水道協会雑誌
Online ISSN : 2435-8673
Print ISSN : 0371-0785
91 巻, 9 号
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「論文」
  • 川勝 智, 奥村 勇太, 船橋 五郎, 滝沢 智
    2022 年 91 巻 9 号 p. 13-25
    発行日: 2022/09/01
    公開日: 2023/09/01
    ジャーナル フリー
    水道管の約6割を占める鉄管は、長期使用にともなう腐食起因の漏水が懸念されている。そのため、鉄 管の腐食深さを予測する老朽度評価法が実用化されてきたが、①予測精度が不十分で、②漏水事故件数を定量的 に評価できない課題があった。そこで本研究では、鉄管の外面塗装による防護期間(ラグタイム)や発生する腐 食のばらつきを考慮し、予測精度の高い腐食深さ予測モデルを開発した。また、このモデルを基に漏水事故確率 モデルを作成することで、漏水事故件数の定量的な評価が可能になった。従来の老朽度評価法と比較して、これ らのモデルに従って管路を更新することで、更新距離が同じでも漏水事故件数を最大で半減できることが確認さ れた。
「事例報告」
  • 渡辺 崇一, 沼田 康子, 野中 貴子, 川島 考二, 角田 由実子, 松島 有希子, 佐藤 啓貴, 安田 英幸, 髙橋 真紀, 金見 拓
    2022 年 91 巻 9 号 p. 26-36
    発行日: 2022/09/01
    公開日: 2023/09/01
    ジャーナル フリー
    利根川・荒川水系水道事業者連絡協議会では、原虫類(クリプトスポリジウム及びジアルジア)の汚染 実態を把握するため、利根川、江戸川、荒川、渡良瀬川及び鬼怒川の5流域(支川を含む)を対象に、平成12年 度から令和2年度までの冬季(11月と2月)に共同調査を行ってきた。全期間を通じて、本川での原虫類の平均 検出数は概ね2個/10L 未満であり、ほぼ全ての流域で11月よりも2月の方が検出率及び平均検出数が高くなる 傾向が認められた。また、利根川、江戸川及び荒川の特定の支川において原虫類の検出数が多く、これらの支川 の周辺に負荷源が存在すると考えられた。さらにほぼ全ての流域の本川において、近年原虫類の検出数は低下傾 向であった。
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