自然界に存在しない合成有機化合物である1,4—ジオキサンは、広く工業用に用いられており、
平成15年5月30日付けで公布された新しい水道水質基準項目として採用され、0.05mg/Lの基準値が設
けられた。環境水中の1,4-ジオキサン濃度を調査したところ、最高値は、淀川が0.001mg/L、下水処理
場放流水が0.010mg/L、工場排水が0.019mg/Lであった。本市浄水場の高度浄水処理系では、1,4—ジオ
キサンは原水濃度の50%程度低減されたが、中間塩素処理系では全く除去できず、1,4-ジオキサンはオ
ゾン処理である程度除去できるが、凝集沈澱処理、急速砂沪過処理、活性炭処理及び塩素処理では除去
できないことが明らかになった。1,4—ジオキサンはオゾンと直接反応せず、オゾンが分解して生成した
OHラジカル等と反応していることが確認された。
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