情報通信学会誌
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最新号
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論文
  • ―米国法上の議論を手がかりとして―
    海野 敦史
    2019 年 37 巻 4 号 p. 65-75
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/06/03
    ジャーナル フリー
    各種のオンライン上のプラットフォームは、コミュニケーションや情報入手等のための基盤としての役割を果たしている。しかし、その運営の主体は一般に私人たるプラットフォーム事業者であるため、それが行うアルゴリズムを用いた流通情報の管理(アルゴリズム利用情報管理)は、ただちに利用者の表現の自由を侵害するものとなるわけではない。むしろ、アルゴリズム利用情報管理自体が一種の「表現」としての性質を有しているため、その自由が一定の範囲で保障される。しかも、当該自由の行使可能範囲は、「表現」の内容が政治的に重要な意味合いを多分に有し得ることなどを踏まえれば、決して狭隘ではない。ただし、その広範な行使については、利用者の表現の自由に関する法益を著しく害し、又は当該表現に対する不当な差別的取扱いをもたらすなど、憲法規範内在的な利益の調整を要する場合を伴うことが予定されるため、当該行使の範囲が一定程度縮減される。ところが、実際には、プラットフォームの「支配者」としての決定(利用規約等)に対して利用者が服従を余儀なくされ、利用者の利益と事業者の利益とのバランスが崩れることも少なくない。したがって、アルゴリズム利用情報管理に関する基本的な指針の利用者への事前提示の確保等、立法を通じた適切な統制が期待される。
  • An Empirical Study of the ICT Manufacturing Industry in China
    リ ジュンジュン
    2019 年 37 巻 4 号 p. 77-90
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/06/03
    ジャーナル フリー
    This study investigates the role of innovation in the growth and productivity of the manufacturing industries of ICT and other high technologies in China. The empirical analysis adopts an endogenous growth production function and examines the cross-provincial data over the period from 1995 to 2016. The result certifies that the value of innovation on productivity is positive and significant in high technology manufacturing sectors in China. A one percent increase in R&D expenditure leads to a 0.280 percent revenue increase in the electronic and telecommunications equipment sector (ETE). In the medical equipment and meters sector (MEM), the pharmaceuticals sector (Ps), and the aircraft and spacecraft sector (AS), it is 0.362 percent, 0.240 percent, and 0.174 percent respectively. Meanwhile, the output elasticity of R&D expenditure in the ETE in the Eastern Coastal Region is 1.39 times that in the Inner Region. It shows that the constant R&D investment leads to greater efficiency in converting R&D expenditures into productivity.
論説
  • 国内外の実践と研究に関するレビュー
    井上 絵理, 谷口 尚子
    2019 年 37 巻 4 号 p. 91-97
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/06/03
    ジャーナル フリー
    オープンデータは「Society5.0」時代を迎え「課題解決型のオープンデータ」としての利用が提唱されている。そこで本論説はオープンデータ利用者として重要なステークホルダである市民に着目し、現在までの国内外の論文をレビューすることにより、オープンデータが課題解決として資する役割や市民活動を支援するための機能を明らかにした。まず、テキストマイニングツールで、研究の対象となっている語の時系列の変遷や、語の共起関係からオープンデータ利用における市民の位置づけを示した。さらに、市民がオープンデータを利用している国内外の文献から、オープンデータの整備だけでなく、オープンデータの利用支援や地域の課題の掘り起こしから実装までの支援の設計が成果に影響することを指摘し、市民の提案を実装する協働促進の仕組み作り、NPO 等との協働や市民の利用を喚起するインセンティブの設計の必要性を提案した。
  • 趙 章恩
    2019 年 37 巻 4 号 p. 99-108
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/06/03
    ジャーナル フリー
    2018 年2 月開催した平昌オリンピック冬季競技大会は世界最高のICT オリンピック、世界初の5Gオリンピックを目指し、大会のオペレーションのためにICT を利活用することにとどまらずICT で選手や観覧客がより楽しくより便利にスポーツ競技を楽しめるよう、5 大ICT 技術―AI、IoT、VR、UHD(4K・8K)、5G(第5 世代移動通信)―を導入した。またICT で安心安全のオリンピックを開催しようと大会組織委員会と韓国政府は複数の対策をたて訓練も行った。それにもかかわらず平昌大会開会式当日に大会公式ホームページをターゲットにしたサイバー攻撃が発生した。大会運営に重大な影響を与えるようなサイバー攻撃ではなかったが、利用者に混乱が生じた。平昌大会で大会組織委員会と韓国政府が取り組んだ世界最高のICT オリンピックにするためのサイバーセキュリティ対策は有効だったのかを予防対策、事故対策、レジリエンス対策に区分して考察した。その結果、オリンピック特有のWorldwide Partner とLocal Partner に分かれたオペレーションがサイバーセキュリティ対策の温度差を生み、サイバー攻撃を仕掛ける隙を与えた可能性があることがわかった。
寄稿論文
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