獣医臨床皮膚科
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16 巻, 4 号
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原著
  • Danny W. Scott, William H. Miller
    2010 年 16 巻 4 号 p. 203-209
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/08/26
    ジャーナル フリー
    74例の猫が,猫のざ瘡と診断された。好発年齢,品種または性別などは認められなかった。また本症の病因となる病態を特定することはできなかった。猫の多く(58.1%)が,猫のざ瘡の病勢別分類のうち自覚症状を伴わない非炎症性面皰のステージに属し,何らかの治療は行われていなかった。猫の一部(41.9%)では,ざ瘡に伴い二次的な細菌性毛包炎/せつ腫症が認められた。二次的な細菌感染症は,抗菌薬を用いた治療により良好に管理することができた。82.4%の猫では予後調査が可能であり,調査した全ての猫で面皰のステージが持続して認められた。
症例報告
  • 横井 愼一, 関口 麻衣子, 加納 塁, 小林 哲郎
    原稿種別: 症例報告
    2010 年 16 巻 4 号 p. 211-215
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/08/26
    ジャーナル フリー
    7歳6カ月齢の雄のヨークシャーテリアの顔面,右後肢から臀部にかけて,丘疹,鱗屑および痂皮を伴う脱毛が認められた。病変部の皮膚押捺塗抹検査では棘融解細胞を疑わせる円形の細胞が見られ,皮膚掻爬検査では鱗屑中に糸状菌の菌糸を認めた。病理組織学的には液状変性を伴う表皮内および毛包壁へのリンパ球浸潤からなる境界部皮膚炎の像を示し,角層中にはPAS陽性の菌糸様構造物を認めた。角層の真菌培養および遺伝子検査の結果, Trichophyton rubrumが検出されたことから,本症をT. rubrumによる皮膚糸状菌症と診断した。
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