新しい学習指導要領が実施され,情報活用能力に関する指導が小学校から高等学校まで,ますます重視されるようになった。しかし,小学校では情報教育を体系的に実施するための指針が示されていない。そこで,今後小学校での情報教育を充実させていくためには,情報教育をどのようにとらえて,どのようにカリキュラム化すればいいのかについて検討した。そのため,情報活用の含意を,(1)情報手段による操作,(2)コミュニケーション,(3)思考の3つの範囲としてとらえ,それぞれに対してどのような指導事項が想定できるかを,(1)スキル,(2)知識,(3)態度,(4)価値観,(5)行動,の5つの観点に分けて検討した。その上で,小学校のカリキュラムにおける情報教育の位置づけについての展望をまとめた。
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