獣医臨床皮膚科
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10 巻, 2 号
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原著
  • 柴田 久美子, 永田 雅彦
    2004 年10 巻2 号 p. 41-46
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/11/21
    ジャーナル フリー
    当院皮膚科を紹介受診したステロイド長期治療犬40例を調査したところ,27例で副作用として多飲多尿,食欲増進,あえぎ呼吸,腹囲膨満,骨格筋萎縮などの全身症状,あるいは皮膚石灰沈着症,脱毛,皮膚の菲薄化,血管の明瞭化,紫斑,面皰などの皮疹が観察された。副作用発症犬と非発症犬の臨床検査成績を比較したところ,有意差を統計学的に認めたのはALPとALTであり,発症犬ではそれぞれの増加が74.1%,55.6%であったのに対し,非発症犬ではそれぞれ0%,15.4%であった。ACTH刺激試験は,両者とも副腎予備能の低下が高率に認められ,発症犬は77.8%,非発症犬は69.2%であった。したがって医原性クッシングの評価をACTH刺激試験単独で行うことはできず,症状の観察とALT,ALP測定が不可欠であることが明らかにされた。
症例報告
レター
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