10歳齢,雄,ミニチュア・ダックスフンドにおいて,鼻梁の腫脹,浸出液の排出,潰瘍の形成が下痢を伴う元気消失,食欲不振,発熱,腹部圧痛とともに認められた。皮膚病理組織検査では好中球とマクロファージを主体とした炎症細胞が,真皮浅層から深部ないし皮下組織にかけて巣状に浸潤していた。また,原因となる病原体が検出されなかったことから,無菌性化膿性肉芽腫と診断された。臨床検査では膵炎に合致した結果であり,膵炎の寛解と共に皮膚病変も改善した。犬では無菌性化膿性肉芽腫が膵炎に関連して起こる可能性が示唆された。
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