マテリアルライフ学会誌
Online ISSN : 2185-7016
Print ISSN : 1346-0633
ISSN-L : 1346-0633
28 巻, 1 号
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総説
解説
報文
  • 阪本 浩規, 山田 和志, 西村 寛之
    2016 年 28 巻 1 号 p. 12-21
    発行日: 2016/02/20
    公開日: 2018/10/31
    ジャーナル フリー

    セルロースを高圧水により解繊し,それによって得られたセルロースナノファイバーをポリ乳酸と複合し,混練条件の検討,および分散・物性に対する添加剤の効果について調べた.その結果,得られたセルロースナノファイバーを数ミクロンの微粒子として乾燥させ,かつ強いせん断や分散を促進する添加剤を加えることにより,分散性を向上できることがわかった.また,非反応性の添加剤を用いた場合,耐熱性,衝撃強度,曲げ強度等の両立が困難であったが,多官能の反応性添加剤を用いることによってそれらの物性を両立させることが可能になった.この手法は,セルロースの水酸基を化学修飾し,極性を樹脂に近づけて親和性を向上するという従来の方法と比較して,セルロースナノファイバーと添加剤だけではなく,樹脂も化学反応に関与するという点で物性上の優位性が期待でき,かつ簡易で汎用性のある方法であると考えられる.

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