チップ混合土の歩行者系舗装材としての衝撃吸収・弾力性を相対的に評価するために,試験舗装を施した路面に対して,経過した日数ごとにGB・SB反発試験を行った.その結果,天候の移り変わりや日数の経過に伴って路面の衝撃吸収・弾力性が大きく変化することを確認した.
  • 早野 公敏, 松本 亜里紗, 山口 裕央, 星野 繁文, 高橋 俊樹, 松戸 大輔
    2017 年 73 巻 3 号 p. 294-302
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/20
    ジャーナル フリー
     アスファルト舗装を切断する際,路面切断機が用いられる.その際,刃の焼き付け防止や粉塵の飛散防止のために冷却水が切断刃に供給され,舗装の切り屑を含む切断汚水が発生する.従来,切断汚水は現場でそのまま排水されることが多かったが,現在では回収して環境負荷を低減する形で処理することが望まれる.そこで本研究では切断汚水処理時の環境負荷低減方法を模索する目的で,切断汚水の基本的性質を調べた後,無機凝集剤を用いて切断汚水を泥土と上澄み液に分離させた.その結果,上澄み液について水質の改善が認められた.一方,泥土についてはアスファルトに由来する油成分を含んでいるものの,セメント系固化材を用いて造粒化が可能であり,さらにCBR試験結果から造粒物が路盤材料として再利用できる可能性が高いことが分かった.
和文報告
  • 粕谷 悠紀, 稲川 雄宣, 高橋 真一, 山本 彰, 古関 潤一
    2017 年 73 巻 3 号 p. 248-265
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/07/20
    ジャーナル フリー
     狭隘地や空頭制限下でも施工可能かつ経済性に優れた高性能小口径杭工法を開発した.本工法は,ボーリングマシンを用いて二重管削孔し,鋼管を建込んだ後にグラウトを充填することで地盤中に鋼管を定着させる小口径合成鋼管杭工法である.
     本報告では,開発技術の性能を確認するために実施した鋼管とグラウトの付着強度試験,小規模試験施工,押込み載荷試験,引抜き載荷試験および試験杭の試掘調査について述べる.その結果,以下のことを確認した.1) グラウトの一軸圧縮強度から鋼管とグラウトの最大付着応力度を安全側に算定できる.2) 杭先端部に所定の長さ,強度を有する改良体を造成できる.3) 鋼管外周のかぶりは20mm以上確保できる.4)道路橋示方書IVの場所打ち杭の設計法に基づくと安全側に支持力を推定できる.
  • 玉手 聡, 堀 智仁
    2017 年 73 巻 3 号 p. 282-293
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/20
    ジャーナル フリー
     地盤を表面から溝状に掘削する溝掘削工事では土砂の生き埋めとなる事故が後を絶たない.その直接的な原因は本来設置されるべき土止め支保工が適切に設置されていなかったことであるが,人的被害の背景には崩壊の予兆に気づかず逃げ遅れたことがある.本研究では地山の安定を過信しがちなクリープ的崩壊に焦点をあて,その危険増加を計測によって把握する方法を実験的に調査した.特に簡易計測の観点から浅い部分のせん断ひずみ増加に着目し,溝の肩付近で計測したところ沈下や傾斜と連動した反応が見られた.その値は掘削終了後も継続した増加を示し,クリープ的な変化が崩壊予兆として捉えられた.本報告では溝の肩付近のせん断ひずみを簡易計測する技術と崩壊の危険検出について述べる.
  • 水谷 崇亮
    2017 年 73 巻 3 号 p. 303-310
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/09/20
    ジャーナル フリー
     川崎港臨港道路の橋梁の整備において,鋼管矢板の施工にあたり中間砂層を打ち抜き砂礫層に根入れすることが検討されている.しかしながら,中間砂層,砂礫層ともにN値が大きく堅い地盤であることから,油圧ハンマーによる打撃では杭を打ち込めない可能性が指摘された.そのため,原位置において様々な施工法で試験的に杭を施工するとともに,それらの杭の急速載荷試験を行って軸方向抵抗力を確認した.
     その結果,中間砂層はリバース工法又はアースドリル工法による先行削孔を補助的に用いることで貫入可能であること,支持層へは油圧ハンマーによる打撃施工が可能であることがわかった.また,急速載荷試験の結果から先端支持力・周面抵抗力を算出し施工方法との対応関係を整理したほか,一般的に用いられる推定式等で得られる値と比較した.
和文ノート
  • 田中 悠暉, 川尻 峻三, 橋本 聖, 川口 貴之, 中村 大, 山下 聡
    2017 年 73 巻 3 号 p. 276-281
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/20
    ジャーナル フリー
     鉄道や道路の降雨時運転・通行規制の雨量指標として,地盤内の水分状態を間接的に表現する実効雨量を用いる事例がある.しかし,密度が異なる土構造物内の水分挙動と実効雨量との関係性や,崩壊発生時の実効雨量について検討した例は少ない.そこで本研究では,締固め度を変化させた2つの試験盛土が降雨によって崩壊した際の飽和度と実効雨量の経時変化の整合性を検討した.その結果,飽和度上昇によって進行性破壊を呈した低密度盛土では,飽和度と小さい半減期を採用して算出した実効雨量との整合性を確認できた.一方,主だった崩壊形態がガリ浸食であった高密度盛土では,飽和度と実効雨量との関連性は確認できなった.このことから,飽和度上昇に起因しない崩壊の発生を実効雨量を用いて予測することは困難であると予想される.
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