地理学評論
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77 巻, 7 号
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  • 村田 陽平
    2004 年 77 巻 7 号 p. 463-482
    発行日: 2004/06/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    今日の空間論においてジェンダーという視点は注目されつつある一方,男性という主体がその意味を的確に認識しているかは疑問の余地がある.そこで本稿では,男性によってジェンダーの視点を導入して設計されたといわれる岐阜県営住宅「ハイタウン北方・南ブロック」を事例に,この問題を検討した.具体的には,総合プロデューサーの男性建築家,南ブロックの居住者,男性建築家に選定された7名の女性設計者,施工主の岐阜県,という四つのアクターから,この居住空間の実態を分析した.その結果,この居住空間は,ジェンダーの視点を踏まえたものというより,むしろその視点が問題にしてきた男性中心的な発想で生産されたものであることが判明した.このことは,空間論においてジェンダー概念に伴うポジショナリティの意味が,男性という主体に十分に把握されていない表れであると考えられる.
  • 今里 悟之
    2004 年 77 巻 7 号 p. 483-502
    発行日: 2004/06/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    本稿は,1980年代以降の英語圏の地理学の主要トピックの一つである景観テクスト論について,その理論的枠組を再検討する.まず,景観テクスト論の中心論者であったDuncanらの論点とその思想背景を整理する.次に,このDuncanさらにWaltonらとPeetおよびMitchellとの間で展開された,一連の論争の争点を指摘する.最後に,仏語圏や日本の空間記号論も一部参照しつつ,今後の課題を指摘する.すなわち,使用する概念の記号論的な体系化,テクストの空間的な単位と体系への注目,意味の「構造」の多様性・重層性・変動性の解明,事例研究の蓄積とそれらの比較検討,などである.
  • 藤沢市の事例
    畠山 輝雄
    2004 年 77 巻 7 号 p. 503-518
    発行日: 2004/06/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    介護保険制度が2000年に導入されたことにより,高齢者福祉施設の利用に大幅な変化が生じたといわれている.本稿は,その中でも最も介護保険制度の影響が大きいと考えられるデイサービスセンターの立地とサービス空間の変化を明らかにすることを目的としている.デイサービスセンターは,高齢者福祉施設の中で最もサービス空間が狭域であり,従来の都道府県,市区町村別の分析では十分な把握が困難であるため,住区別に分析を行った.介護保険制度導入の結果,民間経営の定員の少ない施設が多く立地するようになった.そして,行政による措置制度が廃止されたことにより,各施設のサービス空間は施設を中心とした広がりへと変化し,地域的に拡大した.各住区においてデイサービスセンターの競合が生じており,福祉関連業界においても自由競争が生じ始めている.
  • 2004 年 77 巻 7 号 p. 519-522,v
    発行日: 2004/06/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
  • 2004 年 77 巻 7 号 p. e2
    発行日: 2004年
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
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