The study was conducted in a ‘ZEB ready’ office building in the cold region during the winter season. The indoor thermal environment and energy consumption were evaluated based on the physical measurement, questionnaire survey, and data from BEMS. The continuous and intermittent operations were also compared comprehensively.

現状、蓄熱槽を含めた広域的なVPP構築のために、VPPを活用したDRに対して、水蓄熱槽の活用方法や電力需要調整力等に関する知見がほとんどない。本研究では、シミュレーションや実証実験を通じて、水蓄熱槽のDRに対応した運用方法を検討し、どれほどの電力需要調整量を有しているのか等を明らかにする。

本研究では空調設備や給湯設備といった建築設備を電力需給調整のリソースとして活用することを目的とした検討を進めており、給湯設備に関しては貯湯槽を含む電気式給湯システムを対象としている。本報では，徳島県内に実在する温浴施設を対象として実際の設備容量や給湯負荷の条件下でDRへの適用性を検討した他，貯湯槽容量を対象としたパラメータスタディにより設備条件によるDRの成否を検討した結果について述べる。

本研究では中央式給湯設備を電力需給調整のリソースとして活用することを目的とした検討を進めている。本報では実際の温浴施設の実測データを解析し、需給調整への適用性を明らかにすることを目的とした検討を行っている。解析対象の施設では2016年9月に熱交換器が増設された。本報では熱交換器の増設が給湯機のデフロスト運転の運転状況に変化が生じるかを解析する。

行き場のないVREを使って、ヒートポンプ給湯機を稼働して貯湯するシステムの計画・設計手法を述べた。ヒートポンプ給湯システムの設計するに当たり、使用湯量や設計用給水温度の設定など、多くの課題がある。課題を抽出して、実際のヒートポンプ給湯機の稼働データの収集や解析も行うことを示唆した。

近年、スマートコミュニティと呼ばれる街づくりでは、地域熱供給のみならず、高効率コージェネレーションシステムや太陽光発電等の分散電源を上手く使い、街の脱炭素化やエネルギー強靭化に貢献する熱電一体供給型地域エネルギーシステム（本研究では熱電一体型DHCと称する）が整備される傾向にある。 今後、熱電一体型DHCの普及を図るには、DHC熱導管のみならず地区内マイクログリッドを整備することの有効性を明らかにすることが重要である。

脱炭素化に向けた再生可能エネルギーの大規模導入の実現には、変動する再エネ電源の出力を調整する必要がある。そしてこの導入や出力調整は、エネルギーの供給側だけでなく需要側でも行う必要がある。そこでスマートエネルギーシステムが期待されている。このシステムは通常の建物に比べ大容量のCGSや蓄熱層が整備されており、それらが出力調整に貢献できる。本研究では、実際のスマエネをモデルに、太陽光発電の出力変動調整手法を検討し、その有効性を検証する。

コンパクトシティにおける逆潮流も可能なCGSを核としたエネルギーセンターについて、そのプロジェクト及びエネルギーシステムの概要について報告する。

前報（その1）では、コンパクトシティにおける逆潮流型CGSを核としたエネルギーセンターについてその概要を報告した。本報（その2）では、エネルギーの供給側と需要側をITでつなぎ、街区内外のエネルギーを最適活用するCEMS（エネルギーマネジメントシステム）の概要と先導性のある主な機能について報告する。

設備更新時期を迎えた、超高層庁舎建築の大規模改修に関する研究である。実態調査及びデータ分析を踏まえ、既存のシステムの改善を図りながら、改修計画を立案した。改修は、空調システム、水搬送システム、照明システムと、ほぼ全ての設備のリニューアルが実現し、大幅な省エネルギーを達成した。

超高層庁舎建築における大規模設備改修プロジェクトの概要と、行政機能を停止させない改修計画を報告する。

本研究は超高層庁舎建築における大規模設備改修に関する一連の研究である。本報は空調設備の大温度差送風システムへの改修概要、改修後の空調機廻りの運転状況、室内環境及び改修前後の省エネ効果等について報告する。 夏期の省エネ優先モード運用期間において、室内環境は良好であり、省エネ効果が得られていることが確認された。

We renovated general water supply system for air-conditioning to the wide-range water temperature supply system and booster pump system to circulation pump system in existing two skyscraper public buildings in Tokyo. As water supply volume for air- conditioning decreased almost 40 % in this renovation, water transportation factor improved 21% and 64 %.

本報では築35年の中規模庁舎でのZEB改修事例を報告する。改修に際して建築･空調･照明の省エネルギー技術の導入に伴う空調負荷の低減が考えられ、空調設備容量を選定するうえでの空調負荷の見直しを図った。空調設備容量は改修前よりも55％縮小し、改修後の庁舎はZEB Readyの設計仕様となった。また、2021年度の年間1次エネルギー消費量はZEB Readyを超えるNearly ZEB相当の省エネ運用を実現した。

S社北陸支店新社屋に導入されたタスク＆アンビエント空調の温熱快適性を定量的に評価し、冷房時、暖房時ともにアンビエント空調によって熱的に快適な環境が形成されていることが確認された。タスク空調であるファン付き床吹出口の冷房時の効果を検証し、等温吹出に近い条件でもファン付き床吹出口の気流が到達する部位では最大で2℃程度、冷却に寄与することが確認された。同じくS社北陸支店新社屋に導入された木虫籠ルーバーの日射負荷削減効果を分析し、木虫籠ルーバーによって日射負荷の73%を削減できたことが確認された。

カーボンニュートラルの達成が目標となる中、建設業界ではゼロエネルギービルが注目され、放射空調システムの採用例が増加しつつある。本研究では、金沢市のnZEBオフィスに採用された躯体蓄熱放射・床吹出空調システムの運転の下、オフィス内に形成された温熱環境の実態を明らかにした。また、執務者に対する温冷感アンケート調査が夏期、中間期、冬期と3回実施された。解析の結果、ゾーン別のPMV値や、夏期冷房時及び冬期暖房時における快適側の回答割合などを明示できた。

本研究では、TABSの発展形としてnZEBのS社北陸支店に適用された、躯体蓄熱・床吹出し空調システムを対象にOAフロア内温度及び電力消費を夏から冬に至る時系列データに基づき解析し、その運用実態を把握した。本研究の目的は、躯体蓄熱放射と床吹出しを併用する空調システムについて、実態調査を通じて夏冬の運転実績データを取得し、エネルギー消費面を中心に温熱環境形成面の解析も加え、本空調システムの適用効果と社屋ｎZEB化に果たす役割を明確にすることにある。

本研究は仙台市に位置するS社支店の執務室が計画通りの温熱環境や運用を実現できているかを検証するため、竣工後1年間の温熱環境計測、サーマルマネキン実験、および自然換気量測定を実施した。温熱環境やタスク空調・自然換気は概ね計画通りに実現・有効であることを確認できた。一方で、①太陽高度が低くなる秋期・冬期の直達日射の対策、②利用者への適切な自然換気運用方法の周知、という点で課題があることが明らかとなった。

躯体蓄熱とパーソナル床吹出口空調システムが導入されたS社支店の執務室の快適性について検証するため、執務室を利用する従業員を対象にアンケート調査を行った。アンケート項目には知的生産性評価システムであるSAPアンケートの項目に、躯体蓄熱空調・パーソナル空調・自然換気運用に関する項目を加えた。光環境はペリメータの直射光の対策が課題であることがわかった。一方でSAPの平均データや旧オフィスと比べて、総合的に良好な執務空間であることがわかった。

菱熱本社ビルの設備更新を行うにあたり、ZEB化改修に取り組んだ。新築時に導入した躯体蓄熱システムを利活用した改修とし、結果として「ZEB Ready」を達成した。主に行った改修の概要および改修後1年間の運用実績について報告する。

ZEB改修後の躯体蓄熱空調システムを適切に運用するために実施した蓄熱と放熱の運転時間に関する実験について示す。またZEB改修後も適切な空調が行えていることを確認する目的で、居住者アンケートを実施した。アンケート結果についても報告する。

エネルギー以外の要素を含めた、ライフサイクルでのCO2収支をマイナスすることを目指し、昨年7月から運用を開始したグリーンオフィス棟には、壁面緑化ユニット、地中熱利用、潜顕分離空調、タスクアンビエント空調など種々の環境配慮技術を導入している。本稿では、運用後9か月経過した時点での、エネルギー消費量分析と空調運用実績について報告する。

本建物はZEB実現に向けて各種環境技術を実証するために2017年に建設した建物を改修し,2021年7月からカーボンマイナスを目指したオフィス建築として運用をしている。省エネルギーかつ快適な室内温熱環境の実現にあたり,高断熱高気密とした低負荷外装や屋外壁面緑化をはじめ,各種技術を採用している。本報では,当該建物外装を対象として熱性能を測定し,評価した結果を報告する。

グリーンオフィス棟における空調には床吹出によるタスクアンビエント空調を採用している1)。フロアの片側にある機械室より床下チャンバー全体へ送風する方式であることから，平面的に吹出口の吹出温度や室温のばらつきが生じることが予想される。本報では，夏期冷房時および冬期暖房時の実測結果よりグリーンオフィス棟の空調システムの性能評価を行い，課題を抽出する。

これまで省エネ性能の高い変風量コアンダ空調システムの吹出口複数での気流性状検証やCFD解析を行ってきました。そこで本研究では、変風量コアンダ空調システムの一般化を目指し、吹出口単体の気流性状検証とCFD解析精度の向上を目指し、温熱環境実測及びCFD解析を行った。結果として、温熱環境実測では気流が吹出口反対側壁面まで届いており、詳細実測では吹出口直下にて空気の誘引が確認できました。CFD解析ではメッシュの大きさが異なると、実測と異なる結果となった。

本報では、コロナ禍のビル利用状況及び変風量コアンダ空調システムの年間運用結果について分析した。結果として、緊急事態宣言中の出社率は30%から60%で推移していた。一方で、5階のコンセント電力はリモート勤務の影響で他の階よりも多い結果となった。変風量コアンダ空調システムによるエネルギー削減効果は大きいことを確認した。

本報では、ダイナミックレンジ放射空調システムについて検証した。検証の結果、本システムは冷房期間の約70％で自然エネルギーを活用できていることを確認した。運用改善では熱源システムの送水温度の設定方法を見直したことで、効率が約15％向上した。また、熱源システムの総合効率は7.6であり、高効率で運用できていることがわかった。

中央監視装置とExcel（汎用表計算ソフト）を連携させ、Excelで算出した最適送水温度を中央監視装置の制御設定値にする省エネルギーシステムを構築した。

本報では変風量コアンダ空調とダイナミックレンジ放射空調について、エネルギー・温熱環境・熱的快適性・工事費の観点から総合的に比較検証を行った。エネルギーと温熱環境はほぼ同等であったが、熱的快適性の傾向や工事費は異なった傾向を示し、今後の空調計画時に参考となる分析結果となった。また事務所部分全体の年間一次エネルギー消費量結果をBELS計算値と比較し、ZEB Ready取得時の設計一次エネルギー消費量より実運用下の方が省エネルギーとなっていた。

創業100周年記念事業として技術研究所を移転した。移転に伴い、旧技術研究所をZEBプロトタイプとして改修し、各種技術を検証し今回の計画に反映した。また計画地の豊かな自然環境を最大限に活用した計画とした。本報では、計画概要およびZEB計画値について報告する。

本報では、導入した技術の効果検証結果と竣工後3年間の建物運用実績について報告する。導入技術の効果検証においては、水式放射空調を採用した執務室にて実測を行い、ブラインドによる日射遮蔽効果および室内環境を把握した。また、自然換気により空調消費電力の大幅な削減ができることを示唆した。さらに竣工後３年間『ZEB』を達成した。

本研究では、札幌市においてZEBとして計画された小規模事務所建物について、竣工後半年間（2021年8月～2022年1月）の運用実績として、用途別エネルギー消費量とPVの実績についての報告を行い、中間期に行った自然換気などの省エネ手法の効果について統計解析による分析をおこなった。

前報（第1・2・3報）において、新築実用オフィスビルにおける「普及型ZEB」の取組みとして、運用開始後2年間のエネルギー収支実績及びZEB化技術の効果について分析評価の結果を報告した（21年度、技術振興賞をいただいた）。新型コロナウィルス感染拡大を受け、本建物でも2020年度よりテレワークを併用した勤務形態をとっている。本報では、運用3年目のエネルギー収支実績として、テレワーク運用によるエネルギー消費量への影響の実態を把握・分析し、コロナ禍におけるZEB運用について評価したので、報告する。

The affects of COVID-19 to water consumption, electric power, lighting load, heat load and air conditioning energy consumption were analyzed using three years data. Each results showed the decreasing tendency compared to before pandemic of COVID-19. As a result of the ZEB evaluation, this building reached ZEB-Oriented in FY 2021. It was confirmed that plant efficiency has a significant impact on the ZEB evaluation.

神奈川県足柄上郡開成町新庁舎の計画概要及びZEBコンセプト、また2021年冬季の運用状況について述べた。本報では2020年5月に開庁した開成町新庁舎において2021年夏季の空調熱源設備の稼働状況及び二次側空調設備の稼働状況について報告する。省エネと創エネを合計すると基準値に対して86%削減となり設計値を上回る結果であった。

本研究の目的は、ZEB庁舎における室内環境および執務者の快適性を把握することである。そこで、旧庁舎を対象とした2019年度夏季および新庁舎を対象とした2021年度夏季における物理環境実測結果と執務者へのアンケート調査結果について比較評価した。旧庁舎と比較して新庁舎では室内環境が改善され、満足度が向上していることを確認した。また、新庁舎において温熱的自己効力感が高い執務者ほど、温熱環境満足度が高いことが示された。

災害応急対策活動を行う地方ブロック機関を核とする合同庁舎を整備し、将来想定される大規模災害の発生に備えた防災機能の強化、地域と連携した庁舎整備により新たなまちづくり空間やにぎわいの創出等、地域の活性化に積極的に貢献するとともに、効率的な維持管理を図ることを目的に、新合同庁舎の整備が行われた。本報は、本建物のZEB 化に向けた取り組みの概要及び災害に備えた給排水設備対応について報告する。

本建物では執務者の自己効力感に配慮し手動で開閉可能な小さな多数の換気パネル、その開閉を検知するセンサー、および屋外環境が適している時を知らせる表示灯を導入した。業務用建物の自然換気は継続的な運用改善が必要なことが指摘されている。そのためには運用実態の把握が重要であるが、特に手動の換気窓を採用した超高層建物においてその把握はほとんど行われていない。本建物ではIoTセンサーとBEMSを利用して継続的に運用実態を明らかにすることとした。

高層階にある執務室では、放射空調や手動操作の外装自然換気パネルによる自然換気システム等の省エネルギー空調システムを導入している。既報では2020年度運用1年目の市役所執務室で年間を通じて実施した温熱環境実測とアンケート調査結果より、執務空間の温熱環境特性について報告した。本報では、運用2年目の横浜市役所執務室において実施した実測調査より、室内温熱環境の特性把握、及び前年度からの運用変更による室内温熱環境の変化ついて報告する。

本学では，「2030年に温暖化ガス排出量を55%削減する」目標を決定した．この目標を実現するべくエネルギー基本方針を作成した．その基本方針では国立大学初の「今後建築あるいは全面改修する建物はZEB Ready以上とすること」を明記した．本報告では，その基本方針に基づきZEB化した事例（国立大学初の新築ZEB Ready研究棟）と2021年に移転した箕面キャンパスの研究講義棟（国立大学初のZEB Oriented棟）のエネルギー分析事例を紹介する．さらに，今後のZEB化の予定についても報告する．

　本施設は、第1報で報告したように、環境調査・衛生検査のための公共研究施設である。第4報で2019年度におけるエネルギー消費実績(太陽光発電未稼働)を報告し、第5報では2020年度におけるエネルギー収支実績(太陽光発電含む)を報告した。本報においては、2021年度における用途別年間一次エネルギー消費量、太陽光発電システムによる創エネルギー量について実績値の分析を行う。また、計画値、2019～2021年度の3年度分の実績値の比較とZEB評価について報告を行う。

本報では、空調熱源システムの冷房運転におけるエネルギー性能向上を目的に、2021年度に実施した①低負荷モードの活用、②熱原水温度レベルの低下、③熱原水流量の削減の3つの運転改善の施策内容とその結果について報告する。 また、2020年から稼働を開始した既存残置利用のウオームビット内の環境測定の結果と導入効果について合わせて報告する。

本報では空調熱源システムの自然エネルギーおよび排熱利用に対する効果推計を目的に、シミュレーションを活用したモデルベース手法によってベースラインエネルギーを算出し、熱源システムのエネルギー消費実績を評価した。具体的には、対象システムの冷房時における井水利用、太陽熱利用、コジェネレーションシステム（以後、CGSと省略）の評価結果を報告する。

本研究施設では、先端性、先導性のある様々な技術を導入している。建物竣工前後の執務室及び研究室の性能検証データを得ることを目的とし室内温熱・光環境実測を実施した。 夏期の室内温熱環境は、設計温度に対してやや低めの傾向にあり相対湿度は高めとなっていた。冬期は室内設計温度を概ね満足している。室内光環境は夏期、冬期とも設計基準400Lxを満足していた。 また、自然光利用技術の導入により、室内の照度が確保されていることを確認した。

本報告は，ゼロカーボン北海道の実現を加速させることを目的に，今後も北海道内において相当数の計画が予定されている自治体庁舎の建替へのZEBの適用を促すため，設計値にてZEB Readyを達成した美幌町役場庁舎のZEB実現の手法ならびに運用実態について報告するものである。 各種パッシブ・アクティブ手法により設計値でZEB Ready（BEI:0.43）を達成，運用計画の立案・実施により，実績値でさらなる省エネルギー（BEI:0.27相当）を実現した。

This building was built as Akita City Office Building in Cold Region AKITA Prefecture. We have designed several CO2 reduction technologies for ZEB. This paper describes energy consumption and Heat source operation results during three years after completion. Primary annual energy consumption per floor area was half of the reference building data.

BEMSデータを活用して蓄電池の増設前後での建物の年間供給／消費エネルギーや再生可能エネルギーとして導入したバイオマス発電や太陽光発電の運転状況、ZEBの達成状況やCO2排出量の評価を行った。さらに、蓄電池の運用状況の評価及び運用改善事例について報告した。

内部発熱負荷の実態調査を行い、設備容量の妥当性の確認を行った。 またBESTを用いて実負荷条件でのシミュレーションを行い、一次エネルギー消費量実績値との比較を行うことで運用に対する評価を行った。

昨年度報告した再生可能エネルギーのシステムのうち、地下水熱利用システムにおける水（上水及び地下水）の利用と、排熱の利用状況について報告である。地下水熱利用の有効性を確認し、年間を通じて排熱利用を有効に利用していることを確認した。

高砂熱学イノベーションセンターの二次側空調は、外調機によりベース負荷を処理し、顕熱処理の不足分を放射空調や個別空調の組合せで処理するミニマム設計の潜顕分離空調システムである。本報では、外調機に導入した２種類の除湿方式の性能を実測値から比較評価し、冷却除湿方式の制御性が良好であることを確認した。さらに、エネルギー効率を評価した結果、デシカント方式の冷熱源に空冷チラーを用いた場合のシミュレーションから、17％の省エネ効果を確認した。