地理空間
Online ISSN : 2433-4715
Print ISSN : 1882-9872
9 巻 , 3 号
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  • 山下 清海
    2016 年 9 巻 3 号 p. 249-265
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/04/04
    ジャーナル オープンアクセス
     1970年代以降,日本では在留外国人が増加し,国籍別の構成にも大きな変化がみられるようになった。本稿では,特定の外国人集団のみに焦点を当てるのではなく,多様な在日外国人の動向を日本全体でとらえることに努めた。とりわけ,2008年のリーマンショックおよび2011年の東日本大震災を契機とする在日外国人を取り巻く状況の大きな変化を明らかにし,その要因について考察することを目的とした。第二次世界大戦後の在日外国人の動向とその背景について,第1期(1970年代以前),第2期(1980年代~2008年),そして第3期(2009年以降~現在)に分けて検討した。特にリーマンショックおよび東日本大震災の影響を受けた第3期は,在日外国人の状況が,これまでと大きく異なる新しい段階に入ったことを指摘した。すなわち日系ブラジル人の減少,および「ポスト中国」として,ベトナム人,ネパール人などの留学生・技能実習生の急激な増加がみられた。外国人ニューカマーは,ホスト社会の日本で多様な適応戦略を採っているが,それらの中でも特徴的な中国大陸出身者が経営する「台湾料理店」,およびネパール人の「インド・ネパール料理店」の経営の背景に借り傘戦略があることを明らかにした。
  • 福本 拓
    2016 年 9 巻 3 号 p. 267-283
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/04/04
    ジャーナル オープンアクセス
     本稿では,現代日本における国籍とエスニシティの揺動の空間的側面を明らかにするために,『住民基本台帳人口要覧』に基づき帰化と複数国世帯の分布を地図化してその背景を検討した。分析・考察の結果,これらの指標について様々な地域差が存在しており,主として次の三つの要因が関わっていることを指摘した。まず,「オールドカマー」や中国帰国者の存在に伴う影響が見出され,日本における第二次世界大戦前を含む長期的な国際人口移動を視野に入れる必要性を示唆している。次に,移動性が高い,ないし短期の在留者が多いと考えられる地域では,国籍とエスニシティの不一致は相対的に生じていない。さらには,東京特別区部のように様々なタイプの外国人が増加している地域や,日本人の単身男性の多さを反映して複数国籍世帯が多く存在する中山間地域など,それぞれの地域が持つ特性の影響も看取された。
  • 片岡 博美
    2016 年 9 巻 3 号 p. 285-299
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/04/04
    ジャーナル オープンアクセス
     本稿では,在留外国人を交えた地域防災を,外国人・日本人を交えた全ての地域構成員が持つ,地域コミュニティ参加や防災・災害時に関わる制約という観点から分析し,地域防災において外国人やエスニシティといった要素をいかに捉えていくべきかを検討した。その中では,従来の日本語から多言語へという翻訳中心の防災情報の持つ課題や地縁・長期居住が中心となっている従来の地域コミュニティ自体が抱える課題も明らかとなった。在留外国人を交えた地域防災力の向上には,外国人・日本人を交えた地域の構成員個々人が持つ制約を考慮した防災・災害に関する取り組みの過程で,あるいは取り組みの結果として形成・再構築される新しい地域防災コミュニティの存在が欠かせない。
  • 山下 清海
    2016 年 9 巻 3 号 p. 301-302
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/04/04
    ジャーナル オープンアクセス
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