液体クロマトグラフィー/タンデム型質量分析法(LC-MS/MS 法)を用いた塩素酸分析における塩素酸標準液濃度と測定強度の関係を検証し、検量線の妥当性評価を行った。10~1,000μg/L の範囲における塩素酸濃度と測定感度には、高次代数曲線の近似式がよく一致し、近似式の直線性は得られなかった。そこで、塩素酸標準液の検量線を低濃度領域(60~200μg/L)、中濃度領域(200~500μg/L)、高濃度領域(500~1,000μg/L)の3つの範囲に分けて1次の近似式を作成し、それぞれの検量線の妥当性を評価した。低濃度領域の検量線は真度97.9~102%、併行精度0.75~3.8%、中濃度領域の検量線は真度98.9~102%、併行精度1.4~3.1%、高濃度領域の検量線は真度97.1~101%、併行精度1.8~3.9%であり、厚生労働省が通知した「水道水質検査方法の妥当性評価ガイドライン」の目標値の範囲内の良好な結果を得た。
抄録全体を表示