火山灰土水田の浸透抑制を主の目的として, 代かきとローラ転圧技術の効果を検討した. 加えて, それらが土壌の物理性に及ぼす影響をも評価した.
ローラ転圧は, 代かきよりも粗な団粒を多く残存させ, 粗間隙もより多く残した. そのため, 排水性はよいが, 浸透抑制効果は代かきよりも劣った.
代かきは, 粗な団粒や土塊を破壊し土壌の透水性を減少させた. また, 代かき土壌は, 水稲作後の畑作物にとって有効な水分量を多く保持するとともに, 湛水期間中に破壊された団粒も, 落水後, 比較的速く回復するものと考えられた.
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