水文・水資源学会研究発表会要旨集
第19回(2006年度)水文・水資源学会総会・研究発表会
選択された号の論文の149件中101~149を表示しています
森林水文学
  • 児島 利治, 篠田 成郎, 守内 友香
    セッションID: P-17
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    樹冠の降雨遮断による洪水低減効果,林内雨による林床土壌浸食,土砂流出量等の水文学的評価に際し,樹冠疎密度分布は重要な指標の一つである.従来行われてきた,地上からの観測,航空写真の目視判読等による樹冠の疎密情報抽出手法は,広域の樹冠疎密情報を得るには膨大なコストと労力を必要とする.広域の情報抽出にはリモートセンシングデータが有効である.本研究では,広域の樹冠疎密情報抽出を行うため,航空機搭載レーザースキャナ(LS)で得られた樹冠疎密度分布を真値とし, Landsat/TM相当の分解能のリモートセンシング画像からミクセル分解手法を用いて樹冠疎密度の推定を行い,その精度検証を行なった.
  • 南光 一樹, 恩田 裕一, 伊藤 茜, 森脇 寛
    セッションID: P-18
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    大型降雨実験施設内に植栽したヒノキを用いて,樹冠通過雨の雨量・雨滴の時空間的な分布に対し,樹冠構造が与える影響について検討した.施設内に植栽した樹高9.8mのヒノキに人工降雨を与え樹冠通過雨を再現した.0.2mm転倒ます雨量計・レーザー雨滴計を用いて雨量・雨滴を測定した.測点は,幹中心から距離別に計32ヶ所を設定した.段階的に枝を切り上げながら4種類の樹冠構造で実験を繰り返した.林内雨について以下の3つのことがわかった.(1) 切り上げに伴う葉面積の減少により,林内雨量は増大した.(2) 切り上げに伴う樹冠厚の減少により,林内の大雨滴発生頻度は増大した.しかし樹冠縁付近では樹冠による被覆が減少するために,大雨滴の発生頻度は減少した. (3) 切り上げに伴う枝下高の上昇により,雨滴の 速度は大きくなった.
  • 越智 匠作, 太田 猛彦, 田中 延亮, 堀田 紀文
    セッションID: P-19
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    幼齢人工林の樹冠遮断量を測定するために、5m2の正方形の受水枠をもつ大型雨量計を2台開発し、その実用性と限界を検討した。検定は、実験による初期損失量の検定と、貯留型雨量計と同じ降雨を観測し、両者を比較する検定を行い、転倒マス型量水計の1転倒あたりの降水量(f, mm tip-1)を求めた。その結果、1時間に100mmを超える降雨強度をもつ降雨を除くとおおむね直線関係が得られ、大型雨量計1はf=0.099、2はf=0.091が適用できることがわかった。大型雨量計の測定できる降雨強度の限界について検討するため、転倒マス型量水計の示した次転倒までに所要する時間の頻度分布について調べたところ、次転倒までの所要時間が約10秒(概算で約36 mm hour-1)までは正常に測定でき、それより早い速度で転倒した場合、測定できる限界を超えたと考えられ、用いた転倒マス型量水計の誤差補正を検討する必要があることが示唆された。
  • 澤野 真治, 小松 光, 堀田 紀文, 鈴木 雅一
    セッションID: P-20
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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     日本の森林は、降水量が多い山岳地域に主に分布しており、水源としての役割を担っている。森林と水資源の関係については、森林の持つ水源涵養機能に期待が集まっており、コンクリートダムの貯水効果を森林の水源涵養機能によって代替しようという「緑のダム」論などの議論がなされている。しかし、これまでの研究は主に森林からの流出のみに着目し、需要とのバランスについては議論されてこなかった。
     そこで、本研究では、森林から供給される水資源量が水需要量と比較してどのくらいの量に相当するのかといった水資源の需給バランスを調べることにより、森林域水資源賦存量についての評価を行うことを目的とした。
  • 細田 育広, 深山 貴文, 小南 裕志, 岡野 通明, 玉井 幸治, 後藤 義明
    セッションID: P-21
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    2004年10月20日、台風による強風で竜ノ口山森林理水試験地南谷主流路沿いを中心に約30年生と推定されるヒノキ人工林が風倒害を被災した。被災面積は南谷の22%に相当し、この森林消失により水流出は1.21倍増加したと推定された。面積比率を考慮すると、この増加率は1959年に森林をほぼ全焼消失した時の増加率に比べて大きいと考えられた。南谷森林の材積は1959年には1m3/ha前後に過ぎず、2004年にはその80倍以上に増えていた。このため森林を消失した時の植被状態や斜面部位によって、水流出に対する森林消失の影響の大きさに差が生じると推察された。
  • 真板 英一, 鈴木 雅一
    セッションID: P-22
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    森林伐採が流域からの流出量に与える影響については定性的な傾向は明らかにされているが、定量的な問題は解明されていない。流出量とその変化量に影響を与える要因として気候、地質地形、植生などがあるが、これらは地域性が強いため、定量的な傾向を把握するためには地域性を考慮しなければならない。そこで本研究ではわが国における森林伐採試験の結果を総括し、わが国における森林伐採による年流出量の変化量について解析した。5流域7例について調べたところ、伐採によって流出量は110?420mmの範囲で変化していた。そのうち6例は降水量と正の相関関係があり、回帰直線を求めると dQ=0.176P-117.1が得られた。
  • 玉井 幸治
    セッションID: P-23
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    岡山市竜の口山森林理水試験地の2流域からの日流出量の間での回帰式は、南谷の森林が衰退していた時期と健全であった時期のそれぞれで1本づつ、高い相関で求められた。南谷流域は、ほかにも大小さまざまな撹乱を受けている。また撹乱を受けた森林も次第に回復しているはずである。したがって両流域からの日流出量をプロットした点は、大小さまざまな撹乱やその後の回復で、2本の回帰式の周辺を変動しているはずである。そこで、年々の値が2本の回帰式のどちらに近くプロットされるかを示す指標を定義し、大小さまざまな撹乱による影響を検討した結果、以下のことがわかった。・森林が消失した面積が3.45ha以上の場合に、流出量は増加した。・撹乱の影響は、豊水時よりも低水時のほうに、より長期間影響が残った。・撹乱後に植林が行われた場合には、流出量の増加は速やかに解消した。
  • 宮田 秀介, 小杉 賢一朗, 五味 高志, 恩田 裕一, 西 陽太郎, ロイ サイドル, 水山 高久
    セッションID: P-24
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    土壌撥水性による表面流が降雨_-_流出過程に及ぼす影響を明らかにすることを目的として三重県大紀町のヒノキ人工林内において,3段階の空間スケール(小プロット,大プロット,0次谷流域)について水文観測を行った。その結果,土壌が撥水性をもつヒノキ林流域ではホートン型の表面流が発生し,土壌が乾燥した撥水性の強い状態ほど流出率は大きくなることが明らかとなった。しかし観測された表面流出の寄与域はプロット下端の限られた領域であると推察された。また本観測流域においては,大規模降雨イベント時には表面流に加えて土層や岩盤層の地下水もしくは河道付近での飽和表面流が洪水ピークに寄与している可能性示唆された。
  • 大竹 奈津子, 高瀬 恵次, 赤松 芳郎
    セッションID: P-25
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    植生および森林整備の異なる流域間で、水文諸特性の比較・検討を行ったところ以下のことがわかった。針葉樹林などの人工林で構成される杭瀬流域では,降雨時の流出量が小さく降雨後の減衰も緩やかであることから、洪水を抑制し,降雨後数日は安定した流量を供給できることが予想された。また冬季のような少雨期においては,杭瀬流域では降雨の補給よりも蒸発散による損失が卓越し低水流量が減少することが予想された。一方,半分以上が広葉樹林で覆われている天貢流域では,落葉により蒸発散が抑制され低水流量が回復する傾向を示し,水収支特性からも,冬季において利用可能な総水資源量が杭瀬流域より大きくなることが予想された。また長期間流出特性から、杭瀬流域のように森林整備がある程度進んでいる流域では、前述したように少雨期において流出量の減少が予期されたものの、長期間の流出特性を考えると安定した流出量を供給できると考えられる。
  • 林 祐妃, 小杉 賢一朗, 渡邉 哲弘, 水山 高久
    セッションID: P-26
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    For the purpose of developing a quantitative method to evaluate effects of forest on hydrological cycle, we analyzed spatial variability in soil pore size distribution on a natural forested hillslope. Undisturbed samples were collected at five plots distributed from downslope (Plot 1) to upslope (Plot 5) segments. The slope is underlain by granitic bedrock and soil is classified as Cambisols. The surface layer of Plot 1 consists of deposited soils that were moved from middle slope region by an old landslide. Plot 2 is characterized by a thin soil layer because of the landslide. Plots 3, 4, and 5 have residual soil layers not affected by the landslide. At each plot, soil samples were collected from soil surface through top of weathered bedrock layer. Retention curve for each sample was measured. The frequency of pore (F value) was computed as the slope of the soil water retention curve expressed as the relationship between the volumetric water content and the pF value (the common logarithmic of the matric pressure head). Results showed that patterns in vertical change in the pore size distribution in the downslope region (i.e., Plots 1 and 2) were different from those in the upslope region (i.e., Plots 3 thorough 5). In the upslope region, while surface soils had greater F values for every pore size class than subsurface soils, the mode pore size was the same for every soil depth. On the other hand, surface soils in the downslope region had greater F values for large pores and smaller F values for mid and small pores than subsurface soils. Thus, the surface soils had greater mode pore size than the subsurface soils. These differences in vertical profiles in the pore size distributions were attributable to the differences in rock weathering and geomorphological processes.
  • 山本 哲裕, 浅野 友子, 鈴木 雅一
    セッションID: P-27
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    約50mの山地源流域の斜面をおよそ10_m_ごとに区切り、各地点で地下水や表層土壌の体積含水率の分布や変動、葉内窒素濃度、土壌や地下水中の窒素養分濃度を連続的に調査した。そしてそれらと、幼齢スギの成長との関係について考察することを目的に研究を行った。その結果、斜面下部のほうがより湿潤で地下水中に溶けている養分も多く、葉中窒素濃度も高いことが分かった。これらの結果は斜面部位に対応しており、スギの成長量とも対応していることが分かった。その結果、対象斜面において斜面部位によるスギの成長の違いに影響を与える大きな要因として、水と無機養分(窒素)の分布の偏りであることが示された。
  • 小田 智基, 浅野 友子, 山本 哲裕, 鈴木 雅一
    セッションID: P-28
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    森林伐採に伴う渓流水のNO3-濃度上昇が長期間継続する原因を明らかにするために、降雨流出プロセスをモデル化し、NO3-濃度をこれに入力することによりシミュレーションを行った。降雨流出モデルはタンクモデルを採用し、同時にCl-濃度を再現できるように改良して用いた。流出量とCl-濃度を再現することにより千葉演習林袋山沢流域の降雨流出プロセスをモデル化した。渓流水におけるNO3-濃度の観測結果から、伐採後の上昇したNO3-濃度をタンク内のNO3-濃度として入力し、降雨流出モデルを用いてNO3-濃度をシミュレーションした結果、濃度低下の過程において観測された濃度とほぼ同様の変動を示した。このことから、伐採後急上昇したNO3-濃度が長期に渡り低下する原因は流出水の流出経路や貯留の滞留時間によって説明できることが示唆された。
  • 篠宮 佳樹, 稲垣 善之, 鳥居 厚志, 山田 毅
    セッションID: P-29
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    四国山地南部に位置する森林流域で降雨流出時のNO3--N累加比負荷量の季節変動特性について検討した。高知県梼原町のモミ・ツガを主とする天然林に試験流域を設定した。2001?2005年の17降雨イベントで観測を行った。累加比流量と累加比負荷量の回帰直線(対数変換後)の切片に7-9月と4-6月で有意な違い(p<0.01)が認められた。流量加重平均濃度は概ね夏に高く,春に低い傾向が,表層土壌のNO3--N現存量は8月に多く,冬や春に少ない傾向が示された。春は林木による窒素吸収や梅雨による溶脱により現存量は少なく,夏は高温による硝化の活発化で現存量が多くなると考えられ,現存量が多い時は出水時のNO3--N濃度も高くなり,同程度の累加比流量の場合,累加比負荷量が多くなると推定される。以上より,本流域のNO3--N累加比負荷量はNO3--N現存量の季節変動にも影響されていることが示唆された。
  • 浅野 友子, 五味 高志, 水垣 滋, 宮田 秀介, 小杉 賢一郎, 張 朝, 恩田 裕一, 福島 武彦
    セッションID: P-30
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    近年,一部の地域ではヒノキ人工林の管理放置によって地表面流が発生し,表土が流亡したり,渓流水質が悪化する可能性が指摘されてきている。本研究では,斜面で発生する地表面流が渓流に与える影響を定量化するための基礎情報として,降水及びプロットスケールの観測で捕捉される地表面流に含まれるトレーサ成分の時空間変動を把握し,降水が地表を流れ下る際にトレーサ成分がどのように変化するのかを検討する。三重県中部の山地斜面で小プロットを3箇所で配置し,林内雨と地表面を流下する水の水質を比較した。その結果、プロットに共通して地表面流の濃度が林内雨の濃度とほぼ同じもの(δ18O,δD,Na+,Mg2+,SO42-,Cl-)、地表面流で林内雨の濃度より概して高いもの(K+,Ca2+,Al,Si,DOC)、低いもの(H+)、全く関係を示さないもの(NO3-,Mn)に区分された。以上の結果から、林内雨が地表を流下する際に濃度変化の大きい成分があることが明らかとなった。
気候変動・地球環境
流出
  • 佐藤 嘉展, 福嶌 義宏, 渡邉 紹裕, 松岡 真如, 馬 燮銚
    セッションID: P-39
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    黄河のような大規模河川流域の水収支を把握するためには,自然要因だけではなく人為要因も考慮する必要がある.特に,大型ダムによる貯水池操作や大規模灌漑による河道からの取水,土地利用(被覆)の変化は,水収支に影響を及ぼす重要な人為要因である.本研究では,これらの人為要因を考慮し,過去41年間(1960-2000年)にわたる長期気象データと実測流量データを利用して,0.1度グリッドスケールの高解像度モデルを用いて,黄河源流域から中流域までの水収支を解析した結果について報告する.
  • bastola satish, 石平 博, 竹内 邦良
    セッションID: P-40
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    The prediction of stream flow at ungauged sites is one of the fundamental challenges which are often met through a process of parameter regionalisation. The reliable estimation of continuous stream flow in ungauged catchment has remained a largely unsolved problem so far (Wagener et al., 2004). The performance of five different types of regional model i.e., multiple linear regressions (MLR), multiple polynomial regression (MPR), artificial neural network (ANN) , partial least square regression (PLSR) and indirect calibration method to regionalize the parameters are investigated in this study. In addition, the study proposes the methodology to constrain the result of regionalization scheme with an assumption that if sufficient constraints on parameters are imposed the inconsistencies between different regionalization schemes can be reduced with better performance.
  • 鵜木 啓二, 中村 和正, 秀島 好昭, 小野寺 勝, 宇野 哲平
    セッションID: P-41
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    過年度に構築した流出解析モデルを複数の実流域に適用してモデルの再現性を検証するとともに,草地酪農地帯において汎用的に適用できる流出パラメータについて検討した。その結果,流出解析は出水逓減部を除くピーク位置や値等,全体的な適合性は良好であったが,水質解析は流出解析において表面流が卓越する流域では,汚濁負荷の低減に対する再現性が良くなかった。これはモデル上,表面流による汚濁負荷の低減を見込んでいないことによるものと推定した。また,複数の流域で再現性の良好な流出解析結果を得られるパラメータを同定した。これにより,検証データのない流域においても,これらのパラメータを用いることで流出に関わる予測解析が可能となった。
  • 田辺 靖大, 平林 由希子, 石平 博, 竹内 邦良
    セッションID: P-42
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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     乾燥・半乾燥地域の多くの国が発展途上国であり、急激な人口増加、経済活動により水需要が増加している。そのため、これらの地域において河川流出量を正確に予測することは大変重要であり、流域水文モデルの改良が求められている。乾燥・半乾燥地域で河川流出量の算定が困難である原因を明らかにすることは、今後の乾燥・半乾燥地域における河川流出量予測に役立つものと考えられる。
     そこで本研究では、まず世界の大河川30流域において流域水文モデルの一つである陸面モデルにより算定された河川流出量のモデル間のばらつきを流域ごとに比較し、乾燥・半乾燥地流域において陸面モデルの河川流出量算定値のばらつきが大きいことを示した。次に、乾燥・半乾燥地域において陸面モデルを改良する際重点をおくべき要因を調べたが、陸面モデルの計算過程で土壌最下層への流出を考慮すると河川流出量が過小評価される傾向があることが分かった。
河川・湖沼
  • 河合 真由美, 土屋 十圀
    セッションID: P-43
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    Existing studies mainly use the Instream Flow Incremental Methodology to study fish. Studies analyzing the diversity of benthic organisms are rare. Therefore, the optimal flow of benthic organisms is not fully described. The current study evaluates the environmental conditions and optimal native habitat for the existence of benthic organisms. In the current study, the main branch of the Tama River was surveyed, representing a river with dams. The Hirai River, Aki River, and North Asa River were investigated, representing rivers without dams. Benthic organisms are particularly susceptible to natural and artificial influence in rivers. Using IFIM, the optimal flow occurs naturally at the Aki River and North Asa River, but was not observed in the Tama River with dams. The flood disturbances of a suitable scale were explained using the probability of exceedence flow regime curve and the Simpson index.
  • 濱岡 史典, 岡澤  宏, 増野 途斗, 牧 恒雄
    セッションID: P-44
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    群馬県前橋市を対象に,40箇所の農業用ため池において水質調査を行い,集水域内の土地利用とため池の水質との関係について,統計解析を用いて検討を行った.その結果,集水域内の土地利用率を用いたクラスター分析により,ため池を畑地型,水田型,林地型に分類することができた.また,窒素,リン濃度を用いた主成分分析により,ため池の水質環境を2つの主成分に集約することができた.それら統計解析の結果を組み合わせることによって,畑地が多く混在する集水域であっても,水田が存在することでため池の水質環境は比較的良好に保たれることが示唆された.
  • 河津 元, 呉 修一, 岡田 将治, 山田 正
    セッションID: P-45
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    より合理的な河川計画・管理を行う上で流量観測精度の向上は重要な課題である.著者らは,河川感潮域における流量観測法の精度向上,流況把握を目的とし,鶴見川末吉橋地点(5.9km)において平水時に,水平設置型ADCP(以後H-ADCPと記す)とともにADCP搭載ボートを用いた集中観測を行った1).その結果,小潮時観測期間中にADCP・H-ADCPともに約2時間の周期をもつ流量の変動が観測された.本研究では,現地観測の結果から短時間周期の流量変動の要因の把握を行うとともに,1次元不定流の基本式を用いて感潮域における数値計算を行い,河道特性および潮汐が水位,流量に与える影響の把握を試みた.
水質水文
  • 飯田 俊彰, 秋田 智絵, インカムセン ソンポン
    セッションID: P-46
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    メコン川中流域の支流源流部に約73平方キロの試験流域を設定し,2004年3月から2005年12月まで,流量と降水量を1日1回測定した。また,河川水,降水を週に2回採取し,それらの窒素,リン濃度を分析した。試験流域には都市や農地はほとんどなく,植生は亜熱帯性の森林である。年間の流出率は,TN,TPとも他流域での既往の値の範囲内に含まれていたものの,TNの流出率はやや低め,TPの流出率はやや高めだった。TN濃度は,雨季に入った直後から流量が上昇するまでの間にピークを形成し,高水期には低い値で安定して推移した。TP濃度には年間を通して大きな変動が見られなかった。水質タンクモデルによる解析により,TN濃度のピークには,乾季に蓄積された窒素が雨季初期の降雨で洗い流される影響よりも,雨季初期の降雨に溶けている窒素による影響が強いこと,流域でのリンの動態には土壌浸食による影響が強いことが確認された。
  • 島田 浩司, 山敷 庸亮
    セッションID: P-47
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    国内GEMSの配置した23観測地点が地球環境を把握するというGEMS本来の目的に見合ったデータであるか確認するため、Fluxステーションの再整備に向けて周辺海域への影響の大きい河川の再評価を行った。本研究では流域面積上位20河川の汚濁負荷量を算出し、現在のGEMS観測地点の存在する河川の汚濁負荷量と比較し、GEMS/Water国内Flux Stationの見直しについての評価を行った。流域面積上位20河川の水質データはGEMS/Water23観測地点に含まれていない河川が存在するため、それらの河川の汚濁負荷量を算出した。河川の水質情報を把握するために富栄養化に関係の深いSS、総窒素、総リン、BOD、CODの5項目の汚濁負荷量にて河川のランク付けを行った。汚濁負荷量の算出には下記の方法で月平均汚濁負荷量を算出し、これを各月毎に積算することにより年間の負荷量を求めた。
  • 田村 隆雄, 端野 道夫, 星川 豪, 酒巻 和美
    セッションID: P-48
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    少雨が続いた2005年の香川県馬宿川流域で観測された降水量100mmを超える2回の大雨によって生じた,降雨イベント発生時から約60日後までの長期的な渓流水質変化について考察した.特に硫化物イオンは特徴的な変化を示し,洪水終了後,もとの渓流水濃度レベルまで回復するのに1ヶ月以上要した.雨水流出高は流量ピーク後10日程度で降雨イベント前のレベルに戻った.これらのことから地下水流出成分の濃度形成に重要な役割を担うと考えられる基質からの物質溶出速度の大きさがうかがわれた.また珪酸についても洪水後の長期間,濃度レベルが高い状態が観測された.これは,洪水時に発生する表面流出によって引き起こされる土砂流出が原因と考えられる.
  • 児玉 健, 小池 雅洋, 芳村 圭, 石崎 安洋, 沖 大幹
    セッションID: P-49
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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     河川への窒素負荷の改善を目指す上で、窒素負荷の起源を把握することは非常に重要である。しかし河川への窒素負荷の指標として従来、全窒素濃度が用いられてきたが、この全窒素濃度では窒素負荷の起源を精度よく推定することは難しい。そこで本研究では、窒素安定同位体比を用いた河川に対する窒素負荷を起源別に分離する新しい手法を提示し、多摩川小流域でケーススタディを行った。
     河川水中において窒素安定同位体比を変動させる要因には二種類ある。一つ目は起源の異なる窒素の混入であり、二つ目は同化反応・脱窒反応といった生物活動による濃縮である。特に生物活動による影響は河川全域で窒素安定同位体比の変動を引き起こす。そのため人為排水による窒素負荷を起源別に分離するためには、まず対象流域内での生物活動による影響を推定し、次にこの推定された影響を差し引いて、人為排水による河川への窒素負荷を起源別に分離する、という手順が必要となる。
     起源の推定結果は、農業排水と生活排水の割合が1:3となった。また併せて既存の別の手法によって起源の推定を行ったところ、農業排水と生活排水の結果は1:20となった。
  • 横尾 善之, 谷口 仁一, 星 和孝, 上岡 充男, 長尾 昌朋
    セッションID: P-50
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    人間活動が河川水中の有機物量に与える影響を把握するため,本研究は渡良瀬川流域 を対象として生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand: BOD)および全有機 炭素量(Total Organic Carbon: TOC)を調査している.2005年に実施した予備調査の結 果,流域面積と人口が増加する下流に向かって河川水中の有機物量が増加する傾向が あるが,支流の思川が合流する最下流地点だけは有機物量が減少することが確認され た.採水した水を摂氏20度の恒温器で保存して採水後26日間の溶存酸素量 (Dissolved Oxygen: DO)およびTOCの変化を調べた結果,DOの減少量(BODに相当)と TOCには高い相関があることがわかった.これは,易分解性有機物の分解が進むにつれ てTOCが減少することを示していると考えられる.
  • Wang Guoqiang, 竹内 邦良, 石平 博
    セッションID: P-51
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    Through analyzing the relations between sediment concentration and water discharge for a hydrologic event, such asa flood, in large river systems, the lagging of sediment concentrations have been noted by comparing the peaks for boththe water discharge and sediment concentration. Different velocities of flood wave and stream flow are determined to bethe major control on the relation of stream discharge to sediment concentrations, that is, the flood wave movesdownstream faster than water flow in which the sediment are transported. This study aimed at simulating the lag ofsediment transport in open channel by modifying the routing method for sediment in rivers during hydrologic events.
降雪・融雪
  • 川越 清樹, 風間 聡, 沢本 正樹
    セッションID: P-52
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    豪雪地帯における融雪は貴重な水資源として利用される.しかし,土砂災害の誘因にもなり,山岳地の道路やダムに深刻な被害を与えている.適切な災害対策を講じるため融雪による土砂災害の危険領域と危険状態の遷移を把握する必要がある.危険度の定量的なマップは分布的な理解に有用になる.発生確率による危険度の評価は,危険領域の抽出と序列化,社会リスク算定への利用,に有用である.降雨に対する土砂災害危険度を分布的に示すための既往研究は数多く存在するが,融雪に関する研究事例は希少である.この背景から,本研究は融雪に対する土砂災害発生確率モデルによるリスクマップを構築する.東北地方を対象に,多雪(1999-2000年),通常(1998-1999年),小雪(1989-1990年)の年における土砂災害の発生確率を導き,分布的な結果を示す.
  • Chavoshian Ali, Ishidaira Hiroshi, Takeuchi Kuniyoshi
    セッションID: P-53
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    The climate of Iran varies from arid to semi arid region, receiving the average rainfall of 250mm/year (around one-third the world average). The country is facing serious shortage of water resources. Proper estimation of surface runoff in the mountainous basins of Iran dominated by snowfall is very important to utilize stream flow as reliable water resources and reduce flood and drought disasters. Moreover, there are not reliable enough snow measurement data both temporally and spatially in most of the mountainous basins in the country. In this study estimation of Snow Water Equivalent (SWE) using a Distributed Hydrological Model (DHM) is described and the result is compared with measured snow data.
水文統計
  • 近森 秀高, 永井 明博
    セッションID: P-54
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    全国43地点における104年間の日雨量データを対象に,降雨日の時期的分布および降雨日数の頻度分布についてエントロピーを計算し,降雨日生起の時間的集中度の経年的変化を定量的に評価した。その結果,ほとんどの地点で,近年に近づくに従って降雨日が時間的に集中しやすくなる傾向が見られ,その傾向は,冬季の降水量が少ない四国南部,東海地方,南西諸島などの地域で大きいことが示された。
  • 成宮 博之, 中山 大地, 松山 洋
    セッションID: P-55
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    本研究では,東京都内の30地点の湧水について,長期にわたる水温の変動を調べた.渇水期と豊水期に現地で水温,pH,電気伝導度を測定し,研究室でSiO2濃度を測定した.SiO2濃度は,湧水の背後にある涵養域の検討に用いた.それらの調査結果と,東京都が過去に実施した調査結果とを合わせることで,1987?2006年の観測値を得た.水温の観測値を地点,時期ごとに分類して,Kendall検定を用いて水温の長期変動を求めたところ,渇水期15地点,豊水期13地点で有意水準5%で有意な水温の上昇傾向がみられた.一方,湧水のSiO2濃度が高い場合,その湧水は広大な涵養域を持っていると考えられる.この場合,熱容量の関係から気温や環境の変化に対して水温の変動が顕著に表れないと考えられる.そこでSiO2濃度と水温の年較差・長期変動傾向との関係を調べたところ,両者の間にはそれぞれ負の相関関係がみられ,上述した仮説が成り立っていることが示唆された.
地下水流動
  • 池本 賢弘, 諸泉 利嗣, 水藤 寛, 小野 芳朗
    セッションID: P-56
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
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    最終処分場周辺において地下水位のモニタリングを行い,地下水位の変動を測定した.また,得られたデータから無降雨及び降雨に対する地下水位の変化を読み取り,地下水位の推定を行った.年間を通じて処分場下部においては地下水位の変化があまり見られず安定していたが,上部においては降雨による大きな変化が見られた.地下水位の推定はある程度妥当な結果が得られたものの,井戸によって精度にばらつきが見られた.さらに,現場透水試験等を行い,周辺サイトの土性・地下水の特性を明らかにすることで地下水流動解析の基礎となるデータを採取した.今後はこれらのデータを用いて地下水流動解析を行っていくと共に,汚染物質拡散等に視野を広め,最終処分場周辺における汚染シミュレーション・環境影響評価への適応を目標としている.
  • 梁 偉立, 小杉 賢一朗, 山川 陽祐, 水山 高久
    セッションID: P-57
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
    会議録・要旨集 フリー
    森林土壌の表層部には,植物根や動物の活動に由来するマクロポアが存在し土壌の不均一性が大きいため,特に樹木の周辺で集中的な流れが発生し,地下水涵養に大きく影響することが指摘されている。本研究では,樹木周辺の含水率分布を詳細に観測し,樹木の存在が斜面水文過程に与える影響を解明することを目的とした。降雨強度の強弱に関わらず,樹木近傍下流側では,土壌水分量が降雨強度に敏感に反応したうえに,土層に一時的に貯留された水分量が降雨量を上回ったことが観測された。これは樹幹流が根系を伝うバイパス流となったためであると推察される。このような局部的な浸透過程は,地下水面の局部的上昇に寄与する可能性が高い。
  • 賀 斌, 高瀬 恵次
    セッションID: P-58
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
    会議録・要旨集 フリー
    Paddy field performs important functions in an ecosystem such as maintenance of groundwater supply, water purity, nitrogen cycle control, mitigation of local climate, and so on. In the Dozen plain, the area of paddy field has been decreasing with the urbanization in the recent decades and changing to other land uses such as residential area, roads, etc. To investigate the impact of these land use changes on the groundwater recharge in the coastal plain, a lumped water balance model was developed. The percentage of the paddy field area in the whole Dozen plain was adjusted to simulate the impact of land use change on the groundwater recharge. The results showed that the impact of the land use changes on the groundwater recharge was large, especially in droughty seasons. It demonstrated that the paddy field played a significant role on the hydrological cycle in the coastal plain.
農地水文
  • 吉田 武郎, 増本 隆夫, 久保田 富次郎
    セッションID: P-59
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
    会議録・要旨集 フリー
    北浦と鹿島灘に挟まれた鹿島台地では従来から農業用水の確保が困難であったが,北浦からの用水によって台地上の畑地の灌漑計画を策定する際に必要な台地小流域の水文流出特性は,未だ明らかになっていないことが多い。そこで本報告では,鹿島台地で継続観測を行っている3流域(鉾田南部・大洋・鹿島湖北)における,地表と地下の集水面積の違いに着目した水収支特性を検討した。その結果,鹿島湖北流域において地下集水域は地表集水域から外に 500_から_1000m 広がっていること,年間水収支から推定された地下集水域の面積は地表集水域の面積の1.3_から_2.4倍の広さを有すること,地下集水域は降雨によって変動する可能性があることなどを明らかにした。
  • 岩田 幸良, 広田 知良, 林 正貴, 鈴木 伸治
    セッションID: P-60
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
    会議録・要旨集 フリー
    精密な測定が難しいとされる水フラックスについて、算出に必要な不飽和透水係数を観測データからモデルにより推定し、水収支的方法により結果を検証した。まず、対照土層の圧力水頭と土壌水分量の関係から、van Genuchten-Muaremの関係式により土壌水分量と不飽和透水係数の関係を推定した。次に、土壌凍結がほとんど発達しなかった冬の融雪期の観測結果を利用し、水収支的方法により高水分状態の不飽和透水係数を算出した。この値を用いて、モデルから得られた土壌水分量と不飽和透水係数の関係をLucknerの方法により補正した。こうして得られた関係式を用い不飽和透水係数を推定し、動水勾配との積により下層の水フラックスを計算した。夏期の観測データを用いて水収支法により水フラックスを計算し、両者を比較した結果、不飽和透水係数から計算される水フラックスと水収支的方法による水フラックスと比がおよそ2倍以内に収まっていたことが確認された。
都市水文
  • 石森 久仁子, 土屋 十圀
    セッションID: P-61
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
    会議録・要旨集 フリー
    平成17年9月には、東京都の杉並区で1時間112mmの豪雨を記録した。近年、都市部において地点雨量であるがこのような1時間50ミリの計画降雨を上回る局地的集中豪雨が多発している。神田川の治水安全度向上のために設置された環状七号線地下調節池は1時間75_m__m_の計画降雨の中心をなす治水施設である。本研究では神田川を対象に環状七号線地下調節池の洪水ピーク流量低減効果に及ぼす降雨特性の影響について検討を行った。Kinematic wave法を用いて流出解析を行い、調節池完成以前後の超過洪水に対する流出率とピーク流量の低減効果を示すことを試みた。その結果、現況の貯留能力54万_m_3では、1/15の治水安全度を確保できることがわかった。しかし、降雨特性により計画高水流量以下に低減できない洪水もあった。ピーク流量低減率で検討したところ、2時間から4時間の持続的な強雨に対するピーク流量低減率は低いことがわかった。
  • 鈴木 章吾, 相馬 一義, 浜辺 良, 田中 賢治, 池淵 周一
    セッションID: P-62
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
    会議録・要旨集 フリー
    近年問題視されているヒートアイランド現象の原因となる人工排熱について、東京や大阪では数々の研究がなされているが、京都においてはほとんど行われていない。そこで本研究では、京都市における人工排熱量分布を各種データを用いて推定した。対象とする人工排熱を民生家庭部門、民生業務部門、自動車部門に分け、各部門ごとに算出した排熱量原単位と原単位に沿って整備したメッシュデータを用いて推定した。入手データにより、民生家庭部門は月別、民生業務部門は年間、夏期別、自動車部門は時間別に推定し、全部門合計は年間について推定した。京都市の中心部においては首都圏の結果に比べても小さくない排熱量を示し、また全部門合計に対して民生業務部門の割合が最も高いことがわかった。そのため、業務用地の面積等について今後より詳細なデータ整備が必要となる。
水資源・水環境政策
技術開発
研究グループ報告
8月29日,11:20 - 11:50
  • 畔柳 剛, 甲山 治, 佐山 敬洋, 馬籠 純, 松尾 奈緒子, 芳村 圭
    セッションID: G-1
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/11
    会議録・要旨集 フリー
    広範かつ複雑に絡み合う現実社会の問題を解決するには,分野を越えた知識・経験が必要であるが,専門化された研究体制の中でそれを得るのは難しい.そこで本グループは異分野交流の場を提供し,枠にとらわれない問題解決へのアプローチができる資質を得ること,社会への還元をより意識した研究活動に取り組む姿勢を共有すること等を目指して2003年に結成された(通称カンピオーネ).時間的・社会的制約が少ない若手の特権を生かし,失敗を恐れない実験的な活動を積極的に行うことで,現実社会にとって本当に必要とされている新たな学問分野の開拓を試みる.本稿では2005年度に行った活動概要を報告する.
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