水道協会雑誌
Online ISSN : 2435-8673
Print ISSN : 0371-0785
89 巻, 12 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
「報文」
「事例報告」
  • 三宮 豊, 横井 浩人, 齋藤 泰洋, 松下 洋介, 青木 秀之
    2020 年 89 巻 12 号 p. 19-28
    発行日: 2020/12/01
    公開日: 2021/12/01
    ジャーナル フリー
    浄水場において原水水質の急変に対応可能な技術として、凝集剤(PAC)の主成分であるアルミニウムをFB(フィードバック)の制御指標とする凝集剤注入制御技術を検討した。本報では、開発制御方式で使用するAl 残留率の目標値を算出するための式の係数を、低濁度と高濁度の原水のデータからチューニングする方法を提案した。また、河川の表流水を用いた凝集沈澱処理の実験を実施し、その制御方式の有効性を評価した。その結果、水温、アルカリ度およびpH の年間変動に対して、開発制御方式により沈澱水濁度を良好に維持可能であることが示唆された。また、Al 残留率を用いた場合の沈澱水濁度の制御精度が融雪期の一部を除いた期間において目標値の±0.3度以内であることを実証した。これらのことから、本開発制御方式が凝集剤の過不足を適切に判断可能であることを示唆した。
  • 吉田 千廣, 浅井 憲和, 坂上 幸司, 藤井 啓祐
    2020 年 89 巻 12 号 p. 29-37
    発行日: 2020/12/01
    公開日: 2021/12/01
    ジャーナル フリー
    平成30年9月4日に関西地方を直撃した台風第21号は、各地に大きな被害をもたらした。京都市の水道施設においては、直接的な被害はほとんどなかったが、山間地域では全ての給水区域で浄水場とそれに付随する増圧施設等が停電し、電力会社による復電までに最長で11日を要したため、仮設発電機等により対応したが、一部の地域で断水が発生した。今回の台風は、山間地域全体で倒木による道路寸断等の被害が大きく、仮設発電機の運搬や燃料補給、情報収集などの対応に苦慮した。本報告では被害状況と対応、今後の対策としての非常用発電設備整備計画及び進捗状況について報告する。
feedback
Top