本研究では材料の劣化を新機能と捉える新しいマテリアルリサイクルの概念を提案し, その一例としてワイパーブレードの表面劣化を活かした吸音材へのマテリアルリサイクルを検討した.ワイパーブレード単体では, 廃品は新品より約19%高い最大吸音率を示した.ワイパーを粉砕し, プレス成型したゴムディスク成型体では, 粒径1.6mm程度に粉砕したゴム粉による成型体が最も吸音材として適していることが分かった.また本成型体は, 2000Hz付近で特異的な吸音特性を示し, 一般的な吸音材料であるグラスウールより高い吸音率を示すことが分かった.
抄録全体を表示