我が国の高齢化は急速に進んでいる.現状の急性期中心の医療体制のままだと,医療・介護ニーズを受け止めきれない.これからの医療の主体は,急性期医療から在宅での医療や看取りまでを含めた地域で支える医療へシフトしていく必要がある.しかし2020年に発生したコロナ禍によって事態は複雑化した.今までの医療計画に「感染症」が追加され,平時からの対策を求められている.
また,地域医療構想に加え,医師の働き方改革と偏在問題について三位一体で改革を進めようという動きが活性化している.これらを同時に達成することは非常に難しい.
今後も医療界は様々な課題に直面する.医療施策の動向を注視し,対応していくことが必要である.
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