水道協会雑誌
Online ISSN : 2435-8673
Print ISSN : 0371-0785
72 巻, 4 号
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「論文」
  • 伊藤 禎彦, 中西 岳, 早坂 剛幸
    2003 年 72 巻 4 号 p. 10-20
    発行日: 2003/04/01
    公開日: 2022/11/30
    ジャーナル フリー
    水道原水のエストロゲン様作用と塩素処理による変化に焦点を当て、水道原水と塩素処理水に ついてそのバイオアッセイを行うための適切な試料調製法について検討を行った。水中には塩素処理に よってエストロゲン様作用が増大する物質(主として天然有機物)と減少する物質(主として微量汚染 物質)があり、水道水のエストロゲン様作用にはこれらが混在している。本研究では、調製方法や添加 塩素濃度に依存して、エストロゲン様作用の増加・減少いずれも検出した例を示した。水道水を対象と した場合、本研究でとりあげた二つの方法(OASIS HLB 調製法、XAD7HP 調製法)を使い分ける必要 があり、例として清浄な湖沼水• 河川水、及び下水処理水の放流などを受けている都市河川水をとりあ げて、その考え方を示した。さらに、トリハロメタン問題との類似性の観点から、水道水のエストロゲ ン様作用低減化のためには、現在内分泌撹乱性が疑われると指摘されている微量汚染物質の除去に加え て、塩素接触前に、フミン物質を中心とする天然有機物の除去も重視すべきであることを指摘した。
「報文」
  • 細井 由彦, 増田 貴則, 雨森 智裕
    2003 年 72 巻 4 号 p. 21-33
    発行日: 2003/04/01
    公開日: 2022/11/30
    ジャーナル フリー
    地震により断水が発生した場合の応急給水拠点を検討する上で、利用者の立場に立つことが重 要である。本研究では利用者の水を運搬する労力を考えた水の運搬距離を定める手法を検討した。高層 住宅など水を運ぶ環境と年齢、性別など運搬者の個人属性を考慮し、運搬者の労力を配慮し、運搬距離 を水運搬に消費するエネルギー代謝量から設定するモデルを導いた。無理のない範囲で水が運べる距離 を設定するように、利用者の日々の生活時間を考え、スポーツや趣味などの余暇活動に使用されている エネルギーの範囲で水を運搬するようにした。このモデルをもとに、給水区域内各地区の水運搬距離を 策定する方法を示し、事例計算を行った。
「技術メモ」
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