日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第17回秋季シンポジウム
選択された号の論文の681件中401~450を表示しています
  • 佐々木 求, 武藤 浩行, 松田 厚範, 逆井 基次
    セッションID: 3B02
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    Berkovichダイアモンド圧子を用いたナノインデンテーション試験によりポリフェニルシルセスキオキサンハイブリッド膜のゲル化過程を研究した。応力緩和データの解析に必要となる数学的アルゴリズムならびに、これを用い実験的に求められた粘弾性関数をゲル化の過程に結び付けて論じる。
  • 菅沼 幹裕, 福原 徹, Chudoba Thomas, Swain Michael
    セッションID: 3B03
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ナノインデンテーション法により薄膜の硬さや弾性率などの機械的特性を原理的には求めることができる。しかし測定結果には圧子の先端形状や装置剛性あるいは表面粗さや膜厚、基板の特性など多くの因子が影響を及ぼすため、膜固有の特性を高精度に決定することは容易ではない。本研究では厚さ1ミクロンのDLC膜について種々の条件でナノインデンテーション試験を行い、これらの影響について詳細に検討することにより、得られた荷重-変位曲線から膜固有の機械的特性が得られることを示す。さらに弾性変形モデルに基づく計算機シミュレーションの結果とも合わせて、基板の影響などについても考察する。
  • 瀬戸山 大吾, 松永 純治, 藤金 正樹, 牟田 浩明, 黒崎 健, 宇埜 正美, 山中 伸介
    セッションID: 3B04
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ナノスケールとマクロスケールでの相違に注目することで、多結晶体や複合材料の特異物性評価や、新規機能材料の開発・評価などに関する有益な情報が得られると期待できる。本研究では、前回の発表で報告した単結晶の機械的性質の方位依存性をさらに詳細に検討する為に、有限要素法による応力解析を行った。試料にはYSZ, TiO2, MgO, Al2O3などの酸化物単結晶を選択した。実験ではHysitron Inc.製のTriboscope®及びJEOL社製SPM(JSPM-4210)を使用した。圧子にはBerkovich型圧子を採用した。
  • 出村 隆充, 赤津 隆, 吉田 道之, 篠田 豊, 若井 史博
    セッションID: 3B05
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では圧子力学に依らない半経験則的な解析法により、負荷過程から降伏応力を直接導出する手法を開発した。圧子圧入は有限要素法でシミュレートした。モデルは歪み硬化を伴う弾‐塑性体であり、ヤング率、ポアソン比、降伏応力、線形加工硬化係数を与えた。降伏応力と負荷曲線における荷重-押込み深さの2乗係数との関係を曲線近似した結果、その曲線は線形加工硬化係数ごとに分離されることが分かった。2つの異なる先端角の圧子に対しシミュレーションした結果を利用して、測定対象の降伏応力と線形加工硬化係数を導出した。未知の試料に本研究で開発した解析法を適用した結果、降伏応力と線形加工係数を高精度に得られることが分かった。
  • D. F. Moore, M. Boutchich, P. Boyle, J. H. He, M. A. Hopcroft, H. K. T ...
    セッションID: 3B06
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    The mechanical properties of thin films of ceramic materials are useful in the packaging of micro electro mechanical systems (MEMS). For example silicon nitride microclips 3 micrometer thick have been used in silicon optical benches to hold fibres in silicon v-grooves [1]. This paper describes work to enlarge the set of ceramic materials available for MEMS applications. Focused laser micromachining in combination with wet etching of the substrate is used to prototype structures such as microbeams for testing with a scanning profiler to evaluate the properties of new materials. For example 5 micrometer thick chemical vapour deposited silicon carbide has a Youngs modulus 360 +/- 50 GPa, indicating that it is a promising material for mechanical and packaging applications.[1] R. M. Bostock, et.al., J. Micromechanics Microengineering 8, 343 (1998).
  • 土屋 智由
    セッションID: 3B07
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    赤外線センサの熱絶縁構造などに用いられる絶縁膜の信頼性評価のために絶縁膜用の静電力チャックを有する薄膜引張試験装置を開発した。プラズマCVDで作製したSiO2膜の試験片を作製し、大気中と真空中で引張試験を実施し、引張強度と破壊靭性値を評価した。引張強度の平均値は1.2-1.9 GPa(真空中)、0.6 - 1.0 GPa(大気中)で試験片寸法効果を示し、脆性破壊をしていることまた強度が雰囲気に強く影響されていて、ガラスと同様に大気中の水分による腐食が関係していることが示唆された。
  • 後藤 孝
    セッションID: 3B08
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    本研究者らは、近年、レーザーをMOCVDに導入することによって、各種酸化物膜を超高速(最高2-3mm/h)で成膜できることを見出した。特に、YSZ膜は、熱遮蔽コーティング(TBC)として、各国で精力的に研究されている材料であり、一般には、大気圧溶射やEB-PVDで作製されているが、レーザーCVDでそれらの方法と同等の成膜速度を達成することが可能である。また、本法で得られたYSZ膜中には、多量のナノポアが含まれ、熱伝導度の低減に極めて効果的である。 本講演では、YSZ膜のレーザーCVDでの合成条件とナノ構造およびTBCとしての特性について発表する。
  • 木村 禎一, 後藤 孝
    セッションID: 3B09
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    レーザーMOCVD法では、660 μm/hの高い成膜速度でYSZ膜を合成することができる。このような高い成膜速度で合成したYSZ膜中には多量のナノポアが含まれ、熱伝導度はバルクYSZの1/4程度まで低下することを明らかにした。本研究では、高温熱処理によるYSZ膜のナノ構造の変化を、TEM観察によって調べた。空気中1000℃20hの熱処理によって、熱伝導度は0.7 W/mKから1.1 W/mKに上昇したが、熱処理前後でナノ構造にはほとんど変化が無く、直径10 nm程度のポアが多数残存していた。発表では、より高温での熱処理がナノ構造と熱伝導度に与える影響についても述べる。
  • 増本 博, 後藤 孝
    セッションID: 3B10
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ECR(電子サイクロトロン共鳴)プラズマを用いたMOCVD法によって、ジルコニア薄膜を作製した。CVD原料にはZr-hexafluoroacetylacetonato [Zr(Hfac)]を用いた。立方晶および正方晶ジルコニア膜が基板の加熱無しに得られた。ECRプラズマはジルコニア膜の低温での結晶化に効果があることが分かった。成膜速度は10nm/minであった。
  • 塗 溶, 木村 禎一, 後藤 孝
    セッションID: 3B11
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    CVDにより柱状組織のYSZ膜を高速で合成した。柱状晶は多結晶であり,粒界および粒内に約10 nmのナノポアが数多く存在していた。ナノポアはYSZ膜の熱伝導度を低下するが,高温熱処理により成長して消失するため熱伝導度が上昇するのが問題である。本研究では,1473 Kでの熱処理によるCVD YSZ膜に存在するナノポアの構造変化を透過電子顕微鏡で観察した。熱処理時間が100 ksまでは結晶粒径およびナノポアが成長したが,その後ほとんど変化しなかった。
  • Xianting Zeng, Xingzhao Ding, Takashi Goto
    セッションID: 3B12
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    Ti-Si-N nanocomposite coatings with Si content between 0 and 13.5 at% were deposited by a combined DC/RF unbalanced reactive magnetron sputtering process. Super high hardness (>40 GPa) was measured in the coatings with silicon content at about 8 at%. The RF power applied to the Si targets was found to have a significant influence on the microstructure and mechanical properties of the coatings. Ultra-high erosion resistance was observed in a micro sand-blasting test using 17 micron alumina particles, which demonstrated high potential for applications in aircraft compressor blades and other abrasive wear components.
  • 秋山 勝徳, 永野 一郎, 志田 雅人, 村上 勇一郎, 太田 悟志
    セッションID: 3B13
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    従来YSZに替わる新規遮熱コーティング用材料として、層状構造を持つ低熱伝導性の複合酸化物をいくつか候補材として抽出している。これらの材料をコーティング膜として使用した場合の熱応力を緩和させるために、溶射法を用いた配向組織制御の可能性を探った。
  • 山口 哲央, 和田 国彦, 加藤 丈晴, 松原 秀彰
    セッションID: 3B14
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ガスタービン用高温部材の遮熱コーティング(TBC)として広く用いられている、Y2O3安定化ZrO2(YSZ)などのZrO2-Y2O3系セラミックスのコーティング法として、電子ビーム物理蒸着(EB-PVD)法が注目されている。EB-PVDで形成されるコーティングの柱状構造は耐熱サイクル特性・耐剥離性に、羽毛状構造は熱遮蔽効果に大きく寄与すると考えられ、TBC特性・信頼性の向上にはこれらの構造形成を理解することが重要である。本研究では,EB-PVD法によるYSZ等のZrO2-Y2O3系膜合成において、合成条件の中で特に、回転・反転などの基材運動が、コーティングの気孔率、配向、柱状晶の形態、羽毛状構造の制御に有効であることを明らかにした。
  • 張  炳國, 山口 哲央, 松原 秀彰
    セッションID: 3B15
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    低熱伝導率を持つ熱遮蔽セラミックスコーティング膜を開発するには,セラミックスコーティング層の熱物性,機械的特性の評価が重要な要素である.本研究では, EB-PVD法によって得られた多孔性のジルコニア(部分安定化ジルコニア)コーティング層の熱伝導率及びヤング率の評価に関して研究を行った.コーティング膜の熱伝導率の評価はレーザーフラッシュ法と熱物性顕微鏡によって行った.さらに,ナノインデンテーション法によりコーティング膜のヤング率を評価した.そして,コーティングする際,基材の回転速度,気孔率がコーティング層の熱拡散率,熱伝導率及びヤング率に及ぼす影響を調べた.
  • 松本 峰明, 山口 哲央, 松原 秀彰
    セッションID: 3B16
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ガスタービンの高温部材においては熱遮蔽コーティングの適用が一般的となりつつある。熱遮蔽層としては低熱伝導率、高熱膨張係数をもつY2O3安定化ZrO2(YSZ)が用いられているが、高温で焼結が起こり、熱伝導率やヤング率の上昇を招くことが問題となりつつある。そこで本研究では、EB-PVD法によって合成したYSZ膜について、高温での熱処理を施し、組織、熱伝導率の変化、及びそれらに及ぼす添加物の影響を調べた。1200℃で熱処理したYSZ膜の熱伝導率は大きく上昇した。組織観察の結果、羽毛状気孔の減少が認められ、焼結によって熱伝導率が上昇したものと考えられた。一方、La2O3、HfO2等を添加したYSZ膜では焼結が抑制され、膜の高温安定性が向上した。
  • 彦坂 英昭, 飯尾 聡, 島森 融, 山口 哲夫, 松原 秀彰
    セッションID: 3B17
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    電子ビーム物理蒸着法を用いてペロブスカイト酸化物La0.8Sr0.2MnO3の8mol%Y2O3添加ZrO2基材への成膜を行った。成膜された膜は、X線回折より立方晶のペロブスカイト相であることが分かった。EDXによる組成分析より、膜の組成は蒸着源とほぼ同じであることが確認された。また、SEMによる組織観察より、膜の組織はEB-PVDに特有の柱状組織を持つことが分かった。この膜の電極性能を測定したところ、その性能は不充分であった。これを改善するため、電極膜_-_固体電解質界面の構造制御について検討した。
  • 舟山 徹
    セッションID: 2L08
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    Si_-_N結合の繰り返し単位を有する化合物の総称がポリシラザンである。耐熱ポリマーや窒化珪素系セラミックスの前駆体として研究が進められた。しかし、Si_-_N結合に起因する加水分解性等のために製品化には至らなかった。弊社では東燃(株)(現 東燃ゼネラル石油(株))から事業を引き継ぎ、主に置換基が全て水素であるポリ(ペルヒドロ)シラザンの用途開発、製造、販売を行っている。ポリ(ペルヒドロ)シラザンは水との反応により、有機基を含まないシリカ膜へ転換できることから半導体の層間絶縁膜用途や防汚コーティング用途での利用が進められている。本講演では、材料とこれらシリカ薄膜用途への展開の現況について紹介する。
  • 幸塚 広光, 久保 朋子, 大西 政憲
    セッションID: 2L09
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ポリシラザン溶液をコーティング液としてポリシラザン膜を作製し,それを種々の蒸気に曝露することによって室温でシリカ薄膜に変換した。シリカ薄膜への変換に及ぼす蒸気の種類の効果を明らかにするとともに,生成するシリカ薄膜の耐熱水性,屈折率,組成について基礎的な知見を得た。
  • 幾原 裕美, 稲田 健志, 岩本 雄二
    セッションID: 2L10
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    化学溶液法を用いて、ニッケルナノ粒子分散シリカを合成し、その合成過程における熱分解挙動および微構造を評価した。同粉末は、化学的手法による均一なニッケル-シリカ前駆体溶液を合成し、溶媒を留去して得られた前駆体粉末を大気中600℃において焼成後、さらに水素気流中で500℃の還元処理によって得られた。シリカマトリックス中に直径約10nmのニッケルナノ粒子が均一に生成しているこの微粉末のニッケル添加量と500℃における水素吸着特性を評価した結果、33%Ni-SiO2の場合、水素の吸着脱離反応が最も促進されることが判明した。
  • 森 博, 稲田 健志, 岩本 雄二
    セッションID: 2L11
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ポリオキソ酸を前駆体とした化学溶液法で合成した希土類元素添加非晶質シリカ中の希土類元素とシリカの結合状態について評価した.希土類元素を高濃度添加したシリカは高温ガス分離膜材料・触媒担体などの応用が期待されている.一方、高濃度希土類元素添加シリカ中での希土類元素の結合状態についてほとんど報告されていない.種々の希土類元素を添加したシリカ中のシリカ-希土類元素の結合状態について熱重量分析・X線回折・ラマン分光法などを使用して評価したところ,シリカ-希土類元素の結合状態は希土類元素の種類・熱処理温度によって異なることが明らかになった。この結果を希土類元素の諸物性から議論した.
  • 片山 真吾, 山田 紀子
    セッションID: 2L12
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    オルガノシロキサン系有機・無機ハイブリッドにシロキサン以外の無機成分を導入することによって、より幅広い機能制御が期待できる。無機成分の前駆体として金属アルコキシドを使用してオルガノシロキサン骨格に種々の無機成分を導入し、機械的、光学的、熱的機能等に及ぼす影響を調べた。その結果、例えば、シロキサン以外の無機成分を導入することによってメチルシロキサン系有機・無機ハイブリッドの有機成分の熱分解温度が高くなることが明らかになった。
  • 福島 学, 安田 榮一, 北 英紀, 川端 隼仁, 田邊 靖博
    セッションID: 2L13
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    タンタル及びニオブアルコキシドとメチルトリエトキシシランからポリメチルシルセスキオキサン系ハイブリッドを調整した。モノマー溶液の高分子化によりクラックフリー自立膜、その焼成によりクラックフリーのセラミックス自立膜の作製に成功した。これまでの技術と比較して比較にならない程巨大なクラックフリーバルク体を得ることが出き、同時に劇的に低エネルギーで構造制御が可能となる事を見出しその機構を解明することに成功した。
  • 嶋田  志郎, 林 聡子, 長谷川 麻利香
    セッションID: 2L14
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    TiとTi-Al合金をイソプロピルアミン溶液中で定電流電解し、TiNとTiAlNの前駆体溶液を作製した。この前駆体溶液を石英ガラス基板へdip-coatingし、所定の温度で焼成することでTiNとTiAlN膜を作製した。この膜の同定をXRD、SEM観察、XPSで行った。いずれの膜も0.5ミクロンの厚さで、粒子は数十nmの粒子から成り、金属と窒素の比は約1.0となった。
  • 青山 和史, 和田 匡史, 川島 直樹, 北岡 諭, 安富 義幸, 長 伸朗, 内藤 一幸, 小山 光彦
    セッションID: 2L15
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    カーボン基板を緻密質のガラスにて全面被覆する方法として,SiN前駆体を用いてカーボン表面にSi3N4結合層を形成させたのち高窒素分圧下にてガラス溶融被覆することによりカーボン_-_ガラス界面でのクリストバライトおよび気孔の生成を抑制することが可能である.この方法によって作製したガラス被覆材は良好な耐熱衝撃性を有することが確認された.
  • 佐藤 功二, 永野 孝幸, 岩本 雄二
    セッションID: 2P08
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    Si系金属有機ポリマー中に、微量の有機金属アミンを添加してセラミック前駆体を合成した。その前駆体を不活性雰囲気下で熱処理を行って得られた粉末の結晶化挙動を詳しく調べた結果、有機金属アミンの添加量に強く依存することを明らかにした。
  • 熊倉 康紘, 森 勇介, 菅原 義之
    セッションID: 2P09
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    水素化リチウムアルミニウム(LiAlH4)、アリルアミン塩酸塩(CH2=CHCH2NH2·HCl)及びエチルアミン塩酸塩(CH3CH2NH2·HCl)を用い、前駆体構造中にC=C二重結合を有する新規窒化アルミニウム前駆体ポリ(アリルイミノアラン-co-エチルイミノアラン)[HAlN(allyl)]m[HAlN(Et)]nを合成し、その前駆体をIR、NMR、TG分析によりキャラクタリゼーションした。得られた前駆体は可溶性白色粉末であり、約80%の収率であった。IR分析より1864 cm-1および1822 cm-1付近にv(Al-H)の吸収帯が観測されたことから、前駆体構造中にAl-H結合が含まれていることがわかった。また、1H, 13C NMR分析よりEt基及びAllyl基の存在が確認でき、さらに、27Al NMR分析では136 ppm付近を中心とするブロードなシグナルが観察され、Al周辺環境は主としてHAlN3(4配位)であると推定された。これらの結果は既報の籠型構造を有するAlN前駆体に関する結果にほぼ一致し、得られた前駆体は主に籠型構造を有すると推定された。熱分解過程に関しては、セラミック収率が約72 mass%(Ar, 1000°C)となり、ポリエチルイミノアラン(HAlNEt)8(約61 mass%)より大幅に向上した。この要因としては、熱分解過程において、前駆体構造中のC=C結合が含Al化合物の揮発の抑制に寄与していることなどが考えられる。以上より、Et基の一部を重合可能なAllyl基に変換させることにより、可溶性と高収率を併せ持つ新規AlN前駆体の合成に成功した。
  • 植田 武史, 森 勇介, 北岡 諭, 菅原 義之
    セッションID: 2P10
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    カゴ型構造を有するポリエチルイミノアラン(HAlNEt)nとペルヒドロポリシラザン(PHPS)を出発物質として、SiC/AlN前駆体ポリアルミノシラザン(PAS)の合成を試みた。前駆体の構造解析にはIR及びNMR分析を行ったが、重合の進行はほとんど確認できなかった。しかしPASをAr雰囲気下1600℃で焼成し、XRD、固体27Al, 29Si-NMR分析によりPAS焼成物の構造解析を行ったところ、SiC/AlNセラミックスコンポジットが得られたことが分かった。このことから、前駆体の段階ではブレンドポリマーとして存在し、焼成の過程でセラミックスへと転換されていくと考えられた。また、TG分析によりセラミック収率を調査した結果、出発物質の(HAlNEt)nとPHPSに比べセラミック収率が向上したことより、PASの有用性が確認された。
  • 成澤 雅紀, 安田 浩哉, 間渕 博
    セッションID: 3A01
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    本研究ではナノレベルの直径を有する球状カーボンブラックを樹脂_-_シリケート複合前駆体に分散させ、焼成後にナノレベルでの微細変調構造を有するC-SiO2を合成した。さらに1838K、アルゴン気流中で焼成することによってSiC-C粒子を得、さらに973K酸素気流中にて保持することにより、残留炭素を取り除いた。前駆体の調製条件がSiC生成過程への与える影響について調べた結果を報告する。
  • 和田 宏明, 遠藤 茂樹, 高橋 佳智, 荻野 隆夫
    セッションID: 3A02
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    当社では、有機液状物質を出発源とした炭化ケイ素粉体の合成法(プリカーサー法)の開発に取り組み、6Nを超える高純度炭化ケイ素粉体の量産プロセスを確立した。さらに、従来用いられてきた金属系助剤の代わりに、高純度炭素系助剤を利用した高純度炭化ケイ素焼結体の製造方法を開発し、現在、半導体製造プロセス用部材ならびに製造装置用治具として、急速に用途が拡大している。今回は、プリカーサー法プロセスの設計概念とその具現化、製品特性や用途について紹介すると共に、高純度炭化ケイ素原料を用いて現在開発中の単結晶炭化ケイ素基板についても触れる。
  • 渋谷 直哉, 高橋 辰宏, 小山 清人
    セッションID: 3A03
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    シリコン樹脂は三次元構造を持ち、セラミック前駆体高分子となりえる。セラミック前駆体に発泡材を添加して焼結することによって、マイクロセルラーを持つ発泡セラミックスを作製した。マイクロセルラーの存在は、軽量化のみならず強度の向上が期待できる。本研究では、ポリメチルシリコン樹脂にポリメチルメタクリレート(PMMA)のマイクロスフィアーを添加し、架橋同時PMMA除去後に1000から1200℃の範囲で焼結させることにより、マイクロセルラーを持った発泡酸炭化ケイ素セラミックスを作製した。さらに、カーボンナノチューブなどのフィラーを添加することによって、強度のみならず電気伝導や熱伝導の特性向上に関しても行った。
  • 小川 智洋, 海部 淑江, 内丸 祐子, 須田 洋幸, 原谷 賢治, 菅原 義之
    セッションID: 3A04
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ポリメチルシラン(PMS)に対して架橋剤としてp-ジエチニルベンゼンを添加して白金触媒の存在下室温で撹拌し、ヒドロシリル化反応させることによって架橋PMSを合成し、1H、13C、29Si NMR、IR、TGを用いて分析した。IR、1H、13C、29Si NMR分析より、ヒドロシリル化反応は架橋剤の両末端あるいは片末端で起きていると考えられた。TG分析によるAr雰囲気中1000℃までのセラミック収率は63%であり、PMSのセラミック収率(28%)に比べて飛躍的に高い値であることから、ヒドロシリル化反応による架橋の有効性が示された。さらに架橋PMSをアルゴン雰囲気下400℃から1400℃で熱分解することによって焼成物を得た。各温度での焼成物をIR、固体13C、29Si NMR、XRDを用いて分析した。IR、固体13C、29Si NMR 分析より、400℃から600℃の焼成物において、Kumada転位によるポリシラン骨格からカルボシラン骨格への転換が見られ、600℃から1000℃の焼成物において、ポリマーからセラミックスへの転換が進行しているものと考えられた。1200℃以上の焼成物においては、β-SiCへの結晶化が起き、SiC構造が構築され、ポリマーからセラミックスへの転換がほぼ完了していると考えられた。
  • 須田 洋幸, 山内 洋幸, 内丸 祐子, 藤原 一郎, 原谷 賢治
    セッションID: 3A05
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    高性能の水素分離膜の生成を目的として、ポリカルボシラン(SiC前駆体)、p-ジエチニルベンゼン(架橋剤)、ポリスチレン(造孔剤)およびトルエン(溶媒)を用いて調製した4つの原料(非架橋PCS、架橋PCS、非架橋PCSとPS、架橋PCSとPS)を基材に塗布・熱分解後生成した炭化ケイ素系分離膜ならびに、同様な条件下で原料から調製した粉末を用い、熱分析測定・FT-IR・窒素吸着測定・透過速度測定を行うことで、分離膜生成における熱分解条件の最適化と膜生成機構の解明を試みた。その結果、試料のDTG曲線と微細孔形成、水素分離特性との間に関連があることが示唆された。
  • 市川 宏
    セッションID: 3A06
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ポリカルボシランからの炭化ケイ素繊維の合成は矢島プロセスとして良く知られている。これにより合成された炭化ケイ素繊維の組成・構造は製造工程中の不融化、焼成プロセスにより異なる。初期のSi-C-O系繊維(ニカロン)から耐熱性の改善を目的としたSi-C系繊維(ハイニカロン)および化学量論的SiC繊維への開発において、そのプロセスと繊維組成・構造、物性との関係について述べる。
  • 杉本 雅樹, ヴァフ ラドスラフ, 出崎 亮, 吉川 正人, 間渕 博, 岡村 清人
    セッションID: 3A07
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    SiCの前駆体高分子であるポリカルボシラン繊維を、電子線により表層のみ酸化架橋し、未架橋の内部を溶媒で抽出し、その後セラミック化することでSiCマイクロチューブを合成するプロセスを開発した。本講演ではこの他に、微小型枠で整形したケイ素高分子を放射線で架橋後にセラミック化する手法や、単一イオンビームによるナノオーダーのワイヤーの合成など、ケイ素高分子への放射線の応用について報告する。
  • 石川 敏弘
    セッションID: 3A08
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
     セラミックスの表面には、必要に応じて各種機能層が形成されている場合が多いのですが、これは材料の内部と表面で要求される機能が異なっていたり、材料表面に内部を保護する機能が要求されたりするからです。これまでは、コーティングと言う基材表面に塗る方法が一般的でしたが、この場合、塗る工程と後処理工程が必要な上、使用環境によっては表面層の剥がれも生じると言う問題点もありました。これに対して、予め前駆体中に機能性無機材料に変換され得る低分子量物を適量混合しておけば、形状を付与した後の熱処理過程に低分子量物が表面に向かって相分離する現象(ブリードアウト)が進行し、バルクセラミックスの生成と同時に、ナノスケールで組成が表面に向かって傾斜した表面機能層が効果的に形成されます。このブリードアウトは、通常プラスチックスでは好ましくない劣化現象の一つです。我々は、この現象を上手く利用した機能性セラミックスの合成プロセスを開発致しました。この方法は、基本的に前駆物質の段階で、目的の機能性セラミックスに変換され得る低分子量物と高分子材料が含有されている系には広く活用でき、表面層としてある特定の機能を付与したセラミックス材料を比較的安く合成することも可能にします。 この方法を具現化したものとして、光照射により環境汚染物質を酸化分解する能力を発揮する機能層を表面に形成させた高強度チタニア繊維(正確には表層がチタニアで、中心はシリカからなる繊維)を開発致しました。この繊維は、直径が約5ミクロン程度で、繊維1本1本の表面がチタニア焼結層からなり、内部に向かって傾斜構造を有していることから高速流水中でも表面層の剥離が起こりません。我々は、既にこのチタニア繊維を内蔵した浄水装置を開発して多くの分野でのフィールド実験を実施し、温浴施設やプール水の浄化等、積極的な市場展開を図っています。
  • 吉田 克己, 松本 英揮, 今井 雅三, 橋本 和明, 戸田 善朝, 矢野 豊彦
    セッションID: 3A09
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ドクターブレード法により作製したAl2O3-Y2O3-CaO系焼結助剤添加SiCグリーンシートとポリカルボシランを含浸した2次元Hi-Nicalon織布または2次元TyrannoSA織布の積層体をAr雰囲気中で1650℃-1750℃,1時間,40MPaの圧力の条件でホットプレス焼結し,SiC繊維強化SiC複合材料を作製した.また,得られた複合材料の熱的・機械的性質を評価した.
  • 井上 貴博, 鈴木 雅人, 田中 隆裕, 袖岡 賢
    セッションID: 3A10
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    SiC繊維/SiC複合材料(CMC)の繊維/マトリックス界面層として、Y2O3安定化ZrO2(YSZ)をゾルゲル法により導入した。またPIP法で作製したSiCマトリックス中の余剰炭素を軽減するために、反応性フィラーとしてTiO2を添加し、その再含浸による緻密化挙動と破壊挙動に関して評価を行った。TiO2添加CMCは緻密化にはより多くの再含浸工程を必要としたが、より化学量論比に近いSiCの形成が示唆された。また非脆性破壊に関してはTiO2無添加CMCが高い特性を示した。
  • 小谷 政規, 香山 晃, 加藤 雄大, 岡村 清人
    セッションID: 3A11
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    極超音速輸送機やスペースプレーンの高温構造部材として期待されるSiC繊維強化SiC複合材料(SiC/SiC複合材料)に関する主として力学特性向上に向けたプロセス検討を行った。FRPやC/Cの代表的製造法との類似点が多く汎用性の面で優れるポリマー含浸焼成法(PIP法)を用いて、欠陥が少なく均一で緻密な組織を得るためのプロセス設計技術の高度化をはかった。原料の選定から、成形、焼成での条件設定に加え、組織強化に向けた反応焼結との複合プロセスの成立性について検討し、力学的信頼性や気密性向上に極めて重要な知見を取得した。
  • 石原 知, Bill Joachim, Aldinger Fritz, 若井 史博, 西村 聡之
    セッションID: 3A12
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    有機-無機変換プロセスによるセラミックス材料にはいろいろな特長があり、繊維材としては商業生産レベルに至っている。さらなる用途拡大のためには、バルク材の実用化も求められるが、変換過程においてガス成分を発生するため、空隙が残存するなどの課題がある。これまでに、焼結助剤の利用や成形体への高分子充填などの手法が報告されている。しかしながら、製造工程の短縮、材料均一性や高温特性の向上などを考慮すると、焼結助材などを用いない方が望ましい。そこで、本研究では、ポリマー前駆体からSi-(C,N)系セラミックスのバルク材を作製するために、焼結助材やその他の添加物を用いない緻密化手法について検討した。
  • 加藤 栄治, 長谷川 良雄, 塩谷 和弘
    セッションID: 3A13
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    種々のオルガノクロロシランと三塩化ホウ素の共加アンモニア分解により合成したポリオルガノボロシラザンを前駆体として、熱分解によりボロシリコンカーボナイトライドを得た。1880℃で安定な非晶質ボロシリコンカーボナイトライドはSiMe_2Cl_2もしくはSiHC_2H_5Cl_2系のポリオルガノボロシラザンの熱分解により得られた。これらのセラミックスは熱的に安定なだけではなく、乾燥空気中で1700℃まで極めて優れた耐酸化性を示した。
  • 郡司 天博, 有光 晃二, 阿部 芳首
    セッションID: 3A14
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    イソシアナトシランのアンモノリシスにより窒化ケイ素前駆体となるポリシラザンをを合成し,その性質を検討した。イソシアナトシランとアンモニアを反応させるとシアン酸アンモニウムを副生して,加水分解性の高いポリシラザンが得られた。ポリシラザンの溶融紡糸により調製した前駆体繊維をアンモニア中で焼成することにより窒化ケイ素繊維を得た。
  • 松永 克志, 岩本 雄二, 幾原 雄一
    セッションID: 3A15
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    非晶質窒化ケイ素の原子構造を分子動力学法により計算解析した。特に炭素・ホウ素の添加による原子構造変化および原子拡散能変化に着目し、同非晶質構造の高温安定化メカニズムについて検討を行った。
  • 津越 敬寿, 武田 光, 小山 誠一, 渡利 広司, 菅原 義之
    セッションID: 3A16
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    かご型構造を持つポリ(エチルイミノアラン)の熱分解過程について、熱分解中に発生する気体と残渣を分析して検討した。ポリ(エチルイミノアラン)は300℃までに架橋構造へ変化していた。そのメカニズムとしては、Al-N結合の開裂により生成する窒素末端がエチル基を攻撃し、エチルアミンとエチレンが生成する過程が考えられる。また、気体の発生を伴わないかご型構造中のAl-N結合の開裂による架橋反応も想定される。300℃から650℃の温度範囲では、エチレン、エタン、メタンの発生が認められ、これらはラジカルプロセスで生成したものと推定される。AlH基は400℃までに消失しており、これに伴ってHAlN3環境からAlN4環境などの架橋点が形成されたと考えられる。
  • 三宅 幹夫
    セッションID: 1K01
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ナノテクノロジーの進展により、金属ナノ粒子の粒子サイズや形状を任意に制御できるようになってきた。こうした新しい技術を用いて厳密に構造制御した金属を用いて高活性触媒を調製する概念や具体例について述べる。
  • 村田 哲, 井上 英幸, 山田 真実, 金光 義彦, 三宅 幹夫
    セッションID: 1K02
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    液相還元法で調製した金ナノ粒子の粒径を講演者らが開発した固相熱処理法で制御した。こうした粒子をLB法を用いて石英基板上に組織化させ、フェムト秒レーザーパルスを照射しポンププローブ法によって非線形光学特性を評価した。
  • 辻 利秀
    セッションID: 1K03
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    物質の熱膨脹係数は一般に正であるが、限られた温度領域においては、Cu2OやSiO2などのように負の熱膨脹を示す物質が存在する。本講演「負の熱膨脹物質の結晶構造と熱的性質」では、広い温度領域にわたり、負の熱膨脹を示す立方晶ZrW2O8系の構造と熱的性質を中心に述べる。
  • 表 篤志, 鈴木 友子, 鈴木 正明
    セッションID: 1K04
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    これまで、負の熱膨張材料HfW2O8と正の熱膨張材料MgWO4の混合焼成体を作製し、熱膨張係数の制御が可能であることと、新規な化合物HfMg(WO4)3が形成されていることを報告してきた。
    混合焼結体:xHfW2O8+(1-x)MgWO4
    今回、上記混合焼結体の熱膨張の挙動を検討するため、1000℃まで低い熱膨張を示したx=0.30の試料について、高温XRDの測定を行い各成分の挙動について観察を行った。
    さらに、単相のHfMg(WO43を化学量論比で合成し、TMAにより熱膨張係数の測定を行った。これらの結果から、HfMg(WO43が負の熱膨張係数を持つ材料であることが明らかとなった。
  • 民谷  栄一
    セッションID: 1K05
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    ナノテクノロジーが創出するバイオデバイスとその実用展開では、特に、バイオセンサーおよびバイオチップ研究を例にとりあげ、ナノテクノロジーにより新たに創出される分子認識素子や微細加工チップを駆使した新たなバイオデバイスの発展とその実用化に向けての展開について述べる。
  • 松村 英樹, 梅本 宏信, 増田 淳
    セッションID: 1K06
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    触媒化学気相成長(Cat-CVD)法は、メートルサイズの大面積にプラズマを用いることなく高速に薄膜を形成可能な手法であり、ガスの利用効率も高いことから省エネルギーにも資することが期待されている。従来は300℃程度以下の基板温度で高品質薄膜を形成可能な方法として知られてきたが、最近では室温から100℃程度の低温でも緻密な薄膜を得ることが可能になり、プラスチックフイルムや繊維の高機能化を図るためのコーティング技術としても注目されるなど、その応用分野も半導体・フラットパネルディスプレイ産業のみならず、化学、セラミックス、精密機械など種々の産業に拡がりつつある。本講では、Cat-CVD法の製膜原理から応用にいたるまでを、最新動向を交えつつ紹介する。
  • 有井  忠, 田口 武慶, 岸 證
    セッションID: 2K01
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    酸化亜鉛ZnO、特に膜の低温合成法は電子デバイスの精密化にともなう基板及び各相への加熱ダメージの低減と省エネルギーの視点から各種手法が研究されている。ZnOは次世代発光デバイス用材料として期待されており、その合成には有機金属塩を前駆体としたMOCVDや噴霧熱分解法、ゾルゲル法などが知られている。本研究では、亜鉛アセチルアセトナートの熱分解を調湿雰囲気中で行うことによりZnOを100℃程度の低温域で合成することが出来た。種々の雰囲気下での加熱プロセスをTG-DTA-MS、XRD-DSCを用いて検討した。
feedback
Top