地理空間
Online ISSN : 2433-4715
Print ISSN : 1882-9872
7 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 手塚 章
    2014 年 7 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル オープンアクセス
  • 斎藤 功
    2014 年 7 巻 1 号 p. 3-31
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル オープンアクセス
     カリフォルニア州では入植当初から大土地所有が卓越した。サンホワキンバレー南部では大土地所有の土地利用の一形態として羊の放牧業が行われた。その羊飼いとして重要な役割を果たしたのがピレネー山地西部を故郷とするバスク人であった。シエラネバダ山脈を越える大回遊移牧はなくなったが,片道400マイルを超えるような羊の長距離移牧は現在まで続いている。本稿はカリフォルニア州の最大の牧羊地であるカーン郡を対象にして長距離移牧の実態を現地調査によって解明したものである。その結果,盆地床のアルファルファ畑放牧,丘陵地の自然草地,モハーベ砂漠,山地放牧という循環的な長距離移牧は,バスク系牧羊業者によって継続されていることが判明した。しかし,カーン郡では羊数や放牧業者数は環境保全のための放牧地制限,牧牛業への転換,後継者の不足等により減少してきた。しかも,過酷な労働を要する羊飼いはバスク系から1970年代にペルー人などのヒスパニックに変わった。
  • 鶴岡市中心部DID地区を対象として
    中村 みず季, 渡辺 理絵
    2014 年 7 巻 1 号 p. 33-50
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル オープンアクセス
     本研究は,鶴岡市中心部DID地区を対象にフードデザート問題の現状を明らかにする。具体的には買い物環境が悪化したと推測される地域に在住する後期高齢者の食品摂取の状況を検討した。まず,生鮮食料品店までのアクセシビリティに基づき,2時点のフードデザートマップを作成し,買い物環境の良し悪しを可視化させた。結果,2001年から2012年までの間に当該地区において買い物の利便性に関する格差が広がっていることが読み取れた。そこでこうした地域に暮らす後期高齢者11世帯に,買い物環境と食品摂取の状況について調査した。その結果,予想どおり11世帯の買い物環境は悪化していたが,食品摂取の状況は良好であった。その要因として,買い物の支援者がいること,個人商店の利用などがある。しかし,行政や民間による支援策が現段階ではほぼないことや今後も高齢者人口比率が高まることから,フードデザート問題の拡大が懸念され,先行的な対策が求められる。
  • コルカ渓谷・アチョマ村を事例として
    中山 陽香
    2014 年 7 巻 1 号 p. 51-66
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル オープンアクセス
     本研究では,ペルー南部の山岳地帯コルカ渓谷に位置するアチョマ村を事例とし,農家を取り巻く社会・経済状況の変化とその都市の影響に着目することで,ペルー・アンデスの酪農がどのように展開して現在に至るのかを明らかにする。アチョマ村は1970年代以降の道路整備と都市の発展により,都市への食料供給地となった。1990年代後半には,農作物の価格が下落したことにより,耕種農業から酪農へと主な収入源を変化させる農家が出現した。2000年代後半のペルー経済成長に伴う国内乳製品需要拡大は,アチョマ村への乳業会社の参入を招き,収入安定や労力削減などのメリットを酪農家にもたらした。しかし,その後の飼料価格高騰により小規模な土地のみを所有する多くの農家にとってアチョマ村で酪農によって生計を維持していくのは困難となり,現在でも都市へ雇用機会を求めて移住する人々は後を絶たない。以上のような農家をとりまく社会・経済状況の変化への対応は,各農家が持つ土地や労働力の多寡により異なる。
  • 群馬県高崎市を事例に
    金子 愛
    2014 年 7 巻 1 号 p. 67-82
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル オープンアクセス
     本研究では,指定管理者制度を導入した公の施設において,その施設の管理者および管理者指定の過程,サービス供給等の運営形態を明らかにし,施設がもつ地域的役割を解明することを目的とする。調査を実施した施設を公募か非公募か,新設施設か既設施設かによって四つに分類して考察を行った結果,公の施設がもつ地域的役割は類型ごとに異なり,商業施設化,行政の効率化,公共性の維持,従来機能の充実強化といった地域的役割の存在が明らかとなった。さらに,指定管理者制度を導入した施設の中には,ある一つの地域的役割に加えて,他の類型における地域的役割を同時に担っている施設がみられた。このように,本来の施設がもつ機能や各指定管理者の構成・意識・運営形態の違いによって,ある一つの地域的役割に加えて第2,第3の地域的役割を担う施設が存在し,こういった地域的役割の変容や拡大はその施設を運営する指定管理者によるところが大きいことが明らかとなった。
  • 堤 純, 磯野 , 吉田 , 葉
    2014 年 7 巻 1 号 p. 83-93
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル オープンアクセス
feedback
Top