農業気象
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35 巻, 2 号
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  • (II) NO2,O3あるいはNO2+O3暴露下における収着について
    大政 謙次, 安保 文彰, 名取 俊樹, 戸塚 績
    1979 年 35 巻 2 号 p. 77-83
    発行日: 1979/09/25
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    主要な大気汚染物質であるNO2およびO3の単一あるいは混合ガス暴露下における植物のNO2およびO3収着の機構を調べるために, 制御された環境下でヒマワリを用いてガス暴露実験を行ない, ガス収着速度, 蒸散速度, 葉温等の経時変化を測定した。そして, 簡単なモデルによりガス収着の機構についての解析を行なった。得られた結果は次の様に要約される。
    (1)NO2,O3単一あるいはNO2+O3混合ガス暴露により, 気孔の閉鎖および葉面に可視害の発現する現象がみられた。これらの現象発現の程度は, ガス濃度が高い程顕著であり, また, 暴露ガスの組成により異なっていた。NO2およびO3単一ガス暴露の場合について, これらの現象が発現し始める濃度を比較すると, NO2濃度の方が, O3濃度よりも10倍程度高かった。また, NO2+O3混合ガス暴露の場合には, 単一ガス暴露でこれらの現象が認められない低濃度域において現象が生じるという複合汚染効果”が認められた。なお, SO2を含めた可視害発現および気孔閉鎖に関するNO2,O3, およびSO2の害作用の程度は, O3>SO2>NO2であった。
    (2) NO2およびO3の単一あるいは混合ガス暴露に伴うQ/w′とPaとの間には, QNO2/w′≅1.4×10-3PNO2a, QO3/w′≅1.5×10-3PO3aの関係が成立した。この関係は, 植物の被害発現や暴露ガスの組成に影響されなかった。また, この関係は, モデルQ/w′=(kw/kg・kr)・(Pa-Pl)において, Pl=0 volppm として得られる式にほぼ一致した。
    以上により, NO2およびO3についての植物側界面での境界条件としてのガス濃度は, 0 volppm と仮定でき, NO2およびO3のガス収着速度が, 境界層抵抗や気孔抵抗等の気相での拡散に関与する因子に支配されることが明らかになった。
  • 礒部 誠之
    1979 年 35 巻 2 号 p. 85-92
    発行日: 1979/09/25
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    気象パラメータを使って蒸発散を推定する式では, パラメータ間の相関は無視されている。熱収支から得られる平衡蒸発散について, パラメータ間の相関の効果を水田上の観測値を使ってパラメータの平均時間が10~200日の期間についてしらべた。
    平衡蒸発散については, 影響するパラメータ間の相関は飽和水蒸気圧の温度微分と温度の鉛直勾配の間の相関だけであり, これは温度とその鉛直勾配の相関であらわすことが出来る。両者の間の相関係数が大きくなければ, 平衡蒸発散の式は形を変えず, 単に飽和水蒸気圧の微分が相関係数に依存した係数との積の型になる。この係数は相関がない場合にのみ1となる。
    水田上での温度, 湿度, 放射, 風速の観測値から日平均の温度鉛直勾配を求め, 温度との相関係数を計算した。平均時間10日に対しては, 相関係数の値の確率分布は相関の無い母集団からのものとほとんど等しかった。平均時間30日については, 相関係数は負になる傾向があった。
    100日以上の平均時間では明らかに相関は負になることが示された。
    平衡蒸発散の日量を或る期間積算したものと, その期間の平均気象値から得られる平衡蒸発散の比は, 相関係数から計算されるものと十分よく一致した。なお, 相関の効果は平均時間100日について約5%以下であった。
  • 小元 敬男, 鱧谷 憲
    1979 年 35 巻 2 号 p. 93-96
    発行日: 1979/09/25
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
  • 高倉 直, 岡田 益己, 島地 英夫, 奈良 誠
    1979 年 35 巻 2 号 p. 97-102
    発行日: 1979/09/25
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 35 巻 2 号 p. 103-111
    発行日: 1979/09/25
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
  • 岡田 益己
    1979 年 35 巻 2 号 p. 113-118
    発行日: 1979/09/25
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
  • 1979 年 35 巻 2 号 p. 121
    発行日: 1979/09/25
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
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