品質
Online ISSN : 2432-1044
Print ISSN : 0386-8230
26 巻, 3 号
選択された号の論文の30件中1~30を表示しています
巻頭言
特集
特別企画:解説
研究会活動報告
投稿論文編
報文
  • 冨士 仁, 古山 恒夫, 菅野 文友
    原稿種別: 報文
    1996 年 26 巻 3 号 p. 91-101
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    ソフトウェアのプロジェクトの見積りや管理のために,これまでに様々な特性を測定する試みがなされてきた.プログラムの複雑さの尺度もその一つであり,早期にプログラムの品質を予測する有力な手段となっている.従来は,複雑さの尺度を単独または複雑さの特質ごとに使用している研究がほとんどであり,複合的な尺度は花田らの研究などごく少数しか提案されていなかった.本論文では,従来の制御構造などの特質に関するの尺度の他に,新しくプログラミング・スタイルにも着目した.そして,ソフトウェアの信頼性の指標として,プログラムの欠陥の密度と複雑さの尺度との関係を分析した.すなわち,欠陥の密度と各尺度との相関係数の検定によって,複雑さの尺度が信頼性の指標として有効かどうかを検討した.また有効な尺度について,プログラムの欠陥の密度を少なくするための最適値も検討し,プログラムの作成時およびテスト時の指針として示す.そして,重回帰分析によって有効な尺度を複合化し,プログラム完成時の品質予測を可能にした.
応用研究論文
  • 相沢 健実, 武智 伸夫
    原稿種別: 応用研究論文
    1996 年 26 巻 3 号 p. 103-111
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    工程管理で重要な計測器のキャリブレーション問題とは,高精度/低精度計測器の組み合せ,ないしは,その連鎖において,日常的工程管理に使われる低精度計測器を高精度計測器でどのように校正するのが最適かという問題である.この問題に対して,制御や予測の分野で応用の進んでいるカルマンフィルターが効果的に適用できることを示す.また,実際の適用事例を示すと同時に,この方式を適用する上での幾つかの留意点を明らかにする.モデルとしては,単純に両計測器のバイアスのみを考えるモデル,検量線(単回帰)モデル,および多入出力モデルを検討した.また,この方法をISO9000シリーズが要求する計測器のトレーサビリティを確保するための手順化可能なシステムとして位置づけることができることを述べた.
投稿論説
  • 田部 健
    原稿種別: 投稿論説
    1996 年 26 巻 3 号 p. 112-119
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    石川馨は,その著書「日本的品質管理」において品質第一をはじめとする六項目が「経営の一つの思想革命」を意味していると述べている.本論文では,これらの項目と石川氏がバックグラウンドにある指摘する状況を関連付け,経営学の問題として検討した結果,そこには極めて重要で現代的に意味深い経営学上の四論点が現れることを示す.第一は,企業の目的は利潤だけではなくて,革新による財の提供であること.第二には,由来を異にするけれども日米共通の縦割りの弊害に対して,機能別管理から進んで,生産過程に沿った所謂横管理中心の組織の研究を要すること.第三に,テーラー主義を否定し,QCサークルはファインエンジニアリングに当たるものとして,これを公式任務とすべきであること.第四に,レイオフや調達に見られる米国式市場主義は望ましいものではなく,蓄積,継続を趣旨とする企業行動を取るべきであること.
feedback
Top