日本輸血細胞治療学会誌
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68 巻, 6 号
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ガイドライン
原著
  • 山下 香奈子, 佐藤 智彦, 石橋 美由紀, 石井 謙一郎, 堀口 新悟, 郡司 匡弘, 石井 敬人, 横山 洋紀, 齋藤 健, 矢野 真吾 ...
    2022 年 68 巻 6 号 p. 557-564
    発行日: 2022/12/20
    公開日: 2023/01/06
    ジャーナル フリー

    背景自家末梢血幹細胞採取でのplerixafor(PLX)の適正使用のために,動員不良リスク症例で採取前日末梢血CD34陽性細胞(PBCD34+)数が20/μl未満の場合にPLXを投与するアルゴリズム(PLX-A)を導入した.

    方法PLX-A導入前25例,後31例での採取成功(1回目での採取CD34+数≧2×106/kg)率の差,導入後でのPBCD34+数測定・PLX投与と採取成功率の関連を後方視的に検証した.

    結果導入前より導入後の採取成功率が有意に高かった(48% vs 77%,p=0.03).PBCD34+数を測定した14例中,PLX投与なし9例,あり5例の採取成功率は100%,80%であったが,PBCD34+数測定もPLX投与もなかった15例では60%であった.3例(9.7%)にPLX-Aが適用されなかったが,3例とも採取成功であった.

    考察PLX-Aは採取成功率の改善に有用であったが,導入後の採取不成功7例中6例でPBCD34+数測定がなく,動員不良リスクの過小評価の可能性が考えられた.今回の結果から,PLX-Aを改定する必要性が示唆された.

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