11ヶ月齢,去勢済,日本猫が両側踵部の出血と潰瘍を主訴に来院した。病理組織学検査では毛包漏斗部が嚢胞状に拡張し,内部には角質と少数の毛軸片が充満していた。真皮深層の毛包下部は破綻し,好中球,マクロファージ,多核巨細胞が高度び漫性に浸潤し,皮下組織におよび大型の肉芽腫性病変を形成していた。多核巨細胞の細胞質内には稀に毛軸片が存在した。わずかながら構造が残存する毛包では,上記炎症細胞浸潤と離開した上皮性毛包が観察された。
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