生産研究
Online ISSN : 1881-2058
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50 巻, 1 号
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特集 乱流の数値シミュレーション(NST)その14
巻頭言
研究速報
研究解説
  • 大島 まり, 小林 敏雄, 谷口 伸行
    1998 年50 巻1 号 p. 31-36
    発行日: 1998年
    公開日: 2008/10/29
    ジャーナル フリー
     工学的な流れ問題として複雑な形状内の乱流場を計算する際に,有限要素法に代表される非構造格子を用いたLESは有効な解析手法と考えられる.本報ではLESのSGSモデルとして,複雑乱流場への拡張性が高いと考えられるダイナミックSGSモデルを適用する.ダイナミックSGSモデルは異なるフィルタ幅を課して空間的に唯一のモデル定数であるCsを求めるため,フィルタ操作は複雑で煩雑になりやすい.そこで,有限要素法の特徴を生かしたダイナミックSGSモデルのフィルタ操作を提案した.チャネル乱流の解析を行い,解析結果を有限差分法と直接解析の結果と比較・検討したところ,本手法の有効性が確認された.
研究速報
研究解説
  • ―風洞実験に基づく平板乱流境界層のモデル化と生成―
    近藤 宏二, 持田 灯, 村上 周三, 土谷 学
    1998 年50 巻1 号 p. 41-48
    発行日: 1998年
    公開日: 2008/10/29
    ジャーナル フリー
     筆者らは,LES計算の流入境界条件に与える風速変動(流入変動風)を周波数領域のパワースペクトル,クロススペクトルを満足するように生成する方法を検討してきた.本研究では,乱流境界層を対象としたLES計算のための流入変動風を生成するために,風洞床面上で発達した平板乱流境界層の特性を風洞実験で調査し,そのモデル化を行った.実験で得られたパワースペクトル,クロススペクトル(ルートコヒーレンス,フェイズ)には,風洞床面の影響が見られたので,その影響を再現するためにモデル式中のパラメータに床面からの距離の関数を導入した.モデル式から算定したクロススペクトルマトリクスをターゲットとして,モンテカルロ法に基づく逐次計算法に用いて流入変動風を生成した結果,ほぼ目標値を満足する流入変動風を生成することができた.
研究速報
研究解説
研究速報
研究解説
  • 吉田 伸治, 大岡 龍三, 村上 周三, 持田 灯, 富永 禎秀
    1998 年50 巻1 号 p. 73-77
    発行日: 1998年
    公開日: 2008/10/29
    ジャーナル フリー
     本研究では,(1)浮力効果,(2)建物風上側の乱流エネルギーの過大生産の抑制効果を導入した改良k-εモデルに水蒸気輸送方程式を組み込んだプログラムを用いて市街地の温熱環境を解析した.解析結果から新標準有効温度SET*の空間分布を算出し,都市緑化が夏季の屋外環境に及ぼす影響を検討した.解析の結果,都市緑化が夏季の屋外環境の緩和に貢献していることを確認した.
  • ―数値サ-マルマネキンの開発―
    曽 潔, 加藤 信介, 村上 周三
    1998 年50 巻1 号 p. 78-85
    発行日: 1998年
    公開日: 2008/10/29
    ジャーナル フリー
     数値サ-マルマネキン開発の一環として人体皮膚表面からの全熱放熱特性に関するCFD・放射・湿気輸送の連成解析法を開発する.すなわち,室内の人体と室内壁及び空気との間の顕熱,潜熱輸送に関する対流・放射・湿気輸送連成シミュレ-ションに,人体熱放散に関する温熱生理モデルを組み合わせて複雑形状を有する人体表面から室内環境に対する全熱すなわち顕熱・潜熱両者の伝達特性を詳細に検討する.気流場・温度場・湿気場の解析は低Re数型k-εモデルを用いた3次元CFDにより行う.放射解析ではモンテカルロ法により形態係数を求め,Gebhartの吸収係数を用いて壁面間の放射熱伝達量を算出する.人体熱放散モデルに関しては,Fangerのモデル及びGaggeらの2 Node Modelを組み込んで検討を行っている.解析結果は実際の人体の熱放出特性を良く再現するものと考えられる.
  • ―初期温位分布, 海水面温度, 地中の熱容量及び人工排熱の影響の検討―
    金 相〓, 大岡 龍三, 持田 灯, 村上 周三
    1998 年50 巻1 号 p. 86-93
    発行日: 1998年
    公開日: 2008/10/29
    ジャーナル フリー
     関東地方の夏季の局地風を中心とした都市気候の構造をMellor-Yamadaの大気乱流モデルを用いた数値解析により調べた結果を示す.本報では,温位分布の初期値,海水面温度の分布,地中の熱容量,人工排熱等の取扱いの相違が流れ場,温度場の予測結果に与える影響を調べる.また,計算結果を既往の観測結果と比較し,その予測精度の改善を検討する.
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