品質
Online ISSN : 2432-1044
Print ISSN : 0386-8230
26 巻, 1 号
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巻頭言
特集
投稿論文編
報文
  • 川崎 英海, 宮川 雅巳
    原稿種別: 報文
    1996 年 26 巻 1 号 p. 97-108
    発行日: 1996/01/15
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    繰り返しのない3元配置データにおいて,3因子交互作用の検定方法を新たに提案する.ここでは,3因子交互作用にJohnson and Graybillのモデルを3因子に拡張したモデルを仮定し,尤度比検定統計量を導く,そして,その帰無仮説のもとでの近似分布について検討し,実用可能な棄却域の数表を与える.また,提案する検定方法の有用性を示すために,Milliken and Graybillの方法との検出力の比較を行い,3因子交互作用が主効果の積に比例するときを除いて,提案する検定方法のほうが安定した検出力を持つことを検証する.
応用研究論文
  • 熊 偉, 新藤 久和
    原稿種別: 応用研究論文
    1996 年 26 巻 1 号 p. 109-116
    発行日: 1996/01/15
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    ソフトウェアの品質や生産性を向上させるために,いろいろな設計技法が提案され用いられている.しかし,品質や生産性に関する問題はいつの時代にあっても重要であり,まだ多くの課題が残されている.本報告では,品質と生産性に密接に関係するソフトウェアの構造に注目する.新藤は,二次元を用いたシステム記述法とサイモンのシステムの準分解の概念に基づいた構造化法を提案している.また,熊・新藤はこうした考えをソフトウェアに適用し,ソフトウェアの構造分析が行えることを報告した.これらの報告では,構造化の計算に数量化3類を用いている.数量化3類により得られるスコアを用いて構造の詳細を検討できる利点があるが,二元表が大きくなると固有値問題を解くための計算に時間がかかるという問題がある.本報告では,熊・新藤の二元表によるシステム記述に対応する二部グラフを作成し,Dulmage-Mendelsohn分解を適用することにより,固有値問題を解くことなく構造化を行う方法を提案する.大規模で複雑なソフトウェアでは,大まかな構造をDM分解で把握し,詳細構造は数量化3類を用いて検討することを提案している.
  • 津田 靖久
    原稿種別: 応用研究論文
    1996 年 26 巻 1 号 p. 117-125
    発行日: 1996/01/15
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    「商品軸に基づくコンカレント・エンジニアリング(CE)」である自動車の開発にQFDを適用する検討を行った.このCEは,商品を担当するプロジェクト・チームと設計,実験などの職能部署が作るマトリックス組織により推進されること前提にした.その結果,仕事の仕組みを表す二つのモデルを得た.一つは「二階建て式品質表」で,プロジェクト・チームと職能部署が作る品質表からなっている.二つの種類の品質表は必要なデータが相互に交換できるように組み合わされている.さらに,時間による変化を考慮するために,この「二階建て式品質表」は,新たな開発のために用意される部分と,過去に蓄積された部分とに分けられる.もう一つのモデルは,「複式品質表」でプロジェクト・チームと職能部署の業務分担を考慮している.このようにして上記の「商品を軸とするCE」の全貌が仕事の手順,その他の仕組みともども明確化できQFDのこの種の複雑な開発への応用が容易化された.
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