生産研究
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64 巻, 3 号
選択された号の論文の35件中1~35を表示しています
特集1 工学とバイオ
特集に際して
研究速報
  • 金 範埈, 朴 耕徳
    2012 年 64 巻 3 号 p. 307-311
    発行日: 2012/05/01
    公開日: 2012/11/14
    ジャーナル フリー
    従来,一般的に使用されているゲル電気泳動方法で容易に分離ができながった20,000塩基対以上の長さを持つDNA分子をナノ流体デバイスにて迅速に分離できることを示した.ナノチャネルをより簡単に製作できる新しい方法を提案し,その中で単分子レベルでの DNAの挙動を観察した.DNA分子の物理的変形を繰り返すことが可能になる構造のナノチャネルデバイスを用いて長い DNA分子の長さによる電気泳動内の流れ速度差を観察した.より長い T4-DNAの速度は,短いλ-DNAの速度より遅くなることが確認できた.さらに長さに依存するDNAのmobilityをナノ流体デバイスにて新たに検証したものであり,新しい分離法の開発への応用ができ,ナノバイオ学術分野に大きく貢献できると期待される.[本要旨はPDFには含まれない]
  • 山本 浩貴, 田中 剛平, 合原 一幸
    2012 年 64 巻 3 号 p. 313-318
    発行日: 2012/05/01
    公開日: 2012/11/14
    ジャーナル フリー
    新型インフルエンザが流行の兆しを見せはじめたときには,感染拡大を抑えるために迅速にワクチンの製造・配分計画をたてて実施することが重要である.インフルエンザワクチンの製造はウィルスの抗原型が特定されてから行われるため,流行初期に十分な量のワクチンを配布することは困難な場合が多く,その時々で使用可能なワクチン数を考慮しながら感染率の異なる宿主集団に対して動的にワクチン配分を行う必要がある.本研究では,年齢構造化インフルエンザ流行モデルを用いて,総死亡者数や総感染者数を最小化するワクチン資源の動的配分問題を考え,最適制御問題として定式化した.最適制御アルゴリズムを用いてこの問題を解くことにより,感染被害を最小化するためには時期に応じてどの年齢層に優先的にワクチンを配分すればよいかが明らかとなる.また,この動的ワクチン配分の最適制御は,新型および季節性インフルエンザの同時流行モデルに対しても応用できることを示す.[本要旨はPDFには含まれない]
  • 小林 匡治, 佐藤 洋一, 大島 まり
    2012 年 64 巻 3 号 p. 319-322
    発行日: 2012/05/01
    公開日: 2012/11/14
    ジャーナル フリー
    320列面検出器搭載 CT画像撮影装置により,心電同期した時系列 CT画像が実用化された.本研究は,心電同期した時系列 CT画像から血管壁面上の各点の追跡を行うことで血管の材料特性を推定し,動脈硬化症の進行度などの定量的情報を得ることで新たな診断指標を提案する手法の開発を目的とする.本稿では,時系列 CT画像から血管壁面を追跡するための 3次元形状モデリング手法と,研究開発しているソフトウェア(名称V-Modeler)についてまとめる.[本要旨はPDFには含まれない]
研究解説
  • Mohammad Mahfuz CHOWDHURY, Jiro KAWADA, Teruo FUJII, Yasuyuki SAKAI
    2012 年 64 巻 3 号 p. 323-327
    発行日: 2012/05/01
    公開日: 2012/11/14
    ジャーナル フリー
    Microfabricated or microfluidic culture devices are enabling better spatiotemporal control over various signaling components (soluble factors, extracellular matrix, cell-cell contact, etc.) of cellular microenvironment which is not possible by conventional culture systems. Signaling of soluble factors is best characterized among these components owing to the ease with which they can be manipulated in the conventional cultures. Though, microfluidic devices are offering new techniques to control soluble microenvironment, and providing better insights in soluble microenvironment dependent cellular behaviors. This review will focus on some recent microfluidic devices utilized for controlling soluble microenvironment and comment on the future trend of these devices.
研究速報
  • 宇佐美 雅貴, 石田 忠, 久米村 百子, ジャラベール ロラン, コラール ドミニク, 藤田 博之
    2012 年 64 巻 3 号 p. 329-333
    発行日: 2012/05/01
    公開日: 2012/11/14
    ジャーナル フリー
    長さ 25μm,太さ 50-1000nm程度の DNA分子束の電気特性の計測を行った.MEMSナノピンセットを用いて,誘電泳動法によりDNA分子束を捕獲した.ピンセットのみを用いた二端子測定を行ったが,分子と金属電極の接触抵抗が問題であっため,接触抵抗の影響を原理的に受けない 4端子測定を試みた.すなわち,幅 2μmの電極 2本が,2から4μmの間隔で並んでいるプローブを作り,それを捕獲した分子束に押し当てた.その状態で,ピンセットから電流を流し,プローブ間での電圧降下を測定して,DNA分子束のみの導電性を評価することに成功した.[本要旨はPDFには含まれない]
研究解説
研究速報
  • 堀口 一樹, チョードリ モハメド マハフズ, 酒井 康行
    2012 年 64 巻 3 号 p. 341-344
    発行日: 2012/05/01
    公開日: 2012/11/14
    ジャーナル フリー
    ハイドロゲルマイクロカプセルを利用した iPS細胞の封入培養は,均質な iPS細胞を大量に得る手法として有望である.本研究では,アルギン酸カルシウムとポリ-L-リジン(PLL)を用いて 3種類の異なる型のカプセルを作製し,マウスiPS細胞の固定化培養を行った.その結果,細胞漏出の観点から長期培養にはポリ-L-リジン(PLL)コートが不可欠であること,未分化非維持条件下でも,PLLコートしたアルギン酸カプセルは未分化状態を維持することができることが明らかとなり,PLLコートしたアルギン酸カプセルが未分化維持増幅に有効であることが示された.[本要旨はPDFには含まれない]
研究解説
一般
調査報告
  • 村上 道夫, 竹田 はつ美, 岡根谷 実里, 小林 幸男, 沖 大幹
    2012 年 64 巻 3 号 p. 359-366
    発行日: 2012/05/01
    公開日: 2012/11/14
    ジャーナル フリー
    本研究では,エスノグラフィー調査の前段階として,行動記録とインタビューを通して,状況別の飲料水の摂取形態と動機の把握を試みた.飲料水摂取の動機として利用しやすさや状況への適合性を挙げ,積極的に飲料水を選択して摂取した人もいた一方で,選択の余地なく出された飲料水を摂取することが多い人もいた.自宅食事では水以外の飲料水を多めに摂取し,職場食事では珈琲を多めに摂取する傾向が見られた.水道水や浄水器水の代替として摂取するのはボトル水ではなく,缶・ペットボトルの茶や牛乳等の飲料水であった.[本要旨はPDFには含まれない]
特集2 第二工学部コラム 「第二工学部の思い出」
コラム
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