事業場排水について浄水処理対応困難物質に関する調査を行い、検出状況を業種ごとに分類した。トリメチルアミン及び1,3,5- トリヒドロキシベンゼンは、病院など医療関係の事業場から検出されることが多かった。臭化物イオンは、繊維工業、化学工業、非鉄製造業、金属製品製造業、学術・開発研究機関及び洗濯・理容・美容・浴場業からの検出が顕著であった。特に、洗濯業では検出される頻度が高く、検出濃度も高かった。これは、消毒剤として利用されたと推測される。本調査により、浄水処理対応困難物質に対して求められている「非常事態が生じた際に発生源を特定できるように、どこで使用されているかを把握する」ための資料をまとめることができた。
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