頸動脈プラーク内新生血管(IPN)を評価するためのsuperb micro-vascular imaging(SMI)と造影超音波検査(CEUS)を比較検討した.70%以上の頸動脈内膜切除術を受けた患者25名を登録した.SMIにより頸動脈プラーク内の微小血流(IMVF)信号を評価し,IMVF信号強度の最大値と最小値の差(IDIMVF)と内腔の信号強度(IDl)の比を算出した.また,CEUSで造影強度を測定し,プラーク内強度の最大値とベースライン値の差(EIp)と管腔内曲線(EIl)の比を算出した.抗CD34抗体で染色した組織切片でIPN数,面積を測定した.8名でIMVF信号を,13名で造影効果を認めた.EIp/EIl比はIPN面積と有意な相関があったが(ρ =0.50, p = 0.01),IPN数とは相関がなかった(ρ = 0.11, p = 0.60).IDIMVF/IDl比はIPN数(ρ = -0.27, p = 0.20),面積(ρ = 0.04, p = 0.84)のいずれとも相関がなかった.頸動脈プラークにおけるCEUSの結果とIPNの間には有意な相関があったが,SMIとIPNの間には相関がなかった.これらの知見を確認するためにはさらなる研究を要する.
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